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耳かきをされて

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第二章

「俺の身体も女の子達の身体も」
「どっちも洗うか」
「そしてな」 
 さらにとだ、和馬は秀一に話した。
「女の子達の身体で俺の身体も」
「それ風俗だろ」
「そういえばそうか、けれどな」
「それもか」
「俺の夢だよ」
「そうか、まあとにかくな」
 秀一は和馬の話をここまで聞いて述べた。
「お前の夢はわかった」
「いい夢だろ」
「本能全開のいい夢だな」
 秀一は和馬に皮肉抜きで返した。
「果てしない夢だが実現しろよ」
「応援してくれるか」
「俺もな」
 秀一にしてもだった、漢もっと言えば十代の青少年として。
「同じ夢を持っているからな」
「そうなのか」
「こんなの誰でも思うだろ」
 それこそという返事だった。
「お姉ちゃん達に周りにいてもらってな」
「そのお姉ちゃん達とな」
「毎日遊びまくって」
「子供だってな」
「星の数程作って」
「少子化に貢献だな」
「何処かの聖闘士のお父さんみたいにな」
 百人の子供を作ったという伝説の人物の様にというのだ。
「なりたいな」
「全くだな」
「俺達まだキスも経験していないけれどな」
「それは言うなよ」
 二人でこんな話をした、そしてだった。
 和馬はその夢を目指してアルバイトに励み将来お好み焼きで儲けてそこからハーレムを築く為の修行と遊ぶ軍信金としての金を稼いでいた、ついでにお店の女の子との出会いを探していたが。
 バイト先の百貨店の一階のお好み焼き屋では女の子はいない、それである日店長にこんなことを言った。
「うちの店女の子いないですね」
「うちの店の伝統だよ」
 身長二メートルでスキンヘッドに色黒に眉なしで筋骨隆々の外見の店長が言ってきた。名前を玄田明夫という。
「それは」
「そうなんですね」
「ああ、何でかな」
 店長は和馬に話した。
「面接に来る子は君とかな」
「男ばかりですか」
「学生とかフリーターとかな」
「そうですか、けれどそれは」
「それは?」
「店長の外見のせいじゃないですか?」
 その見事な外見の店長を見て言うのだった。
「やっぱり」
「俺のか」
「はい、趣味は何ですか」
「筋肉トレーニングだ、毎日欠かしていないぞ」
「それでその体格ですと」
 それはというのだ。
「女の子は怖がって」
「これでも結婚してるんだがな」
「それでもですよ」
「女の子は怖がるか」
「はい、ですから」
 それでというのだ。
「女の子が来ないんですよ」
「そうなのか」
「はい、ここはホワイトですが」
 店長の人間性自体は非常によく和馬も気持ちよくアルバイトをしている。
「それでもですよ」
「俺は怖がられているか」
「はい、人って外見も見ますからね」
「人は外見じゃないけれどな」
「流石に店長位ですと」
 筋骨隆々のスキンヘッドの大男ならというのだ。 
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