蒼と紅の雷霆
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蒼紅:第二十一話 潜入
前書き
色々考えたけど、やっぱりガンヴォルトシリーズに機動力でタメを張れるのはブレードアーマーしかないと確信しました。
テーラが屋敷を去り、それから彼女と入れ替わるように1人の少年がこの屋敷を訪れるようになった。
少年の名前はシャオウー、通称“シャオ” 。
GVとソウが以前所属していた組織“フェザー”の第七波動能力者だ。
…シャオの故郷は、“多国籍能力者連合エデン”という組織に制圧されたらしい。
その時、多くの仲間を失った彼はエデンへの復讐を果たすため、そして、この国を故郷と同じ目に遭わせないためにGVとソウの居場所を調べて訪ねて来たようなのだ。
彼の故郷におけるフェザーは、今やエデンの末端組織と化しているらしく…頼れるのは、フェザーを抜けたGV達だけだと言うことだった…。
「………」
GVはシャオの協力によって全面的にオーバーホールされた銃…ダートリーダーを見つめる。
ダートリーダーは基本構造に変更はなく、出力や冷却性能などの安定度を図る方向での細部調整が施されており、また、雷撃の伝達効率が向上した影響でインジケータが青く変色している。
ソウのダートリーダーは雷撃弾と雷撃刃、チャージショットとチャージセイバー、SPスキル発動の際の取り回しを良くするためにテールプラグとの接続機能を削除し、銃身の雷撃伝達効率を高めるなどの最新のパーツを組み込まれ、出力をそのままに冷却性と汎用性を高めることに成功した。
無論見た目もインジケータが赤く変色していることを除けばGVの物と同様だ。
「2人共、他に必要な物があるなら言ってね。直ぐに用意するから」
「今はこれで充分だ。宝剣持ちの能力者でなければ遅れは取らない」
ソウは銃の微調整をしながらシャオに言うとGVも頷いた。
「うん、他に必要な物があったら頼むよシャオ」
「分かった…必要な物があったら頼ってよね。すぐに揃えてみせるから」
仲良く喋るGVとシャオを見てシアンが膨れる。
「GV…オウカさんだけじゃなくてシャオにも…!」
「あのさシアン…僕、男なんだけど…」
シアンの発言にシャオは口元を引き攣らせながら訂正した。
どうもシアンはシャオのことをシャオの中性的な顔立ちもあって女の子と勘違いしているようだ。
「むー…」
膨れるシアンはシャオの訂正など聞こえていないようだ。
しばらく女扱いが続くのかとシャオは溜め息を吐いた直後であった。
「どもどもー、勝手に入り込んでサーセンww」
「「誰だ!?」」
突如現れたのは灰色の髪をし、灰色のアーマーを纏った少年であった。
「どもー、エデン特急便のテセオさんでーす。ふーん、これがパンテーラのお友達のシアンとか言う電子の謡精(オワコンアイドル)…ちょーっと借りていきますよー。テセオさんログアウトーつってーww」
「G…GV…」
「シアン!!」
テセオに捕まったシアンは電子となって消えていき、テセオもまた電子となって消えた。
「あ…」
あの時の再現だと言うかのようにシアンは連れ去られてしまった。
「奴はエデンのG7の1人だ…でもあの姿は一体…」
「まるで宝剣による変身現象だな…」
GV達がシアンのことで慌てる中、時は少し前に戻る。
皇神のとある会議室で歌姫プロジェクトの中止のことで会議が行われていた。
「以上が、歌姫プロジェクト中止によって出たグループ全体の損失ですか」
「社運を賭けた一大プロジェクト その損失も甚大、か…これは、どうしたものか…」
歌姫プロジェクトの中止によって出た損失に嘆く議員だが、もう1人の議員が鼻を鳴らす。
「フン!だから私は言ったのだ!あんな年端もいかない若造にプロジェクトを任せるなどと…!」
「まあまあ、今はそんなことを言っても仕方がないでしょう。それに、紫電君の手腕は見事だったじゃないですか。 恨むなら、あのテロリスト達…」
