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レーヴァティン

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第百五十七話 完全破壊その一

               第百五十七話  完全破壊
 久志達は帝国軍を率いてスパルタに向かっていた、その間スパルタ軍は彼等に絶え間なくゲリラ戦術を仕掛けていた。
 そしてモンスターそれも強力な種類が数多く出没していた、久志は三体のゴーゴンをレーヴァティンで切り捨ててから彼等が姿を変えた金塊を見つつ言った。
「こんな連中が普通に出て来るとかな」
「凄いね、スパルタは」
 共に戦っていた剛も言ってきた。
「ゴーゴンなんてね」
「相当強い種類だからな」
「普通に出て来るとかな」
 それこそというのだ。
「他の地域じゃないからな」
「他にもグリフォンとかキマイラとかね」
「そうしたのも出て来てな」
「この辺りのモンスターは怖いのばかりだよ」
「それでスパルタ軍はこの連中相手に訓練もしてるんだよな」
 久志は今の自分達の敵である彼等の話もした。
「そうだよな」
「冒険に出てね」
「強い筈だぜ、強いだけじゃなくてな」
「出て来る頻度も多いし」
「それもかなりな」
「うん、本当にね」
 剛も述べる。
「他の地域よりも遥かに」
「こんなところで戦って訓練していたらな」
 それこそというのだ。
「強くなる筈だよ」
「得られる経験値が高いし」
 モンスター達を倒して手に入れられるそれもというのだ。
「だったらね」
「それも当然だな」
「そうだね、ただどうもね」
「どうも?」
「僕達は今も巨人達と戦っているけれど」
 神出鬼没に出て来て暴れる彼等とだ、久志達はこれまで通り彼等との戦いも続けているのだ。特にスパルタの勢力圏に入って特に。
「捕虜達に聞いたらね」
「そうしたらか」
「うん、スパルタに巨人達はほぼ出なかったらしいよ」
「俺達がここに入るまではか」
「うん、どうもね」
「それは妙だな」
 正は剛のその言葉を聞いて怪訝な顔で言った。
「俺達が来ると出て来るとはな」
「そうだよね」
「それはな」
「それでもスパルタ軍は襲わずに」
「俺達帝国軍を襲うか」
「そうしてきてるみたいだよ」
 巨人達はというのだ。
「どうも」
「そうなのか」
「おい、じゃああれか」
 二人のやり取りを聞いてだった、久志は眉を顰めさせて言った。
「巨人達は俺達に怨みがあるのかよ」
「怨みというかだ」
 正は久志に応えて述べた。
「俺達の妨害をしてきている」
「妨害か」
「そうなのか」
「そういえば何かな」
 久志は正の言葉を受けて考える顔になって述べた。
「連中俺達の勢力が大きくなるとな」
「出没する数が増えたな」
「それも勢力が大きくなるに比例してな」
 そうしてというのだ。
「徐々にな」
「増えていっているな」
「そうだな」
「若しかしてだ」
 正は久志に怪訝な顔で言った。
「俺達のことを海の魔神が見てだ」
「巨人を出してきてるのかよ」
「俺達の邪魔をする為にな」
「それか」
「有り得るな」
「ああ、っていうか巨人のことも魔神のこともな」
 どうかとだ、久志は正に話した。 
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