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レーヴァティン

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第百四十一話 セビーリャ沖の湖戦その六

 立ったままだがそれでも朝食を摂った、そうしてそのうえで艦隊が集結したのを見てそうしてだった。
 前を見てだ、そこに敵艦隊を見て話した。
「よし、今からな」
「敵軍の方にだな」
「進んでな」 
 そうしてとだ、久志は芳直に話した。
「砲撃戦に入るな」
「そうだな」
「今空船の艦隊は何処かだな」
「丁度敵艦隊の後方にな」
「回ったか」
「ついさっき報告があった」
 その空船の艦隊からとだ、芳直は久志に話した。
「そうな」
「そうか、じゃあな」
「これからだな」
「湖上の艦隊がな」
「動いてだな」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「砲撃を仕掛けるか」
「右舷か左舷の全砲門でか」
「ああ、一気に攻めるな」
「大砲の数は圧倒的だ」
 まさにとだ、芳直は久志に話した。
「こちらが多い、しかもだ」
「大砲の質もいいからな」
「距離も発射速度もな」 
 その両方がというのだ。
「敵よりいい」
「利点が多いならな」
「その利点をだな」
「全て使ってな」
 そしてというのだ。
「やっていくからな」
「そうか、ではな」
「勝つぜ、そして」
「勝ってだな」
「次に進むな」
「わかった、ではだ」
「ああ、戦に入るぜ」
 久志は芳直に真剣な顔で言ってだった、そのうえで。
 彼は艦隊を前にやった、すると浅瀬と浅瀬の間、湖図でそう出ているそこに布陣していた。だがその艦隊は。
 動こうとしない、久志はそれを見て言った。
「やっぱり出て来ないか」
「浅瀬と浅瀬の間から」
 まさにとだ、夕子も彼等を見て応えた。
「そうですね」
「湖の利を活かしてるな」
「そうですね」
「それで数の少なさもな」
「わかっているからこそ」
「迂闊には出て来ないな」
 その浅瀬と浅瀬の間からだ。
「そうだな」
「そうですね、では」
「ああ、ここでな」
 まさにとだ、久志はその敵艦隊を見つつ話した。
「砲撃に移るけれどな」
「その砲撃もですか」
「多分な」
「その砲撃もですね」
「射程はこっちの方が長いんだ」
「それがわかっているので」
「そうしようとしたら」
 その時はというのだ。
「あっさりとな」
「下がりますね」
「しかもな」 
 ここでだった、久志は。
 敵艦隊の前の湖面の水の流れを見て夕子に話した。
「あそこに機雷撒いてるな」
「ではこちらの砲撃を見て退いた彼等を追うと」
「そこでな」
 まさにというのだ。
「機雷にぶつかってな」
「損害を受けますね」
「この世界にも機雷あるからな」
 久志はこのことを嫌な顔で述べた。 
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