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黒魔術師松本沙耶香 糸師篇

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第二十三章

「私にもわかるわ」
「そうです、ですから」
「それで彼女達は何処にいるのかしら」
「原宿の人形館。名前をレオノーラという私が経営しているお店ですが」
「そのお店になのね」
「その奥にいます、私が消えたならお行き下さい」
「そうさせてもらうわ」
 紗耶香は人形師のその言葉にも応えた。
「是非ね」
「それでは」
「これで貴方も去るわね」
「敗れた魔人は潔く消え去るものですから」
 最後にこう言ってだ、そしてだった。
 人形師はその姿を消した、その後で。
 紗耶香はその店に赴き少女達を救い出した、そうしてだった。
 警視庁に一部始終を伝えそのうえで少女達を彼等に引き渡した。少女達はそれぞれ別の経緯で行方不明になっていたということになりそれぞれの家に戻された。こうして事件は真実は隠されたうえで解決された。
 そしてだ、そのうえで。
 紗耶香は人形師との戦いの翌日大塚に赴きそのホテルの一つに一人で入ってだった。
 ある店に電話をかけそのうえで二人の女、髪の毛を金のショートにした大きな目の胸の大きな二十代前半と思われるジーンズの女と茶色の髪の毛を伸ばした小柄で垂れ目が目立つミニスカートのやはり二十代前半と思われる女が部屋のチャイムの音と共に来るとだった。
 二人をすぐに部屋に入れて金を渡してから二人に告げた。
「では今からね」
「私達でなのね」
「楽しんでくれるのね」
「ええ、心ゆくまでね」
 こう二人に答えた。
「そうさせてもらうわ」
「女の人だなんてね」
「そうは思わなかったけれど」
「うちの店女の人がお客さんでもいいし」
「それなら」
「女だけが知っている喜びもあるのよ」
 紗耶香は二人に微笑んでこうしたことも告げた。
「だからこれからね」
「それじゃあ」
「今から」
「ええ、じっくりとね」
 二人を部屋に入れてそのうえでだった。
 三人で楽しんだ、紗耶香が言う通り女にしかわからない喜びを堪能した。紗耶香は二人をバスルームでもソファーでもベッドでも相手にしてだった。
 二人の身体を交互に楽しみそのうえで今はベッドに彼女達を左右に置いて休憩を摂っていた。その時にだった。
 紗耶香の携帯が鳴った、その携帯に出るとだった。
 警視庁からだった、あの刑事が紗耶香に聞いてきた。
「事件のことですが」
「もう聞いているわね」
「はい、行方不明だった娘さん達は無事に戻りました」
 そうなったことをだ、彼は紗耶香に話した。
「本当によかったです、それで」
「今何をしているかよね」
「はい、どうされていますか」
「楽しんでいるわ」
 紗耶香は白い裸身、長身で長い脚と見事な大きさと形の胸と尻そしてくびれたウエストを持つその肢体を起こして左手に携帯を持ちつつ彼に答えた。
「私の楽しみをね」
「左様ですか」
「ええ、仕事が終わったから」
 だからだというのだ。 
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