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レーヴァティン

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第百三十八話 湖沿岸部その六

「そやからな」
「そうだな、じゃあな」
「後でな」
「そうしよな」
 こうした話をしてだった、美奈代はまた飲んだ。そうして今度はこう言った。
「デザートは無花果にしよか」
「果物かよ」
「それと葡萄やな」
 こちらもというのだ。
「それにしよか」
「果物か、それもいいな」 
 デザートにとだ、久志も言った。
「お菓子だけじゃなくてな」
「自分最近ケーキとかタルト多いな」
「デザートはな」
「あとアイスクリームもな」
「ああ、けれどな」
「果物もな」
 こちらもとだ、美奈代は久志に話した。
「ええで」
「そうだよな」
「無花果にしても葡萄にしてもな」
「俺実は梨好きだしな」
「梨なら洋梨があるでござる」
 進太は梨と聞いてこの果物を出した。
「それが」
「ああ、洋梨か」
「そちらはどうでござるか」
「好きだぜ」
 久志は進太に笑って答えた。
「そっちも」
「では」
「ああ、今のデザートはな」
「洋梨でござるな」
「あろネーブルもな」
 こちらもというのだ。
「貰うか」
「そうするでござるな」
「あと俺も無花果食うか」
 美奈代が食べるというこちらもというのだ。
「そうするか」
「無花果もでござるか」
「こっちも好きだしな」
 進太に笑ってこう話した。
「だからな」
「それでは」
「あとな」
「あと?」
「西瓜も好きだけれどな」
 こちらもというのだ。
「それもかなりな」
「そういえば西瓜は」
 この野菜についてだ、進太はこう言った。
「こちらの世界に来て」
「食ってないよな」
「そうだったでござる」
「そうだよな、けれどな」
「あるにはあるでござる」
「普通に市場にも売っててな」
「このローマでも」
 自分達が今いるこの街でもというのだ。
「市場に行けば」
「あるしな」
「だからでござるか」
「ああ、ちょっと食いたくなってきたな」
「そうでござるか」
「あの甘さが好きなんだよ」
 久志は西瓜についてこうも言った。
「水気とな」
「そうか、ならだ」
 正は久志のその言葉を聞いて言った。
「明日にでもだ」
「食うといいか」
「西瓜はいい野菜だ」
 正も言うことだった。 
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