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気まぐれメルシィ

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学園祭デート!! 気まぐれメルシィ!!

学園祭 当日。

バスッ!!バスッ!!

歌月「ステージ5、ラスボスキターーーー!!」

VRゴーグルを装着し、光線銃を華麗な手捌きで回しながらエイリアンの大群を一掃していく。

ミク「頑張れーー!!もう少しで新記録だよ!!」

ゲーム・クリア!!

観客「うおおおおおおおお!!」

俺は歓声と同時に、VRゴーグルを外して銃をスタンドに置く。
笑顔で俺を一番に抱きしめたのはミクだった。

ミク「カッコ良かった!!流石歌月君だね!!」
歌月「何回もシュミレーションしてたからうまく行っただけさ」

すると後ろから……

???「ヤッホー、アツアツ、だねぇ!!」
歌月「GUMI先輩か、そう言えば午前中は仕事無かったっけ」

この人はGUMI、ミクと同じ所属の先輩でボーイッシュで楽観者。

GUMI「この後講堂ライブだから時間が余ってるだよね」
歌月「それなら俺の学部の出店楽しんでください」
GUMI「太陽系デスコでしょ?勿論その為に来たんだから☆」
ミク「それじゃあ、後で」
GUMI「頑張ろうね!!」
歌月「行こう、ミク」

歌月はミクの手を引っ張り、次の出店に向かった。

ロボット学部

部員「ロボットカフェにようこそ!!」
歌月「ここのロボット学部ではコーヒーからアイスビスケットまで全部ロボットがやるんだぜ」
ミク「本当に全部ロボットがやってる!!」
ロボット「オマタセシマシタ、コーヒーデス」

歌月はコーヒーを飲みながらミクの前でジャケットを脱ぐ。

歌月「この後の講堂ライブの物販で、買ったんだけど……」
ミク「あっ!!私のTシャツ!!」
歌月「ライブの間はこれ着て観るよ。俺の、彼女だからな」

すると未来は涙目で顔を真っ赤にして呟く。

ミク「嬉しいけど……恥ずかしいじゃない……バカ……」
歌月「その顔が見たかった……なんてね」
ミク「も~!!私で遊ばないでよ~!!」
歌月「ごめんごめん」

ロボット喫茶でイチャつく二人を後ろで見ながら……

GUMI「良いわね~、いつの間にあんな間柄に?」
ルカ「男子と言うのは、女子の前では本音を言わないんですよ」
KAITO「歌月君、一番嬉しそうで何よりだ」

3人で後を付けてきた。


講堂ライブ 楽屋

ミク「大丈夫、出来る……きっと出来る……」
GUMI「ミクちゃん。歌月君に可愛い所、沢山見せようね」
ルカ「さあ、私達の晴れ舞台です。行きましょう!!」

アナウンス「続いて初音ミク、巡音ルカ、GUMIの3名による。気まぐれメルシィです」
歌月「よし、行くぞ!!」

電子的なサウンドが講堂を支配し、暗闇から3人が現れ、舞い踊る。

ミク「ほらほら、また始まった、お得意の自己弁護言い訳」

歌月はペンライトを天に掲げ、円を描く。

ミク「ほらほら、また始まった、ごめん!!からのキスのパターンってカンジ?」
GUMI「いつか、アタシだけ、そんな夢見た事もあったけど?」
ルカ「寂しい時だけ電話して、もううんざりだわ!!」

歌月はペンライトをミクと同じシアンカラーに変えて腕を振った。

ミク「全然アタシに興味ないじゃん!!」
GUMI「君が好きなのは自分でしょ?」(YEAH)

講堂に光が大きく照らされ、マゼンタ・シアン・ライムグリーンが講堂を支配する。

ミク・ルカ・GUMI「そーやってまた誤魔化して……」(もう!!)

ミク「BE MY BOY我儘すぎるBABY」
ミク・ルカ・GUMI「抱きしめてよね♡」

曲が終わると同時に、歓声が響き渡る。
俺はペンライトをホルダーにしまい、楽屋まで走って会場を後にした。

ミク「みんな、お疲れ様」
GUMI「いやー楽しかった!!」

するとルカはミクの背中を押す。

ルカ「行ってあげてください、きっと一番に会いたがってると思いますから」
ミク「で、でも……」
GUMI「後は私達がやっておくよ、行ってきなよ!!」

ミクは笑顔でカバンを持ち、楽屋を出ていく。

GUMI「さてと……」

ミクは楽屋から出ていくと関係者ルームの左に……

歌月「お疲れ、ミク!!」
ミク「歌月君!!」

俺はミクを壁に追い込み、左手首を握り締めてキスをする。
その後ミクは恥ずかしそうな赤い顔で聞く。

ミク「こんな所で、バレたらどうするのよ……」
歌月「だから隠れてやってるんだろ、隣の警報機の陰で」

ミクは歌月に恐る恐る聞いた。

ミク「ライブ、どうだったかな?」
歌月「可愛いし、凄く綺麗だったよ。今度は、俺だけに近くで見せてよ」
ミク「いいよ」

誰もいない楽屋に入るとミクは衣装に着替える。

楽屋の外で歌月は胸を高鳴らせていた。

そして……

ミク「入っていいよ」

歌月の目にはミクのシアンカラーのアイドル衣装が目に映る。
歌月は引き寄せられるようにミクを抱きしめる。

歌月「この姿で、抱いてみたかった」
ミク「ありがとう、嬉しい」

楽屋の背後でKAITO・GUMI・ルカの3人が二人を見つめながら呟く。

GUMI「さあ、引き上げますか」

去り行く3人に気付かぬまま。

二人は二度目のキスをした。

ミク「歌月君」
歌月「ミク」

二人「大好き」

学園祭の終わりと共に、二人は身体を重ね合わせた。

END……






 
 

 
後書き
閲覧ありがとうございました!! 
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