ドリトル先生の競馬
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第二幕その九
「例え何があっても」
「これだけ女性を尊重する人いないよ」
「誰に対しても公平だしね」
チープサイドの家族もこうお話します。
「それこそ間違ってもね」
「女の人に変なことしないよ」
「寮とかに近付いても」
それでもと言うガブダブでした。
「絶対に安心出来るわ」
「というか先生が道に迷わない限り女子寮に近付くとか」
ジップも言います。
「絶対にないね」
「けれど誤解されるなら」
ホワイティはジップに応えて言いました。
「最初からしない方がいいからね」
「そうだよね、だから今回もね」
まさにとです、チーチーは言うのでした。
「僕達が一緒じゃないと」
「地図に僕達がいれば」
「先生も大丈夫だよ」
オシツオサレツは先生に二つの頭で保証しました。
「安心してね」
「女子寮に間違えていくことはないよ」
「もうそれこそだよ」
ダブダブも太鼓判を押しました。
「先生が誤解されることもないよ」
「誤解されるとそれだけで厄介だから」
最後に老馬が言いました。
「最初からないに限るからね」
「その通りだね、では今から行こうね」
先生は皆の言葉にその通りと頷いてでした。
そのうえで研究室を後にして高等部に向かいました、高等部は大学の正門を出て向かい側にその正門がありましたが。
ふと門のところに立っているコートを着たマスクをしている女の人を見てです、動物の皆は彼等でお話しました。
「黒髪のロングヘアで」
「しかも切れ長の目」
「尚且つコートにマスクって」
「あの人がね」
「学園で有名な」
まさにというのです。
「口裂け女?」
「あの妖怪だよね」
「この学園多いけれど」
「学園全体で怪談話が百以上あるっていうし」
「それだよね」
「間違いなくわよね」
「そうかも知れないね」
先生も否定しませんでした。
「この学園は本当にそうしたお話多いからね」
「そうそう、とてもね」
「本当に百以上あるかお知れないし」
「そう考えたらね」
「口裂け女もね」
「やっぱりいるわよね」
「いてもね」
実際にそうでもというのです。
「不思議じゃないからね」
「そうだよね」
「じゃあ今の人は」
「実際にかもね」
「口裂け女かも知れないわね」
「別に口裂け女でもね」
先生はさっきの人が本当にそうであってもと言うのでした、四時の学園の中を皆と一緒に歩きながら。
「人に危害を加えないならいいしね」
「そうそう、妖怪でも幽霊でもね」
「人に危害加えなかったらいいし」
「イギリスでもそうだし」
「イギリスは妖怪や幽霊のお話多いし」
皆で祖国のこのこともお話します。
「確か世界一だよね」
「そうしたお話の数は」
「妖怪じゃなくて妖精だけれど」
「もうそうしたお話が一杯あって」
「人に危害を加えないならね」
「それでいいからね」
だからだというのです。
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