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八条学園騒動記

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第五百九十七話 毎日すべきことその一

                毎日すべきこと
 菅は休憩に入ったフックに言った。
「お風呂かシャワーはね」
「忘れたら駄目か」
「うん、身体は奇麗にしないとね」
「それはそうだな」
「お酒を飲んだ後でもいいけれど」 
 それでもというのだ。
「出来る限りね」
「風呂だとな」
 フックもそれはと応えた。
「飲んでからだと危ないからな」
「特にサウナはね」
「だからか」
「うん、出来るだけね」
「飲む前にか」
「入るといいよ」
「それもそうだな」
「だから少し休んだら」 
 そうしたらというのだ。
「まだ時間があるし」
「それでだな」
「お風呂かシャワーに行って」
 そうしてというのだ。
「身体を奇麗にしようね」
「それがいいな」
「そう、やっぱり汗かいてるし」
「垢もあるしな」
「身体を奇麗にすることは」
 何といってもというのだ。
「絶対だよ」
「本当にそうだな」
「さもないと昔のエウロパ貴族みたいにね」
「フランスとかのな」
「不潔になるよ」
「連中何年かに一度しか風呂に入らなかったんだよな」
「多くて年に四回とかだったよ」
 エリザベス一世はそれで風呂好きと言われていた。
「そんなのだったよ」
「そうだったよな」
「そんな風になったらね」
 それこそというのだ。
「よくないから」
「俺もそれはな」
「わかってるよね」
「俺は風呂好きだ」
 フックは自分から言った。
「だから今朝入った」
「ああ、朝入ったんだ」
「それですっきりしたからな」
「じゃあ明日の朝入る?」
 それならとだ、菅はフックに言った。
「そうする?」
「そうだな、そうするか」
「それじゃあね」
「では今はな」
「ブランデー飲むね」
「そうするな、ボトル一本飲むな」
 言いながらそのボトルを出した。
「これからな」
「ロックでだね」
「こうしてな」
 今度は懐からコップを出した、もうそこには氷が入っている。
「飲むな」
「もうそっちも持っているんだ」
「ああ、実はな」
「なら僕もね」  
 菅もだった、彼は。
 懐から酒と氷が入ったコップを出した、そのうえで菅に話した。
「飲むよ」
「それはウイスキーか」
「これを飲みたい気分だからね」
「そうなんだな」
「昔の日本の小説ではウイスキイと言ったんだ」
「言葉を伸ばさなかったんだな」
「うん、呼び方一つで印象変わるね」
 受けるそれがというのだ。
「これも面白いね」
「そうだな、古典的な感じがするな」
「いい表現だね」
「言葉一つで変わるな」
 フックは自分のコップにブランデーを入れつつ応えた、酒を入れる時にとくとくと音がした気がした。 
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