ドリトル先生の競馬
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第十幕その二
「競技の時は」
「身軽にですね」
「なってもらっています」
「そこまで考えられていますね」
「寮でも。そして」
「自宅の子もですね」
「そうしてもらっています」
まさにというのです、そしてです。
先生は部活の状況を見ました、するとホフマン君もいて流鏑馬の動きの練習を見ています。その動きを見てオシツオサレツが言いました。
「もう完全にだね」
「流鏑馬の動きになってるね」
「いいね、あのままいくと」
「的に当てられそうね」
「的まで用意して」
「そこに弓矢を放つ練習までして」
チープサイドの家族もその練習を見てお話します。
「当てているし」
「いいね」
「馬の速度は駆けさせていても遅めだね」
このことはトートーが指摘しました。
「弓矢を使うから」
「弓を使う時は両手を使うから手綱使えないし」
このことはジップが言いました。
「危ないしね」
「足腰だけで馬に乗るとか」
ダブダブが見てもです。
「かなり難しいよ」
「乗馬って只でさえ難しいのに」
ホワイティも言います。
「両手が使えないなら本当に難しいよ」
「それで弓矢も使うんだから」
ポリネシアも思うことでした。
「それだけでもかなり難しいし」
「弓矢も当てるとなると」
チーチーも言いました。
「凄く難しいよ」
「だからこそホフマン君も必死ね」
ガブガブはその練習しているホフマン君を見ました。
「あれだけ練習してるし」
「まだ確実に当てていないから」
だからと言ったのは老馬です。
「心配だろうね」
「確実に当てないと駄目だから」
流鏑馬の本番の時はとです、先生は言いました。
「余計に心配だろうね」
「そうだよね」
「絶対に当てられる様にしないと」
「本番どうなるか」
「そこが問題だからね」
「実際に」
「だからだよ」
本当にとです、また言った先生でした。
「彼も必死だよ、必死に努力しているからには」
「絶対にだね」
「成功させて欲しいね」
「流鏑馬を」
「本番では」
「そう思っているよ、努力は必ず実るけれど」
このことは確かでもというのです。
「それが何時になるかは」
「そのことは」
「果たしてどうか」
「それでだね」
「先生も心配なんだね」
「うん、こうした時は」
先生は真剣に言いました。
「やっぱりね」
「神様だね」
「神様にお願いする」
「お祈りして」
「そのうえで」
「神様のお力を借りることだよ」
これが先生が是非にと言うことでした。
「ここまで来たら」
「どうしても確実なものってないからね」
「人の力だけだと」
「限界があるから」
「だからだよね」
「もう極限のことは」
「九十九パーセントの確率はね」
これはというのです。
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