レーヴァティン
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第百二十七話 統治の仕組みその四
「だからな」
「摂津にしろ安芸にしろな」
「それぞれの国の特徴がある」
「そしてこの世界自体のな」
「完全に俺達の世界と同じか」
「ちゃう部分がほんまに多い」
耕平はこのことを話した。
「それでや」
「手本にしつつだな」
「それぞれの事情を見る、そしてな」
「行う俺達の個性も入るか」
「そやから完全に同じか」
「それは違うな」
「その通りや、まあ完全に同じものはないって今言うたが」
耕平はこうも話した。
「正直言って盗作はそれでもな」
「いい意味ではないな」
「劣化コピーや」
それに過ぎないというのだ。
「こんなもんはな」
「馬鹿がすることだな」
「しょうもない奴のな、政をそのまま盗作しても」
「何でもないな」
「ほんまにな」
実際にというのだ。
「そんなんしてもな」
「成功もしないな」
「そや、幾らええ政策でもな」
「そうしたものだな、ではな」
「手本をやな」
「これからも続ける、そしてだ」
「四国、山陽、山陰も」
「全て治める」
英雄は強い声で述べた。
「そうしていく」
「ほなな」
耕平は英雄の言葉に頷いた、そうしてだった。
仲間達と共に政を進めていった、それは新たに領地にした諸国だけでなく他の国々もだった、そして東との国境に。
城や砦それに関も置いた、だが。
「領内は関所は置くな」
「これまで通りですね」
「そうだ、そして楽市楽座もな」
こう謙二に話した。
「進めていく」
「このままですね」
「とにかく国境に関所は置くが」
「領国内にはですね」
「置かない、人の行き来はだ」
それ自体はというのだ。
「自由にする、領国の外に出る者には手形を渡す」
「通行手形ですね」
「それを持っていない者は通さない」
他国に出る関所をというのだ。
「戻る者もだ」
「手形の有無をですね」
「それも確かめる」
「変装等も調べつつ」
「そちらもだ、とにかくだ」
「関所で、ですね」
「東から間者が来てもな」
「防ぎますね」
「そうしていく。国境はな」
「しかしその内は」
「そうしていく」
これまで通りというのだ。
「その様にな、やはり往来が自由だとな」
「人と金が動きますね」
「そうして国を栄えさせてくれる」
商業を盛んにさせてというのだ。
「だからいい」
「左様ですね」
「関所も東に進めばな」
「廃止しますね」
「また国境に設けるが」
それでもというのだ。
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