| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

レーヴァティン

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第百五十四話 都市国家同盟その二

「問題はな」
「奴隷を使っている人達が反対するなら」
「その代わりにどうするか、だからな」
「あと奴隷の人達もね」
「いい主だとな」
 そうした者に使われていると、というのだ。
「主に感謝してな」
「そうそう、離れたくないっていったりね」
「そうした考えも持つからな」
「それに使っていた人達は労働力をなくすから」
 このことについてもだ、剛は話した。
「その人達のこともね」
「しっかり考えないとな」
「やっていけないね」
「解放してハッピーエンド」 
 久志はこの言葉をシニカルに出した。
「そうはならないな」
「世の中そうは上手くいかないね」
「問題はそこからなんだよな」
「そう、本当にね」
「だからな」
 それでとだ、久志はさらに言った。
「俺達もな」
「そうしたところもちゃんとしておかないとね」
「そうだよな」
「だからね」
 それでというのだ。
「ここはね」
「奴隷制のこともやっていくか」
「そうしようね」
 こうした話もしつつだった、久志達はザロニカを拠点としてそのうえでまずはアテネとテーベの連合軍と戦うことにした、街には兵だけでなく武器や食料も集め。
 そのうえで南下を考えていた、そしてだった。
 情報収集を行う中で久志は淳二に言った。
「スパルタは動かないんだな」
「うん、あくまでね」
 淳二は久志に答えた。
「自分達だけでね」
「戦うつもりか」
「アテネやテーベから同盟に入る様に言われているけれど」
 それがというのだ。
「頑としてね」
「断ってるんだな」
「自分達だけで戦うつもりで」
 それでというのだ。
「もうね」
「アテネやテーベにつかずか」
「アテネもテーベも困ってるみたいだよ」
「成程な、それは有り難いな」
 久志は淳二の話をここまで聞いて笑って述べた。
「俺達にとっては」
「そうだよね。敵は個々に叩け」
「そうするのは戦略の基本だからな」
「スパルタも入るとその分強かったけれど」
「それがな」
 アテネとテーベだけならというのだ。
「あの二都市とその勢力圏だけだとな」
「楽に戦えるね」
「ああ、じゃあな」
「これからだね」
「出陣してな」
 そうしてというのだ。
「まずはアテネとテーベをな」
「降すね」
「ああ、それもな」
「それぞれをだね」
 アテネとテーベをとだ、淳二は笑って話した。
「各個にだね」
「叩いてな」
 そうしてというのだ。
「降していくか」
「敵は各個に叩け」
「ああ、アテネとテーベが同時に向かってもこっちの方がずっと勢力は大きいけれどな」 
 それでもとだ、久志は淳二に話した。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