不良でも

「農家って肉体労働だし色々ちゃんとしないとな」
「そうそう、駄目なのよね」
「身体動かして事前と事後に色々しないと」
「駄目だからね、農業って」
「どうしても」
「家の仕事がそうでガキの中から育ってきたしな」
　その農家の仕事の中でというのだ。
「だからな」
「真面目になったのね」
「根っこは」
「そうだったのね」
「ああ、だからな」
　それでとだ、また言った涼花だった。もう体操服に着替えていて長い髪の毛もちゃんとくくっている。
「あたしは授業とかふけられねえんだよ」
「不良でもね」
「間違ったことはしない」
「そういうことね」
「不良と外道は違うってな」
　涼花はこうした言葉も出した。
「そうだろ」
「外道ね」
「所謂ドキュンね」
「そういう奴いるからね、世の中って」
「外見もそうでね」
「中身もね」
「そんな奴は駄目だろ」
　まさにとだ、涼花は言い切った。
「だからな」
「そういえば」
　ここでクラスメイトの一人は言った。
「涼花ちゃんいつも下着白よね」
「それがどうしたんだよ」
「それもデザインも派手じゃない」
「地味だっていうのかよ」
「ブラもショーツもね」　
　どちらもというのだ。
「そうよね」
「それがどうかしたのかよ」
「いや、どうしてもね」
　こう涼花に話すのだった。
「ドキュンだと下着もね」
「違うっていうのかよ」
「実際そうじゃない、色も柄も派手で」
　そうした女の下着はというのだ。
「デザインだってね」
「スケスケとかティーバックとかか」
「そうよ」
「あたしそうした下着はな」
　どうにもとだ、涼花は話した。
「抵抗あってな」
「穿かないのね」
「そうなんだよ、色もな」
　こちらもというのだ。
「シンプルがよくてな」
「それでなのね」
「白ばかりなんだよ」
「他の色はないのね」
「そうなんだよ」
　実際にというのだ。
「これがな」
「そうなのね」
「流石にフリルひらひらとか子供っぽいのはな」
　そうした下着はというと。
「駄目だけれどな」
「派手な下着は」
「抵抗があってな」
　それでというのだ。
「穿かないんだよ」
「白の普通のばかりなのね」
「清潔感もあるしな」
　涼花は微笑んで白い下着のそうしたことも話した。
「それでだよ」
「成程ね」
「まあ下着の話はこれ位でいいだろ」
　恥ずかしそうにだった、涼花はクラスメイトに話した。
「着替えたんだからな」
「グラウンドに出て」
「体育しような」
「それじゃあね」
「準備運動もちゃんとしてな」
　それでというのだ。