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レーヴァティン

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第百四十二話 セビーリャ攻略その十

「ピレネー山脈を越えてな」
「そこからも攻められる」
「両方からの牽制も出来るだろ」
 例え攻めずとも、とだ。久志は正に話した。
「だからな」
「今後の戦略にも役立つな」
「この浮島ででかい勢力は」
 久志は今度は頭の中にこの浮島の地図を描きそのうえで話した。その地図には自分達だけでなく他国のそれもあるから言えたのだ。
「俺達以外はな」
「騎士団に王国にな」
「俺達が今戦っている連合王国にな」
「後は北の島の王国だな」
「ブリテン島のな」
「あの島の方は幾つかの国に分かれているな」
「その中の南の国だよ」
 ブリテン島の南部のというのだ。
「その国でな」
「合わせていつつだな」
「まだ北欧の方とか騎士団領の東とかにも勢力あるけれどな」
「大きいのは大体その四つだ」
「俺達以外にはな」
「そしてその中でもな」
「騎士団領と王国が双璧だよ」
 この二つの勢力が二大勢力だというのだ。
「騎士団領の方が強いがな」
「王国も大きいな」
「連中何かな」
 どうにもという顔になってだ、久志はさらに話した。
「騎士団領や島の王国といがみ合っていてな」
「いつも小競り合いしているがな」
「こっちにも色気見せてるよな」
「騎士団領もな」
「だからな」
「この半島を掌握したらだな」
「ここからも牽制してな」
 即ちピレネー山脈の方からもというのだ。
「そうしてな」
「敵を動かさせないな」
「ああ、こっちに攻めさせないさ」
「何時でも攻められる様にと無言の圧力をかけて」
「そしてな」
「こちらを攻めさせないな」
「それで王国を動けなくして」
 自分達を攻めようという動きを見せているこの国をというのだ。
「それでな」
「その間にだな」
「他の勢力を飲み込んでいくな」
「そのうえで勢力を拡大していくな」
「ああ、そしてな」 
 久志はさらに話した。
「連合王国の後は」
「東の諸都市群だな」
「それで地中湖沿岸はな」
「殆ど手に入るな」
「俺達にな」 
 そうなるというのだ。
「ほぼ完全にな」
「それはかなり大きいからな」
「だからな」
「まずはだな」
「この国を飲み込んでな」
「次は諸都市群だな」
「王国とか騎士団領はその後でいいさ、何でもな」
 久志はこうも話した。
「騎士団領は最近東にも勢力を拡大させてるって話だけれどな」
「はい、ライン川流域だけでなく」 
 進太が答えた。
「さらにでござる」
「東っていうとな」
「ドナウ川の方にもでござる」
 こちらにもというのだ。 
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