網切り
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第四章
「楽しくね」
「わかりました、しかし蚊帳売れますかね」
雄太郎はここでこの話もした。
「あれは」
「仕事のお話?」
「思うんですが」
「今日のお仕事終わったでしょ」
美琴は荒廃に厳しい声で応えた。
「だったらね」
「仕事のことはですか」
「しない、プライベートはね」
「プライベートのお話をですか」
「しましょう」
こう言うのだった。
「いいわね」
「仕事が終わったらですか」
「もうプライベートでしょ」
「それはそうですね」
「だからね」
「今からですね」
「そうよ、仕事のお話はなしで」
それでというのだ。
「プライベートのお話でもしましょう」
「プライベートといいますと」
「芸能界とか野球とかサッカーとか趣味とか色々あるでしょ」
「趣味ですか」
「遠山君にも趣味あるでしょ」
「お酒とライトノベルや漫画読んだりゲームしたり」
「インドアね」
美琴は雄太郎のその言葉を聞いて思ったことをそのまま話した。
「それはまた」
「あと水泳ですね」
「中々ヘルシーね」
「そう言う先輩は」
「お酒にジョギングに麻雀よ」
「麻雀するんですか」
「お金賭けないけれどね」
それはしないがというのだった。
「好きよ」
「麻雀は僕知らないですから」
「面白いわよ、試しにやってみる?」
「遠慮します」
「面白くないわね、まあとにかく今からね」
「飲みに行くんですね」
「しこたま飲むわよ」
美琴は雄太郎の背中をばんと叩いて笑って言った、そして実際にだった。
二人で焼き鳥とビールそれに焼酎を堪能した、二人共酒も趣味だったのでこちらの話で盛り上がった。次の日はまた仕事に励んだ。
網切り 完
2019・10・20
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