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ドリトル先生の競馬

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第一幕その二

「先生はギャンブルは向いてないよ」
「根っからね」
「だから最初からしなくてよかったし」
 最後にホワイティが言いました。
「これからもすべきじゃないよ」
「僕もそう思うよ」
 先生ご自身も思うことでした。
「ギャンブルはしないよ」
「そうそう、それがいいよ」
「どう見ても先生に向いてないよ」
「スポーツもそうだけれど勝負ごともね」
「そっちもね」
「そうだね、若しも」
 また言う先生でした。
「僕がギャンブルに夢中になったら」
「もう負けてばかりで」
「その都度お金ばかりなくして」
「碌なことになってないわ」
「それこそね」
「自分でもわかっているから」
 だからだというのです。
「僕はしないよ、競馬もね」
 こちらもというのです。
「これといってしないし」
「こうして観てるだけね」
「それもたまで」
「競技場に行くこともしないし」
「本当にテレビだけで」
「あまり縁がないわね」
「乗馬は出来ても」
 いつも老馬の背中に乗って登下校していることにも言及しました。
「それでもね」
「これといってだね」
「やっぱり縁は薄いね」
「乗馬もスポーツだし」
「先生とスポーツはね」
「本当に縁が薄いものね」
「そうだね、僕はスポーツは」 
 競馬も含めてというのです。
「縁が薄いね」
「そうよね」
「どうしても」
「そのことは事実で」
「競馬にしてもそうで」
「たまにテレビで観るだけね」
「僕達と一緒に」
「そう、若しも」
 本当にと言う先生でした。
「僕が競技に出てもね」
「それも想像出来ないし」
「それも全く」
「もうそれは完全にスポーツだし」
「先生の体格だとね」
「競馬に出ることなんて」
 この競技にというのです。
「やっぱりね」
「違和感凄いわ」
「今も馬に乗ってる人皆すらりとしてるし」
「細くて」
「あと小柄な人が多いかな」
「競馬の競技選手は」
「そう、あまり大きいと」
 先生も皆にお話します。
「馬に乗る時重いからね」
「体格があるとそれだけ」
「背が高いイコール大きいってことで」
「それでその分体重もあるから」
「どうしても背が高いとね」
「馬が重いものを背負って競技に出ることになるから」
「その分競技の順位に関わるしね」
 それでというのです。
「競馬とかレースはね」
「体格は小さい方がいい」
「そういうことだね」
「じゃあ先生は大柄だし」
「イギリス人の中でも」
 日本人の中にいると尚更です。 
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