「ガンヴォルト…ソウ…フェザーか。クソッ!あの忌々しい羽虫共めっ!」
歌姫プロジェクトを中止に追い込み、紫電を打ち倒した2人のテロリストに怒る議員。
「紫電君は、皇神に所属する第七波動能力者達の多くから慕われていました」
「今回の損失と、彼の逝去でグループ全体が混乱している今、海外に攻め込まれでもしたら…」
「フンッ!最終国防結界"神代(かみしろ)"…アレがあるだろう?羽虫共の時はぬかったが、今の神代は以前よりも何倍も強化されている。あの物理結界バリアーがある限り、海の向こうからの攻撃など…」
海外からの侵攻を恐れる議員に対してもう1人の議員は国防結界があれば問題はないと言い張る。
しかしこの議員は忘れていたのかもしれない。
その国防結界は誰に管理されていたのかを…。
「ぬわっ!!? なっ…何だっ!?」
「このアラート音は…まさかっ!!」
鳴り響く警音に皇神上層部が動揺する中、ある場所では…。
「ふふふ、最終国防結界の解除は紫電亡き今では実に容易かったわ。歌姫プロジェクトはまだ終わってはいないわ。さあ! 私達"エデン"の大いなる愛っ!この国にあまねく広めてあげるわ!!」
国防結界を解除し、再び展開されないように破壊すると飛び出していくのであった。
そしてオウカの屋敷でも異常を察知したシャオが慌てた様子でGVとソウに告げる。
「GV、大変だ!皇神の大型自律飛空艇(ドローン)"飛天"が、原因不明の暴走を始めたみたい!」
「……先程のシアン誘拐に続いて…か…もしかしたらシアンはそこにいるのかもしれないな」
シアンの誘拐から間もなくそれが起こったのだ。
恐らくシアンは飛天にいる可能性が高い。
「恐らくはね、ついに始まったんだ。連中の…エデンの侵攻が!エデンの目的は分からないけど奴らの企み、見過ごすわけにはいかないよ!」
「分かった。僕達が飛天内部に侵入する…シアン、無事でいてくれ…」
「GV…ソウさん…シアンさん…どうかご無事で…」
オウカが屋敷を飛び出していく2人の背を見送りながら祈り、そして大型自律飛行艇・飛天内部に蒼き雷霆でのハッキングで侵入したGVとソウだが、皇神の兵士に見つかり、銃口を向けられる。
「追い詰めた!取り囲んだぞ子ネズミめ!」
「我ら皇神の大型自律飛空艇・飛天!そのコントロールを奪い去り、飛天を暴走させているのは貴様らだな?」
「違う…と言っても信じてもらえないんだろうね」
「当然だっ!その服…知っているぞ!我ら皇神の怨敵っ!あのテロ組織"フェザー"のメンバーだろう?」
「フェザーか…とっくに辞めたんだけどな。これは、これ以上に便利な服がないから、着ているだけなんだけど…」
「俺達には貴様らの相手をしている暇はない。さっさと消えろ、そうすれば命だけは助けてやろう」
皇神兵からすれば2人は圧倒的不利な状況であるにも関わらずにソウは高圧的に言い放つ。
その言葉に当然、皇神兵達は憤慨する。
「各員、このふざけた侵入者共を撃てぇ!!」
GVとソウに目掛けてショットが放たれるが、2人はカゲロウによって攻撃を透かして無力化する。
「ざ、残像!?攻撃がすり抜け…うわあっ!!」
次の瞬間にソウが距離を詰め、雷撃刃を振るうと瞬く間に前方の皇神兵が一掃された。
「邪魔だ…電子結界・カゲロウ…これがある限り、お前達の攻撃は通じない」
「…珍しく兄さんが見逃してくれたのに…やっぱりこうなるのか…」
先程の発言は挑発と受け取られかねないが、皇神を憎むソウからすれば時間が惜しいこともあったのだろうが、最大級の慈悲だったのだろう。
「カゲロウ…? まさか…雷霆兄弟が持つと言う電子を操る最強の第七波動・“蒼き雷霆”と“紅き雷霆”の能力…まさかお前達は!ガンヴォルトとソウ!?」
「行くぞGV」
恐慌に陥った皇神兵を無視して進むGVとソウ。
『GV、ソウ。聞こえる?平気?』
「シャオ。ああ、問題ないよ」
『ああ、良かった…2人が無事で、いくら無敵の蒼き雷霆と紅き雷霆でも万が一ってことはあるからね』
