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イベリス

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第八話 速水の訪問その四

「現場抑えてそれを拡散したらね」
「もうこれだけいいことはないわね」
「それじゃあね」
「そうした先生はネットね」
「そこで社会的に抹殺ね」
「それが一番ね、ただ私は自分から暴力を受けたくないから」
 それでというのだ。
「そうした先生のいる部活にはね」
「最初から入らないのね」
「小山さんとしては」
「そうするのね」
「やっぱりね」
 それがいいというのだ。
「ただ現場見てそれでスマホ持ってたら」
「即座に撮ってね」
「それで拡散ね」
「そうしてやるわよね」
「私だってね」 
 そうするというのだ。
「そうするわ」
「やっぱりそうよね」
「そんな悪党は許したら駄目よね」
「社会的に抹殺しないと」
「自分がされたら嫌だけれど悪党は放っておけないし」 
 その二つの考えが今の咲にはあった、それで言うのだ。
「だからね」
「ええ、じゃあね」
「そうした先生は撮ってやりましょう」
「それでやっつけてやりましょう」
「現場観たらね」
「その時はね。あとね」 
 咲は今度はあることを思い出して言った、そのあることはというと。
「私アルバイトもしそうなの」
「じゃあ先生に申請出して」
「それでよね」
「アルバイトもよね」
「するわね」
 こうクラスメイト達に話した。
「このままいけば」
「部活もしてアルバイトもなのね」
「それはまた忙しそうね」
「忙しい位がね」
 咲は自分の考えをここでクラスメイト達に話した。
「いいんじゃないかしらってね」
「思ってなの」
「それでなの」
「そこまで忙しくしてるの」
「そうなの」
「帰宅部でもいいかしらってね」
 その様にというのだ。
「入学式の前は思っていたけれど」
「それがなのね」
「変わったのね」
「考え方自体が」
「ええ、漫研あるなら入って」
 そしてというのだ。
「活動させてもらってね」
「アルバイトもする」
「それで忙しくなって」
「そうしてなの」
「そう、頑張るわ」
 咲は笑顔で話した。
「入部の申請してね」
「それでアルバイトもはじめる」
「そうするのね」
「何か渋谷の方で働くっていうけれど」
「あそこお店多いしね」
「人も多いしね」 
 咲はここではどの店かまでは言わなかった、流石にそこまで言うと後で何かと突っ込まれると思ったからだ。
 それでそのことは言わずに漫研の部室に行くと。
 随分と太ったこの学園の制服の一つである黒の詰襟の制服を着た大柄な男子生徒がいた、彼は部室に入った咲を見るとこう言った。
「ノックしなかったよね」
「あっ、すいません」
「そこは気をつけてね」
 咲に穏やかな声で言った。 
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