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ドリトル先生の競馬

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第九幕その三

「リーグニッツの戦いですね」
「ドイツとポーランドの連合軍がモンゴル軍と戦ったね」
「あの時もそうでしたね」
「モンゴル軍は騎射で戦ってね」
「ドイツとポーランドの連合軍を徹底的に破りました」
「そうだったね」
「その戦いを見ましても」
「うん、騎射はね」
 馬に乗って弓矢を使うことはというのです。
「凄くね」
「強かったんですよね」
「弓の遠距離攻撃とね」
「馬の機動力があって」
「とんでもない強さだったんだ」
「そうでしたね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「騎射は凄い技術だったんだ」
「それで今もですね」
「もう戦いで馬も弓やも使わないけれど」
「どっちも使えたら」
「凄く強いんだよ」
「そうですね、そう思うと」
 まさにとです、ホフマン君はまた言いました。
「僕は今回の流鏑馬は名誉と思って」
「そうしてだね」
「成功させたいですね」
「確か前は大学生の人がやっていたね」
「はい、とても奇麗な女の人が」
「ギリシアから来たんだったね」
「今その人はギリシアに戻っておられて」
 それでというのです。
「おられないので」
「それでだね」
「高等部にもお話がきまして」
「君がとだね」
「なりまして」
「今も頑張っているね」
「はい、絶対にです」
「成功させるんだね」
「そのつもりで頑張っています」
「是非ね、それじゃあだね」
「今は弓の練習をして」
 そうしてというのです。
「その後で」
「乗馬もだね」
「練習します、あと服もですね」
「ああ、流鏑馬の時のだね」
「あの服はいいですね」
「日本の武士の服みたいだっていうんだね」
「そんな感じがしまして」
 ホフマン君は流鏑馬の服についてもお話しました。
「いいですね」
「あの服は確かにね」
「人気がありますよね」
「日本人からもね、本当は神社で行うから」
 このことからです、先生はお話しました。
「だからね」
「それで、ですね」
「武士の服かというと」
「正確にはですね」
「違うけれどね」
「それでも何か僕から見たら」
 流鏑馬の服はというのです。
「武士みたいで」
「着たいんだね」
「はい」
 こう先生に答えるのでした。
「だからその時が楽しみです」
「武士は恰好いいからだね」
「欧州の騎士も恰好いいですが」
「武士もだね」
「強くて恰好よくて頭もよくて礼儀正しい」
 だからだというのです。
「本当にです」
「武士はだね」
「最高に恰好いいです」
「確かにね。僕から見てもね」
 先生も実際に見てのことをお話します。 
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