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レーヴァティン

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第百八十九話 流れは次第にその七

「開墾してもらってな」
「その土地を豊かにしてもらうか」
「モンスターも退治してもらって」
 そしてというのだ。
「そこで頑張ってもらうわ、ただな」
「ああ、フォローはしてな」
「帝国としてな」
「完全に見捨てないか」
「それ位はせんとな、幾ら相手が弾圧や粛清に加担してても」
「問題は王様だからな」
「連中は命令に従ってただけや」 
 自分から進んでしたことではないからだというのだ。
「そう言えるからな」
「そうしたところで開拓してもらうだけで」
「戦ってもらってな」
「それだけか」
「終わらせような、まああれや」
 美奈代はこうも言った。
「屯田兵やな」
「ああ、屯田制な」
「日本でも北海道でやってたな」
「維新の頃な」
 これもまた日本の歴史だ、蝦夷地に移住を進め開発と開拓を進める中でいざという時に戦える者も置いていたのだ。
「そうしていたな」
「それになってもらうってことでな」
「終わらせるか」
「それでその開拓した街や村は」
「帝国領としてだな」
「治めてくで」
「それでいいか、凶悪犯だとな」
 法に反したこうした者達はというのだ。
「もうな」
「帝国は容赦せんからな」
「もう徹底的に処罰するさ」
「いつもそうしてるな」
「けれどな」
 それがというのだ。
「まあな」
「オプリーチニクについては」
「それでいいな」
「そや、戦が終わったらな」 
 北の大国とのそれがだ。
「その時はな」
「開拓地送りだな」
「そうしていこか」
「一石二鳥ですね」
 源三はこう言ってきた。
「この場合は」
「処断に開拓にもな」
「両方なるので」
「これで連中に監視されて粛清された連中も納得するな」
「左様ですね、ですから」
「それでいこうな」
「その様に、ではさらにですね」
 源三はあらためて言ってきうた。
「モスクワから」
「ああ、ペテルブルグにな」
「向かいますね」
「そうするな、モスクワはな」
 調略で手に入れたこの街はというのだ。
「この辺りいやこの国で最大の街の一つでな」
「交通の要衝でもあります」
「だからな」
 それでというのだ。
「ここからペテルブルグにも行けるな」
「そのまま」
「それに北の大国の他の地域にもな」
「行けますね」
「ああ、それじゃあな」
「これからはですね」
「ここを拠点にしてな」
 そうしてというのだ。
「北の大国の他の地域を掌握していって」
「そのうえで」
「最後はな」
「ペテルブルグですね」
「あの街も堅固だっていうしな」
 その守りはとだ、久志は源三に話した。 
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