『あの、GV…ソウさん…』
「その声はオウカ?何故そこに?」
「シャオ…あまりミッションに無関係の奴を入れるな」
『ごめんなさい、GV達のこと、心配で…』
『オウカがどうしても君達の無事を確認したいって言うからさ』
シアンが誘拐され、GVとソウも久しぶりのミッションなのだからオウカの心配も納得がいく。
「確かに久しぶりのミッションだけど、僕と兄さんは平気だよ。だから心配しないで、オウカ」
『GV…分かりました。帰ってきたら、お夜食作っておきますから。何がいいですか?』
「…では、きつねうどんを頼めるか?」
『ソウさんはきつねうどんですね、GVは…』
「それじゃあ僕も同じで…」
『はははー…3人共、今は作戦行動中なんだけど…』
緊迫した状況でのミッション中とは思えない会話にシャオが苦笑する。
『ご、ごめんなさい。それじゃあ、GV、ソウさん。今から用意しておきますね…だから…シアンさんと一緒に無事に戻ってきて下さい』
「…言われるまでもない…戻ってきたらシアンに1つ菓子を用意してやってくれ…拐われて最悪の気分だろうからな」
「オウカ…大丈夫、シアンは必ず助けるよ」
戦えないただの無能力者である彼女には帰りを待つことしか出来ない。
しかし自分に出来る精一杯をやろうとする姿勢はGVは素晴らしいと感じるし、ソウもオウカが無能力者であることを入れても好感を抱ける人間であった。
「GV、シャッターを蒼き雷霆で開けてくれ」
奥にある制御盤に避雷針を撃ち込み、雷撃を流し込めばシャッターを開ける。
これは戦闘に特化した紅き雷霆には出来ず、蒼き雷霆にしか出来ないことだ。
「うん…(蒼き雷霆のハッキング…これじゃ疑われても仕方ないか…)」
制御盤に避雷針を撃ち込んで雷撃を流し込むとシャッターが開き、GVとソウは先に進む。
『そう言えば2人共、EPエネルギーの残量は大丈夫?2人が紫電との戦いで使っていた装備は壊れていたから僕が用意した物と修理した間に合わせの装備だけど…』
EPエネルギーはGVとソウの第七波動…雷撃の力のエネルギー源だ。
カゲロウが発動したり、雷撃鱗などの第七波動関連の行動に使うと徐々に減っていく。
「オウカも君もみんな心配性だね。EPエネルギーは何時でもすぐにチャージ出来るって言わなかった?」
「EPエネルギーはこまめにチャージをすれば問題ない。装備に関しても飛天内部の皇神の兵士程度の雑魚相手ならどうにでもなる。」
『そりゃあ君達の実力は知ってるよ。あの紫電を倒せる程なんだから…でも蒼き雷霆と紅き雷霆の共通の弱点は皇神も把握してるはずだよ。確か、オーバーヒートだっけ?オーバーヒート中はカゲロウも発動しなくなり、無防備な状態になるんだから』
「………」
「それはそうだけど…はあ、了解。善処するよ」
『善処って…全く君ときたら…』
シャオがGVの返答に溜め息を吐く。
GVとソウが2枚目のシャッターを抜けると、シャオが飛天で気になるところを呟いた。
『けど、よくこんな巨大な飛空艇が浮かんでいられるね。大陸どころか、世界のどこにだってない技術だよ』
「皇神は長年の技術の蓄積と能力者を実験材料(モルモット)にして得た独自の秘匿技術を持っているからな。恐らくこれも能力者の犠牲によって得られた技術だろう。実際に俺とGVもエネルギー関係と兵器開発の実験材料だったからな」
実際にプロジェクト・ガンヴォルトとプロジェクト・ソウと言った計画もあったし、皇神の宝剣持ちの能力者であるストラトスやエリーゼのように実験で廃人にされたり、別人格を植え付けられたりしていた。
『…同じ能力者としてあまりいい気分じゃないねそれ』
「後は眉唾な話だが、重力制御も出来るなんて噂も聞いたこともある。どこまで本当かは分からないがな」
『うーん、重力を操る第七波動なんて聞いたことないし、流石にそれはないと思うけど、皇神は、第七波動の分野では世界でも独走状態…科学の域を超えた技術(オーバーテクノロジー)を持っていても不思議じゃないかも…』
