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ドリトル先生の林檎園

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第五幕その六

「このままいこう」
「そうして大社の中を巡ろう」
「皆でね」
「そうしていこうね」
「是非ね、それと」
 先生はさらに言いました。
「ここは色々な場所があるから」
「そうだよね」
「広いだけあってね」
「色々な場所があるし」
「一緒に観て回ろうね」
「そうしようね」
 こう言ってです、先生は皆を連れて彼等と一緒に大社の中を回っていくのでした。そしてその中で、です。
 ある渡り廊下を歩きました、皆廊下の真ん中が白くなっていることに気付いてそれで先生に尋ねました。
「ここ何で白いの?」
「真ん中が白くなってるけれど」
「どうしてなの?」
「どうして白くなってるいの?」
「ここはね」
 先生は皆にすぐにこの渡り廊下のことを説明しました。
「布橋っていうんだ」
「あれっ、橋なんだ」
「廊下なのにね」
「橋っていうんだ」
「そういえばここからある場所に行くしね」
「橋渡しってことだね」
「そえでそう呼ばれていて」
 それでというのです。
「廊下だけれど橋と呼んでいるんだ」
「ふうん、そうなんだ」
「そのことがわかったよ」
「どうして廊下なのに橋か」
「日本の言葉と考えに理由があったのね」
「そういうことね」
「そして布という名前が付いているのは」
 今度はその理由についてお話するのでした。
「真ん中が白いね」
「うん、確かにね」
「それがさっきから気になってるけれど」
「いつも何か敷かれていてそこだけ空気に触れてない白さだね」
「そうした白さだよ」
「それはそこに布が敷かれたからなんだ」 
 だからだというのです。
「それで布橋だよ」
「成程ね」
「そうした理由だったんだ」
「だから布橋だね」
「ここは布橋って呼ばれるんだ」
「上に布が敷かれる布橋だから」
「そういうことだね」
 動物の皆も納得しました、どうして布橋という名前になったのか。そして先生は皆にさらにお話しました。
「そしてここは特別な渡り廊下だったんだ」
「ただ名前だけじゃなくて」
「他にもあるんだ」
「そうなんだ」
「そうなんだ、ここは大社で一番偉いね」
 先生は皆にお話します。
「大祝という人だけが通れたんだ」
「うわ、そんな場所だったんだ」
「そんな特別な場所だったの」
「今は僕達も普通に通ってるけれど」
「そうした場所だったの」
「そうだったんだよ」
 こう皆にお話するのでした。
「ここは元々ね」
「ううん、何か色々と凄い場所だね」
「普通の渡り廊下かなって思ったら」
「それがね」
「そんな特別な場所だったなんてね」
「思いもしなかったし」
「驚いたわね」
 皆本当に驚いています、その廊下を歩きながら。 
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