非武装中立
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第二章
「もっとさ、大人に」
「言葉を選んでか」
「慎重に言わないと」
「じゃあ何て言うといいんだよ」
「せめて間違ってるとか」
その様にというのだ。
「言わないとさ」
「じゃあ何でこの人こんなに間違ってるんだよ」
「俺もこの人知ってるけれど」
それでもと言う啓永だった。
「いつもこうだしね」
「だよな、俺も何度か観てるけれどな」
「いつもだよね」
「いつも的外れなこと言ってな」
「周りから違うって言われて」
「全然考え変えないよな」
「人の話聞かないよね」
このことも問題だった。
「いつも」
「それも全然な」
「ある意味凄いよね」
「そう思うとな」
「やっぱり馬鹿だって言うんだ」
「お前も言っただろ、今」
「まあそれはね、けれどこの人本当にね」
実際にとだ、啓永はまた言った。
「言ってること完全に間違っていて」
「人のお話聞かないよな」
「全然ね、あとこの人みたいにやったら」
「今言ったみたいにか」
「そんなことしたら」
それこそというのだ。
「ゲームだとね」
「すぐに負けるね」
「あれだろ、平和憲法ってな」
あらためてだ、颯も言った。
「今の日本憲法だろ」
「第九条だね」
「あれの通りにしたらか」
「果たしてどうなるか」
「そんなのな」
「今やろうか」
啓永は自分から提案した。
「それを」
「ゲームでな」
「そうしてみようか」
「丁度シュミレーションあるしな」
そのジャンルのゲームがというのだ、颯は自宅にあるゲームからそれをその目で確認してから啓永に話した。
「それじゃあな」
「やってみるか」
「それじゃあね」
「ああ、今からな」
こう話してだ、二人でだった。
家庭用ゲームのそれをはじめた、そしてだった。
いきなり軍隊を一兵もなくしてみた、すると即座にだった。
周りの敵が攻めてきた、それでゲームオーバーになった。それで颯はこうなるだろうといった調子で言った。
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