ほのぼの巫女の推理
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第三章
「ヤクザ屋さんでもね」
「冤罪はよくねえか」
「あくまで悪いことをした時で」
「捕まえるのはか」
「通報することもね」
「決めつけはよくねえってことか」
「そう、悪いことをした人をちゃんと捕まえないと」
愛奈ははるかに穏やかな声で話した。
「やっぱりね」
「お姉は真面目だな、っていうか」
「ヤクザ屋さんは悪い人達だけれど」
「悪いことをした時に捕まえることか」
「そうしないとね」
愛奈は穏やかな声のまま妹に話した。
「だから今回はちゃんとね」
「犯人捕まえないと駄目か」
「ちゃんとお話を聞いて」
「そうか、あのヤクザ屋さんのこともか」
「ちゃんと調べてね」
愛奈の声はずっと穏やかなままだった、だが姉に言われてはるかは決めつけたことに悪いことをしたと思いまた自分達がアルバイトをしている神社で起こった事件なのでそのヤクザ者と彼の周りのことを警察から聞いた。すると。
すぐにそのヤクザ者個人のことに人間関係のことがわかった、それで姉に自宅で夕食と入浴の後でアイスを食べつつ全て話した。二人共今は風呂上がりで髪の毛をほどいてラフなシャツと半ズボン姿である。
「名前は徳晃一夫っていって富士会の幹部だってさ」
「富士会って前壊滅しなかった?」
愛奈はバニラアイスを食べつつ抹茶アイスを食べている妹にこのことを話した。
「確か」
「ああ、前に大虐殺があったな」
「そうでしょ、確か」
「事務所全部謎の鉄砲玉が来てな」
「物凄い殺され方したのよね」
「殺人鬼が来たみてえな」
このことは神戸市では今も言われていることだ。
「そんなな」
「それで壊滅したんじゃ」
「ヤクザ屋さんはゴキブリみてえだからな」
「壊滅しても復活したのね」
「残党がいて」
その彼等がというのだ。
「また勢力盛り返してたみてえだぜ」
「そうだったの」
「ああ、それでな」
そのうえでというのだ。
「その徳晃さんって人はな」
「富士会の幹部の人で」
「何でも闇金担当らしいんだよ」
「ヤクザ屋さんらしいわね」
「だよな、闇金ってな」
そうした仕事をしていることがとだ、はるかも言った。
「そのままだよな」
「そうよね、だったら」
闇金をしていたと聞いてだ、愛奈はこんなことを言った。
「そっち怨んでる人多いかも」
「闇金でか」
「お金借りてる人から」
「そうか、けれど闇金って犯罪だよな」
「そうよ、もうそれ自体がね」
闇金そのものがとだ。
「犯罪よね」
「あの人どっちにしても逮捕か」
「刑務所行きね」
「そのことは間違いないか」
「法律で定めた以上の利子つけて返済の要求に恐喝とか暴力振るうから」
「闇金は犯罪なんだな」
「ええ、けれどそんな人でも暴力を振るったら」
相手が例え犯罪者でもというのだ。
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