「今は皇神のことよりもシアンを助けよう。こうしている間にも何をされているか…」
「ああ、分かっている」
立ち塞がる皇神兵とロボットを蹴散らしながら先に進んでいく。
「それにしても中々、警備が手厚い…」
『けど、“連中”はその手厚い警備を掻い潜って、飛天をジャックしたことになる。多分、何らかの第七波動を使って…』
「恐らくあの灰色のアーマーの奴だろう。俺達に気配を悟られずに屋敷に侵入したんだからな」
ソウの言葉にシャオも同意する。
『確かにGVとソウに勘付かれることなく屋敷に侵入したあの能力者なら…まあ、もしかしたら飛天をジャックしたのはただの愉快犯の可能性も無くはないんだけどね』
「こんな迷惑な悪戯があるか」
シャオの言葉にソウが表情を歪めるが、GVはエデンの可能性が色濃くなってきたのを感じた。
『2人共、ゲートモノリスだ! あれを破壊すれば、エリアクリアーだね!』
シャオの言う通り、ゲートモノリスを発見して破壊を開始する。
「シャオは初めてなの?ゲートモノリスを見るのは」
『大陸にはなかったなあ。ゲートモノリス』
ゲートモノリスを破壊するとGVとソウは前進する。
『その下を進むと、格納庫(ハンガー)だ。皇神は飛空艇内で試作兵器の運用実験をしているなんて噂もあるみたい』
数多くの兵器を保有する皇神のことだからその噂が事実だとしても不思議ではない。
因みにシアンを誘拐したテセオはGV達の予想した通り、飛天内部にいた。
「雷霆兄弟キターーー!!電子の謡精(オワコンアイドル)のためにホントに凸ってクるとか暇人乙ww電気マンだけに、これがホントの電凸乙つってwwwうはww だれうまwww テセオさんテラ寒スwwwwwさてはて~実力(じつりき)はどんなもんかしらん?」
テセオは自身の能力を発動させ、そして格納庫に到達した2人が目にしたのは地上に皇神の飛行兵器が発進するところであった。
「あれは…皇神の飛行兵器か?まさか地上を攻撃するつもりか?オウカの屋敷はここから大分離れているが…万が一を考え…破壊するべきか?」
少し悩むソウだが、そこにシャオが通信を入れてきた。
『ちょっと待って、2人共!この進路は……大変だ!暴走した“飛天”は皇神の超高層ビルに衝突しようとしている!』
「何だって?」
『予想される被害は甚大!皇神だけじゃない。このままじゃ、被害は大勢の民間人にまで及んでしまう…!』
「飛行兵器は後回しにして、今はこの飛空艇を止めるしかないようだね」
『あ、2人共!その先に、緊急時用のコントロールルームがあるみたい!GVの蒼き雷霆なら、きっとコントロールを奪えるはずだ!衝突まで時間は少ない…急いで向かって!』
「了解」
「やれやれ…」
ソウが溜め息を吐きながらダッシュジャンプと雷撃鱗のホバリングで穴を飛び越える。
GVも同じやり方で突破して先に進むと、後方から緑色の光が迫る。
「何だあれは…?あの光…俺達の第七波動と同系統の能力か?」
「兄さん、あれは危険だ。あれに触れてはいけない…早くコントロールルームへ急ごう」
2人は光に触れないようにダッシュで駆け抜けながら逃げに徹する。
「GV…お兄さん…」
モニターに映るGVとソウの身を案じるシアンにテセオはからかうように言う。
「そーんなに心配しなくても大丈夫っスよ?別にコロコロしようとは思ってないんでー。あの2人、特にソウの方はパンテーラのお気に入りみたいっスからねーwwつか、うっかりやっちゃったらテセオさんがパンテーラにお仕置きされちゃうーつってーwww」
「…パン…テーラ…?誰?」
「へ?ああ、実名聞いてなかったんスねー、教えてあげてもいいけど、お楽しみは最後までー。何故ならテセオさんはエンターテイナーだからっつってーww」
「何時まで遊んでいるテセオ?」
部屋に訪れたのは帽子を被った青年であった。
