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夢幻水滸伝

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第百六十七話 正攻法その九

「六十万と千百万やとな」
「もう数の差でな」
「一気に飲み込まれる恐れもある」
「枢軸との戦でもそやったな」
「そや、ほんま戦は数や」
 このことは絶対の摂理だというのだ。
「数は少ないとな」
「何かと不自由するな」
「覇権争う戦ではいつも辛かったわ」
 芥川は苦い顔で本音も漏らした、相手が自分の神器即ち身内だからこそ言える言葉であり隠すところなく話した。
「こっちは常に兵は少なかった」
「それも圧倒的にな」
「そやったからな」
「ずっと戦い方に腐心してたな」
「数が少ないならそれはそれで戦い方あるけどな」
「やっぱり多いに越したことはないな」
「これは星のモンもや」
 彼等もというのだ。
「同じや」
「日本はこれが多かったからな」
「そやから勝てたしな」
「やっぱり数やな」
「今回はその星のモンもな」
 肝心の彼等もというのだ。
「少ないからな」
「今は厳しいな」
「どうもな」
 現実として、というのだ。
「そこは頭に入れてや」
「戦ってくな」
「星のモンが一騎打ちに勝ってくれて」 
 そうしてというのだ。
「戻ってきたらな」
「その人にはやな」
「早速采配を執ってもらって」
 軍勢のそれにというのだ。
「そしてや」
「そのうえでやな」
「そや」
 まさにというのだ。
「力も振るってもらう」
「そうしてもらうな」
「もう縦横に暴れてもらって」 
 そしてというのだ。
「戦ってもらうで」
「そういうことやな」
「ほなな」
「采配執ってやな」
「僕も戦うで」
 こう言ってだった。
 芥川は冷静に采配を執りつつ狐に術やブレスだけでなく妖力も使わせてだった。
 自身も戦った、左手の三光手裏剣を放つと。
 手裏剣は一つから二つ、二つから四つ、四つから八つと飛びつつ瞬く間に増えていきそうしてだった。
 忽ち何十万もの数になり戦場を荒れ狂った、芥川はその手裏剣達を竜巻の様に暴れさせつつ縦横に動かしながら言った。
「秘奥義手裏剣嵐や」
「まさに嵐やな」
「そやろ、手裏剣もや」
 こう狐に話した。
「一人に対して使うとは限らん」
「こうして使うとやな」
「もう敵を万単位で攻撃出来て」
 そしてというのだ。
「敵の施設にもな」
「攻撃出来るな」
「実際にや」
「これからやな」
「施設の方に向けるで」
 その手裏剣の嵐をというのだ。 
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