母子猫の絆
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第一章
母子猫の絆
南カルフォルニアを拠点とするレン=レスキューズのスタッフの一人ジェン=マーダーシルバーの髪にアイスブルーの目の面長の彫の深い顔の彼女のところにだった。
クリス=ハガーロザンゼルスで動物の保護活動をしている彼プロレスラーの様な体格ときりっとした顔立ちと黒い目やや額の広い黒髪の彼が一匹の猫を連れて来て言ってきた。二人は顔馴染みなので挨拶からすぐにやり取りに入った。
「今日来たのはな」
「連絡がありましたが」
「ああ、猫を保護したんだよ」
こう言ってだった。
クリスは一匹の猫をケースから出した、それは銀色と黒の虎毛の猫だった。かなり弱っていてあまり動かない。
「こいつをな」
「その子ですか」
「雌だけれどわかるな」
「お腹が大きいですね」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「こいつを見付けたんで急いでな」
「こっちに連れて来てくれましたか」
「頼めるか」
「はい」
ジェンは確かな声でクリスに答えた。
「そうさせてもらいます」
「頼むな、子供もいるしな」
「もうすぐ産まれますね」
「その子達も頼むな、俺は子供が産まれたらな」
クリスはそれからのことを話した。
「里親探すからな」
「私達はですね」
「ああ、母猫も子猫もな」
「わかりました」
ジェンは強い声で答えた、そうしてだった。
彼女だけでなく団体のスタッフ達は弱った猫ローザと名付けた彼女を懸命に飼育した、ローザは次第に回復し。
そして二匹の子猫を産んだ、雄と雌一匹ずつでどちらもローザと同じ毛だった。
回復していたとはいえ衰弱していた母猫から生まれたので子猫達も衰弱していた、それでスタッフ達もだった。
母猫だけでなく子猫達も懸命に世話をした、ミルクを与えるだけでなく必要な栄養も液体にして市ポルトで与え。
いつも温かくした、すると。
母猫も子猫達も次第に元気になった、そうして何とか普通の状態になった。ジェンはその彼等を見て言った。
「よかったですね」
「一時はどうなるかと思ったけれど」
「クリスさんがすぐに連れて来てくれたし」
「それに対処がよかったみたいで」
「母猫も子猫達も無事だよ」
「このままだと里親にも出せるな」
「そうですね、ならです」
ジェンはさらに言った。
「クリスさんにも」
「うん、そろそろね」
「連絡をしてね」
「里親を探してもらおう」
「そうしましょう」
こう言ってだった。
ジェンはスポーツジムで働きつつ活動をしているクリスに連絡した、すると彼は時が来たと思い猫達の母親を探したが。
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