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日本人は少食

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第五章

「僕だったらその組み合わせだとね」
「ラーメン五杯じゃなくてだね」
「ラーメンにカツ丼だとだね」
「どうなるのかな」
「うん、ラーメンは麺三玉で」
 即ち単純に言って三倍である。
「カツ丼は特盛だよ」
「そうなるんだね」
「そこまで食べないと駄目だね」
「その組み合わせだと」
「そうなるよ、とにかく学生食堂もね」
 こちらでもというのだ。
「量は少ないよ」
「そうなるんだね」
「どうしても」
「そこは否定出来ないんだね」
「そうだよ、お酒だって」
 こちらの話もした。
「日本人弱いね」
「ああ、それも言われるよ」
「飲めない人も結構いるし」
「お酒についてもね」
「日本人は少ないね」
「そうだね、本当に全く飲めない人もいるから」
 日本人の中にはというのだ。
「弱い人も多いね」
「強い人もいるけれどね」
「なかにはね」
「けれど全体的に見て」
「お酒も弱いね」
「少食で」
「そのことも気になったよ」
 実際にというのだ。
「日本に来てから」
「それは体質にもよるしね」
「日本人はアルコールを受け付けない遺伝子を持った人が多いらしいから」
「弥生系の人がそうらしいね」
「日本人は縄文系と弥生系の混血だっていうけれど」
 民族的には大和民族と言われる人達はというのだ。
「弥生系の血が強いとね」
「織田信長さんも飲めなかったらしいし」
「そうそう、あの人下戸だったらしいね」
「どうやらね」
「お酒が弱くて甘いものが好きだったとか」
「そのせいで糖尿病になったという説もあるね」
 また友人達、日本人の間で話す。
「どうにも」
「実際今もお酒弱い人多いし」
「酒豪っていう人もいるけれど」
「全体的に見ると」
「弱い人多いね」
「僕はウイスキーボトル五本空けたことがあるよ」
 カーライルはまた自分の話をした。
「それで次の日二日酔いじゃなかったよ」
「いや、そこまで飲んだら」
「普通二日酔いどころじゃないよ」
「次の日動けないよ」
「そうなってるよ」
「そうかな、僕はね」
 やはり自分のことから話すのだった。
「別にね」
「それだけ空けてもなんだ」
「君は平気なんだ」
「そうなんだ」
「うん、これといってね」 
 特にというのだ。
「ないよ」
「そうなんだ」
「君としては」
「別になんだ」
「何もないよ」
 実際にというのだ。
「ウイスキーボトル五本でもね」
「日本人で一度にそこまで空けられる人滅多にいないね」
「松方弘樹さんはいけたらしいけれど」
「あの人は例外だよ」
「酒豪で有名だったし」
「また特別だよ」
「確か俳優さんだったね」
 松方弘樹と聞いてだ、カーライルは述べた。 
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