ドリトル先生の野球
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第五幕その四
「恐ろしいものだよ」
「だよね、あの人は」
「また別格だよね」
「打って凄くてね」
「投げてそれじゃあね」
「文字通りの超人だよ」
「ああした人は置いておいて」
最早超人と言うしかない能力だからです。
「普通に凄いキャッチャーの人はね」
「しっかりしたキャッチングに」
「見事なリードで」
「肩も強くて」
「ホームを守って」
「そして打つ」
「お仕事多いね」
「その全てがかなり凄くてチームの守備全体を動かす」
この要素もあるというのです。
「だから強いチームはね」
「凄いキャッチャーがいる」
「そういうことだね」
「何といっても」
「そうだよ、そして彼はね」
そのキャッチャーの人を見てまた言いました。
「データを見るとね」
「守備もリードも肩もよくて」
「チームも動かしてるんだ」
「それにバッティングもいいんだ」
「彼がメインで試合に出る様になってね」
キャッチャーとしてです。
「チーム防御率は一点下がってエラーやパスボールは大学時代練習試合含めてゼロで」
「凄いね」
「本当にリードと守備いいね」
「それもかなり」
「しかも盗塁阻止率は六割以上で」
こちらのお話もする先生でした。
「そもそも盗塁させないこともしてるし」
「盗塁する前にだね」
「まずさせない」
「そうしているんだ」
「相手のランナーの癖を調べて」
そしてというのです。
「ピッチャーの人に牽制球も投げてもらって」
「ああ、そしてなんだ」
「まず走らせない」
「そうもしているんだ」
「打つ時点で弱点を徹底的に衝くしね」
そうしたこともするというのです。
「どんなランナーも塁に出ないと意味ないから」
「そうだよね」
「盗塁しようと思えばね」
「まず出塁しないとね」
「駄目だね」
「だからだよ、しかも打率は三割に達していて三振はかなり少なくて」
今度はバッティングのお話でした。
「長打率も高いしね」
「ううん、もうプロで通用する?」
「そうかもね」
「そこまで凄いならね」
「もうね」
「絶対に通用するよ、それに怪我もしていないから」
怪我、前にかなりお話したそのお話もするのでした。
「中学時代からね、大きなものはなくて小さなものも」
「それをしてもだね」
「すぐに回復して」
「しかも試合に出てる」
「そうした人なんだ」
「しっかりとした練習をして食事にも気をつけてるかな」
だからだというのです。
「怪我にもかなり強いね、やっぱり足は遅いけれど」
「それでもだね」
「そこまでハイスペックだとね」
「もう言うまでもないね」
「プロ入り間違いなし」
「そうだね」
「若し日本プロ野球機構のチームに入らなくても」
それでもというのです。
「八条リーグの方のチームにね」
「入ってだね」
「そうしてだね」
「活躍間違いなしなんだ」
「僕はそう思うよ、そして」
先生は皆にさらに笑顔でお話しました。
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