「あらアスロック。いたんスねー?それが電子の謡精(オワコンアイドル)の?乙ーwww」
「旧人類(オールドマン)の警備の突破など容易いことだ。それよりもパンテーラの宝剣を元にした模造品…もう少し何とかならんのか?短時間しか使えないのでは話にならんぞ」
「ああ、雷霆宝剣のことっスか?あれって元々の能力者がアレなせいか強度のこととか色々問題あるんスよねーwwwでも、それはテセオさんの能力を電子の謡精(オワコンアイドル)の力で強化すれば解決するから問題なしっつってーwww」
「(雷霆宝剣?電子の謡精で強化?それに…何なの、この子…?)」
アスロックの背後にいるロボットに捕まっている少女を見てシアンは奇妙な感覚を覚える。
まるで自分とモルフォの繋がりが弱まるような感覚が。
「それにしても意外っスねー。パンテーラが無能力者を受け入れることを言い出した時は真っ先に反対しそうなアンタが受け入れるなんて…どういう風の吹き回しなんスかー?www」
「…お前はその苛立つ言い方をどうにか出来んのか……俺が憎いのは身の程を弁えない今の旧人類(オールドマン)だ。迫害の苦しみは身を以て知っている…それに、今の愚かな旧人類(オールドマン)を排除することには変わりはない」
「ふーん」
テセオはアスロックの過去を知っているので、その考えに至るまでかなりの葛藤があったことくらいは理解出来る。
「俺はこの2人を連れてパンテーラの元まで連れていく。後は好きにしろ、行くぞガレトクローネ」
「うぃうぃwww」
シアンと少女を連れて去っていくアスロック。
そしてテセオは最後の仕上げにかかる。
一方、光から逃げていたGVとソウはコントロールルーム前に到達する。
『2人共、丁度その先がコントロールルームみたいだよ!』
「「了解、突入する」」
2人が突入すると、奥にコントロール装置らしき物を発見した。
「あれがコントロール装置か!蒼き雷霆の力でコントロールさえ掌握してしまえば!」
GVがコントロール装置に向かおうとするが、目の前の大型兵器が道を塞ぐ。
「何だこの兵器は…見たこともないぞ?」
『プラズマレギオン!?そんなまさか!?』
「シャオ、この兵器を知っているのか?」
ソウが突然現れた巨大兵器に表情を歪めるが、シャオが目の前の巨大兵器に驚愕して兵器の名称らしきものを発言していたので尋ねる。
『試作第十世代型戦車プラズマレギオン…皇神が開発中の新型自律戦車だよ。だけどあれは、まだまだ完成にはほど遠かったはず…』
プラズマレギオンはGVとソウに向けてプラズマやミサイルを撃ってきた。
「第七波動で足りない部分を補って動かしているのか…?まあどうでもいいことだがな…GV、こいつは俺に任せて先に行け」
「分かった…気を付けて」
プラズマレギオンをソウに任せてGVはコントロール装置に向かう。
「迸れ、紅き雷霆…!目の前の鉄屑を俺の紅き雷刃で叩き斬る!!閃くは破滅の雷光!紅雷の刃よ、敵を斬り裂け!ギガヴォルトセイバー!!」
雷撃ショットを連射してダメージを与えた後にSPスキルを発動し、プラズマレギオンを両断して破壊した。
「未完成の玩具にやられる程、落ちぶれてはいない」
『流石ソウ!GV、早くコントロールを!!』
ソウがプラズマレギオンの相手をしていたのでコントロール装置の近くに移動していたGVにシャオがハッキングを促す。
「了解……これは…?プロテクトがかかっていてデータを書き換えられない…!電子を操る蒼き雷霆以上の…ハッキングに特化した第七波動…?」
『そんな! このままじゃ沢山の人の命が…!』
しかし、蒼き雷霆でも突破出来ないプロテクトによって飛天のコントロールの掌握は叶わなかった。
後書き
X6のブレードアーマーのタイムアタックとか上手い人のプレイを見てると惚れ惚れするんだよなぁ…
本当に脳みそが複数あるんじゃないかと疑うレベル。
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