強い彼女
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第三章
「これから」
「そこもいいんだな」
「ええ、ただしていいのはまだキスまでだから」
美里は顔を赤くさせて話した。
「それ以上は駄目だから」
「キスってしていいのかよ」
「光弘がしたかったら」
「それはいいからな」
キスはとだ、光弘は顔を赤くさせて慌てた態度で返した。
「そんなのまた今度だよ」
「意気地なし」
それを聞いた美里の言葉はこうだった。
「ベッドだって奇麗にしてゴムも用意したのに」
「ベッドにゴムって」
「そういうことだから」
「本気かよ、それ」
「本気じゃないと言わないことだから」
美里は俯いて述べた、顔は赤くさせたままだ。
「覚悟してたのに」
「それは幾ら何でも早いだろ」
「ベッドまでは」
「じゃあキスな」
家族と会った後はというのだ。
「部屋で」
「それじゃあ」
「ああ、じゃあな」
こう美里に返してだった。
光弘は美里に案内されて彼女の家族とも会った、そして彼女の部屋に案内されてそうしてキスをしたが。
翌日光弘は美里に学校で言った。
「身体柔らかいんだな」
「そうなの」
「抱き締めたからな」
キスをした時にというのだ。
「わかったよ」
「そのことが」
「ああ、身体柔らかくてな」
それでというのだ。
「凄くいい香りだったよ」
「匂いじゃなくて」
「香りだよ」
こちらになるというのだ。
「その香りがな」
「よかったの」
「ああ」
そうだったというのだ。
「幾ら強くてもな」
「私女の子だっていうの」
「それがよくわかったよ」
キスをしてというのだ。
「パワーがあってもな」
「そうなのね」
「正直抱き締められた時ベアハッグみたいにされると思っていたら」
美里にというのだ。
「そっちも優しく抱き締めてくれたしな」
「私は女の子だって」
「力強くて身体能力凄くてもな」
プロレスラーや陸上選手並でもというのだ。
「お前は女の子だよ、それも可愛いよ」
「可愛いは余計」
美里は光弘のその言葉には顔を赤くさせて返した。
「照れるから」
「今度言ったら頬っぺた抓るから」
「おい、それは止めてくれよ」
「じゃあ言わないこと」
「そうするな」
「そうして」
美里は光弘に微笑んで応えた、そうしてだった。
彼の手をそっと握った、その手は柔らかく暖かく光弘はその感触に彼も笑顔になった。そうしてまたキスをしたが美里の唇も同じ感触だった。
強い彼女 完
2020・8・20
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