戦国異伝供書
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第百十二話 はったりその十四
「そうしたことはな」
「商いですか、大事なのは」
「教えではなく」
「そうじゃ、だからそれはよい」
耶蘇教はというのだ。
「むしろ大友家は危うい」
「耶蘇教を信じて」
「そうしてですか」
「そう思う、大友殿は英邁と聞いていたが」
それがというのだ。
「最近おかしいとな」
「その様にですか」
「殿は聞かれていますか」
「少しな、だからな」
それでというのだ。
「わしとしてはな」
「耶蘇教を信じられず」
「商いを軸とされてですか」
「南蛮と付き合っていく」
「そうされたいですか」
「南蛮と懇意になりその優れた鉄砲もな」
これもというのだ。
「多くじゃ」
「買ってですな」
「そうしてですな」
「揃えてな」
そのうえでというのだ。
「我等の軍勢に持たせてじゃ」
「戦われる」
「そうされますか」
「うむ」
実際にというのだ。
「まずは鉄砲じゃ」
「商いの中でも」
「そうなのですな」
「そうじゃ、それとじゃ」
それに加えてというのだ。
「大砲もな」
「南蛮にはありますな、それも」
「本朝ではまだないですが」
「それもですな」
「やがては」
「手に入れてな」
そうしてというのだ。
「使う、そこまで考えてじゃ」
「南蛮とですな」
「付き合う」
「そうですか」
「その力を手に入れる」
「そうじゃ、九州の家の様にな」
大友家等の様にというのだ。
「したい」
「ではですな」
「やがてはですな」
「南蛮ともですな」
「付き合っていきますな」
「そうする」
こう二人に話した。
「そのことも考えておく様にな」
「わかり申した」
「それではです」
「先はです」
「その様に」
二人もこう述べた、政宗はそうした話もしつつ茶を飲んでそうしてだった。家臣達にこうも言った。
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