オズのジンジャー将軍
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第三幕その二
「そのことも覚えておいて下さい」
「そうね、貴方は見たところ雄ね」
アン王女は猫を見て彼の言葉に頷きました。
「顔立ちでわかるわ」
「僕の顔で、ですか」
「私はそういうのわかるの」
「猫の顔を見て性別がわかりますか」
「犬についてもね」
そうだというのです。
「これが」
「そうなんですね」
「この子は男の子ね」
シュガー、コリーを見ての言葉です。
「そうね」
「はい、そうです」
そのシュガーも答えました。
「雄なんです、実は」
「そうよね、それでね」
セントバーナード、大きなその犬はといいますと。
「貴女は女の子ね」
「私がメイプルです」
セントバーナードは自分から名乗りました。
「ご主人からお家の番を言われた」
「聞こえていたのね」
「丁度お家の傍を通ったので」
将軍にも答えました。
「その時に」
「そうなのね」
「では今から」
「お願いするわね」
「そうさせてもらいます」
「私は主人と一緒に農園のお仕事をするから」
それでとです、将軍はメイプルに言いました。
「その間赤ちゃんを見てあげてね」
「わかりました」
メイプルはこう答えました、そして。
そのお話の後で将軍は皆にお話しました。
「他の子も紹介するわね」
「はい、お願いします」
カルロスが応えました。
「どの子がどんな子か」
「今からね、ちなみにワインは男の子よ」
こう紹介しました。
「そうなのよ」
「そうですか」
カルロスが応えました。
「僕にはちょっと」
「わからないでしょ」
「どうにも」
「けれどね」
それでもというのです。
「やっぱり一緒にいるとね」
「それはわかりますよね」
「ええ、それでね」
将軍はさらにお話しました。
「この子は杏仁っていうの」
「いい名前ですよね」
チャウチャウの子が言ってきました。
「気に入っています」
「男の子なのよ」
「はい、健康で美形の」
「自分でこう言う子なのよ」
将軍は彼のことを笑って紹介しました。
「いつもね、それでこの子がレモンで」
アメリカンテリアの子でした。
「男の子なのよ」
「いつも明るくて前向きな」
そのレモンも言いました。
「そんな男の子ですよ」
「二人共はしゃぎ過ぎよ」
二匹に柴犬が注意しました。
「ちょっとね」
「いや、ついね」
「紹介されるとこう言ってしまうんだよね」
二匹は柴犬の注意に少し反省した風で応えました。
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