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ドリトル先生の林檎園

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第六幕その十

「今度は上田と川中島に行こうね」
「川中島っていうと」
 この地域の名前を聞いてです、すぐに笑顔になった王子でした。
「戦国時代のね」
「そう、有名だよね」
「川中島の戦いでね」
「あまりにも有名な古戦場だからね」
 それ故にというのです。
「長野県に来たから」
「だからだね」
「そう、是非ね」
 ここはというのです。
「来てみたかったし」
「今回を機会にだね」
「一緒にね」
 まさにというのです。
「あそこに行こうね」
「それじゃあね」 
「そして上田、あと松代もかな」
 先生はこの地域もと言うのでした。
「余裕があったら行こうかな」
「松代もなんだ」
「うん、あちらにもね」
「余裕があったらなんだ」
「行こうかな」
 こう言ったのでした。
「あそこも真田家に縁があった場所だからね」
「ああ、そういえば」 
 トミーは先生のお話を聞いて頷きました。
「上田から松代に移ってますね、真田家は」
「幸村さんのお兄さんがね」
「真田信之さんでしたね」
「あの人がね」
 まさにというのでした。
「あちらに移ったからね」
「だからですね」
「真田家はあちらにも縁があって」
 そしてというのです。
「明治維新までずっとあちらにいたんだ」
「二百数十年もですか」
「そうだったんだ」
「かなり長い間ですね」
「実は幕府に無理に移らさせられたんだ」
 先祖代々の時上田からそうさせられたというのです。
「真田家は幕府に嫌われていたからね」
「それわかるね」
「幸村さんの活躍見ればね」
「家康さん危ないところだったしね」
「真田丸でも煮え湯飲まされてるし」
「関ヶ原の時もだったし」
 動物の皆もその辺りの事情はわかります」
「そういえば徳川家って真田家に勝ってないんだよね」
「ずっとね」
「真田家が武田家の家臣だった時からね」
「全く勝ってないんだったね」
「そうなんだ、実は家康さんは武田家には自分だけで勝ったことがなくてね」
 先生もこのお話をします。
「三方ヶ原では惨敗したしね」
「この時が一番危なかったんだよね」
「本当に命が危なくて」
「すんでのところで助かって」
「何とかお城に逃げ込んだんだったね」
「長篠では殆ど信長さんだったし」
 この人と武田家の戦だったというのです。 
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