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腐女子の素顔

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第六章

「他の人達もだろ」
「じゃあ現実は違う」
「そう言うのね」
「そうだろ」
「それで実際の恋愛は」
「そっちはな」
 何といってもと言うのだった。
「男の人とな」
「下らないわね」
 愛生は遥のその言葉に感情が全く見られない言葉で返した。
「それはまた」
「じゃああたしがレズだとか」
「面白かったのに」
「何で女の子といちゃいちゃするんだよ」
 遥は首を傾げさせて言った。
「否定はしないけれどな」
「趣味ではないのね」
「ああ、本当に交際するならな」
「大谷さんね」
「あんな人とだろ」
「そうなのね」
「付き合うなら柳田さん一択でしょ」
 千夏はまた彼の名前を出した。
「全く。遥はわかってないわね」
「じゃあ柳田さんと大谷さん勝負したらどっちが上だよ」
「チートな化けものに勝てる筈ないでしょ」 
 千夏は左手を自分の頬にやってふてくされた顔で答えた。
「うちの優勝一人で止めたじゃない」
「二〇一六年な」
「山川さんも無理ね」
 愛生も彼については白旗だった。
「大谷さんは別格よ」
「あの人最高だよな、それでな」 
 遥はあらためて言った。
「あたしとしてはな」
「大谷さんなのね」
「付き合う人は」
「そうだよ、理想はな」
 まさにというのだ。
「あの人だよ」
「それでボーイズラブは夢」
「幻想だっていうのね」
「そうだよ、本当にな」
 そこはというのだ。
「あくまでリアルじゃないんだよ」
「遥みたいな娘腐女子っていうけれど」
 千夏は遥の様な女子をどう言うのかと述べた。
「腐女子って実はノーマルなの」
「そうだろ、だってな」
「実際の趣味は違うっていうのね」
「そうだよ、だから大谷さんだよ」
 理想のタイプはというのだ。
「あんな高身長、高等身でな」
「チートな人っていうのね」
「あんな人憧れるよな」
 遥は目をきらきらとさせてこうも言った。
「日本ハムにまた戻って欲しいな」
「どうせまたチート選手来るんじゃない?」
「日本ハムの伝統だから」
 千夏も愛生もこのことについては冷静に突っ込みを入れた。
「待ってればいいわ」
「そうしてまた優勝するだろうからな」
「そうか、けれど今の話漫画のネタに出来るよな」
 遥は今度は漫画を描く者として述べた。
「だからちょっとな」
「ああ、今のやり取り漫画に描くのね」
「そうするのね」
「そうしていいか?」
「すれば?」
「私達は構わないわ」
「そうか、じゃあ描くな」
 遥は二人に笑顔で応えた、そうしてだった。
 次の投稿分で実際にネタとして使った、するとそちらも人気だった。百合の中のギャグとしてそうなって遥は今回も人気だったと喜んだ。


腐女子の素顔   完


                 2019・9・15 
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