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レーヴァティン

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第百五十六話 一騎当千の者達その七

「本当に」
「そのことは前からわかっていたけれど」
「今は痛感してるぜ」
 わかったのではなくこちらだというのだ。
「スパルタ軍がどれだけ強いか」
「そのことをだね」
「実感してるぜ」
「うん、敵を倒したら」
 そうすればだった、実際にスパルタ兵を一人苦労して倒すと。
 その亡骸はすぐに別の兵士が後方に運ぶ、そうして戦友の亡骸を運んできた兵士はすぐに後方に戻って戦う。勿論死んだ兵士は復活させられまた戻って来る。
「また戻って来るしね」
「洒落になってねえな」
「だからやっぱりおいら達も術を使って」
「攻めるべきか」
「回復出来る職業の将兵は少ないけれど」
 見れば僧侶や薬剤師等は少ない、殆どが戦士や侍、マーシナリー等といった武器を使った戦闘に向いた職業である。
「それでもね」
「死んだ奴も復活させてきてな」
「また戦わせるその動きも速いし」
「厄介だな」
「うん、だからね」
 それでというのだ。
「余計に強いけれど」
「戦っていくしかないか」
「ここはね、そうしていこう」
「ああ、それで槍衾を破られることはな」
「絶対に避けよう、連中は接近戦こそが一番得意だから」
「それに持ち込まれない様にな」
「戦っていこう」
 それは絶対だとだ、淳二は言った。
「槍は穂先切られても突き出すだけで邪魔になるし代わりの槍もね」
「あるからな」
「もう切られてもね」
 それでもというのだ。
「代わりの槍をね」
「持って来ればいいな」
「そうして戦えばいいから」
 だからだというのだ。
「ここはそうしよう、おいら達も術を使って」
「じゃあな」
「それとだ」
 正も言ってきた。
「砲撃はもう正面に撃て」
「斜めじゃなくてか」
「隕石もだ」
 術のこれもというのだ。
「この距離ならだ」
「上から落とすんじゃなくてか」
「前に撃て」
「それで正面から敵を吹き飛ばすんだな」
「斜めに撃った砲弾はバウンドしないが」
「正面から撃つとな」
「砲弾は着地しても正面から撃たれたその力でさらにバウンドする」
 そうなるというのだ。
「そしてさらに敵を倒していく」
「隕石もそうだよな」
「そうだ、だからだ」
「ここはか」
「砲弾や隕石を正面に放つべきだ」
「そうしてより多くの敵を倒すか、じゃあな」
 それならとだ、久志は正の言葉に頷いて言った。
「ここはな」
「いいな」
「ああ、砲撃を変えるな」 
 隕石を使う術の使い方もだ、こう言ってだった。
 久志は隕石を正面に向けて放ち砲撃もそうさせた、すると敵兵達は上からのそれよりも多く倒され。
 集中攻撃を仕掛けている場所に密集していた為まとめて薙ぎ倒される、久志はその状況を見て言った。
「よし、いい感じだな」
「そうだな」
 正もその状況を見て言う。 
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