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レーヴァティン

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第百八十四話 馬封じその十一

「そうしてね」
「やっていかないとな」
「さもないとね」
「温泉でモンスターに襲われるからな」
「折角くつろぐ為に入ったのに」
 その温泉にだ。
「襲われるなんてね」
「洒落になってないからな」
「そう、だからね」
「その配慮は必要だな」
「あとです」
 ここで源三が言ってきた。
「アイテムでモンスター除けのものを開発して」
「それでか」
「旅行客や商人達にです」
「持たせるか」
「そうすればどうでしょうか」
「軍隊で守るだけじゃなくてか」
 久志は源三のその言葉に目を向けた。
「そうすればか」
「安全性が増しますね」
「そうだな」
「ですから」
「そうした道具もな」
「普及させるべきです」
「さもないとな」
 それこそとだ、久志は述べた。
「襲われる人が減らないからな」
「軍を巡回させてもです」
「それでもな」
「どうしても目が届かないところがあり」
 それでというのだ。
「そこで、です」
「モンスターに襲われるからな」
「モンスターは減りますが」
 これは獣もだ。
「いなくなることはです」
「ないからな」
「街や村ですと結界も張れますが」
「ちょっとした集落でもな」
 一軒家でもだ、そうしてこの世界の人々は難を逃れているのだ。さもないと生きていくことも難しいのだ。
「そうしているしな」
「ですから」
「そうした道具もだな」
「開発してです」
「民に渡すべきだな」
「若しくは極めて安価で売る」
「そうしてな」
 そのうえでというのだ。
「安全でいてもらうか」
「商いや旅での行き来の時も」
「それがいいな」
「それでは」
「そのこともな」
「していきますね」
「そうするな」
 久志はビールを飲みつつ言った、そしてだった。
 また一杯飲んでまた言った。
「何か結構な」
「強いな」
 正も飲みつつ応えた。
「このビールは」
「ああ、どうもな」
「普通のビールは五度位だが」
 アルコール濃度がというのだ。
「しかしだ」
「このビールもっと高いな」
「八度はあるな」
「そうだよな」
「俺も飲んで思った」
「強いってだな」
「そうだ、こうしたビールもあるか」
「そうなんだな」
 久志は飲みつつ述べた。 
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