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レーヴァティン

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第百八十三話 自害その六

「そしてな」
「長所もありますね」
「どっちもな、それでな」
「あの領主の様な人もですね」
「いるんだな」
 世の中にはというのだ。
「そうなるな」
「左様ですね」
「色々わかったぜ、じゃあ今度はな」
「ブタペストまでですね」
「行くな」
 そうするというのだ。
「これから」
「そうしてですね」
「浮島の東側をしっかりと掌握して」
 そしてというのだ。
「そのうえでな」
「北の大国をですね」
「倒すな、あの国を倒したら」
「もう大陸の東側は掌握です」
「そうなるな」
「そしてそれからは」
「その力を使ってな」
 大陸の東側を掌握したそれでというのだ。
「北のバイキングも騎士団も王国も倒してな」
「浮島の統一ですね」
「これまではまだまだ先のことだったけれどな」
 それがというのだ。
「今はな」
「その先が見えてきましたね」
「ああ、そうなったってな」
 その様にというのだ。
「実感出来てきたよ」
「それは私もです」
 夕子は久志に微笑んで答えた、馬に見事に乗り乱れることはない。
「徐々にですが」
「統一に近付いてるってな」
「感じられてきました」
「そうだよな、まだ海の魔神のことはわかってないけれどな」
「それは一切ですね」
「ああ、けれどな」
 それでもというのだ。
「徐々にでもな」
「実感出来てきましたね」
「本当にな」
「統一は必要よ」
 美奈代も言ってきた、見れば魔術師の法衣の前はスリットが大きく開いていてその下には黒のズボンがある。
「やっぱりね」
「力を一つにしないとな」
「海の魔神が何者かわからないけれど」
 それでもというのだ。
「強いことは事実だからね」
「それでだよな」
「どうしてもね」
「浮島は統一しないとな」
「浮島全体の力を備えて」
「そしてな」 
 それでというのだ。
「戦おうな」
「魔神ともね」
「そうしような」
 是非にというのだ。
「絶対に」
「ええ、魔神のことはおいおいね」
「わかるな」
「そうなると思うから」
「焦ることはないか」
「これからのことはわからんけどな」
 それでもというのだ。
「それでもな」
「わかる様になっていくか」
「こういうのは刻限やからな」
「ああ、時が来ればってやつだな」
「神様のすることは人間ではわからんやろ」
「所詮人間だからな」
「これは多分神様のことでな」
「海の魔神についてもか」
「わかるのはな」
 それはというのだ。 
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