毎日母が
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第一章
毎日母が
ダグラス=マッカーサーは陸軍士官学校において優秀な成績を収めていた、しかも後輩や弱い者に対して悪意を持った行いをすることはなかった。
だが彼の同期の者達は時折こんなことを話した。
「頭がいいがな」
「しかし軍人としてどうなるか」
「あいつは何か駄目だな」
「どうもな」
こんなことを話していた、そしてだった。
マッカーサー自身そのことを着にしていた、しかし彼自身どうにも出来ることではなかった。それでだ。
親しい者達にだ、こう言った。
「僕だってわかっているんだよ」
「あのことか」
「あのことについてか」
「そうだよ、わかっているんだよ」
苦い顔で言うのだった。
「しかし僕個人ではね」
「どうにも出来ないのか」
「そのことは」
「どうしても」
「そうだ、どうしてもと言われるからね」
それでというのだ。
「仕方ないんだよ」
「まあそのことはね」
「僕達も何も言えないね」
「君自身のことだからな」
「そして君の家のことだ」
「そうだ、僕は確かに軍人を希望している」
元々父が軍人だった、フィリピンにおいても活躍した人物だ。
それでマッカーサーも軍人となった、小さな目と引き締まった口元は男性的であり身体もしっかりとしている。黒い髪の毛は短くしている。
その彼がだ、こう言うのだ。
「父さんも軍人だった、父さんの様な軍人になる」
「そう思うからだね」
「君は日々励んでいるね」
「そうしているね」
「そうしているつもりだよ」
まさにというのだ。
「そして日々学業にも訓練にも励んでいるが」
「それはその通りだね」
「君は僕達の期の中で一番の秀才だ」
「成績はダントツにいい」
「しかし評判はな」
「あえて言うがな」
「そうだ、芳しくないことを言う者がいる」
どうしてもとだ、マッカーサー自身が話した。
「それはわかっているのだが」
「どうしようもないことだね」
「君自身では」
「どうにもならないね」
「そうだ、仕方ないことだ」
マッカーサーは自分から言った。
「だから言われることもだ」
「受け入れるしかないか」
「我慢して」
「そのうえでか」
「そうしていく、卒業まで」
まさにその時までと言ってだ、そのうえでだった。
マッカーサーは士官学校での日々を過ごしていた、毎日学業と訓練に励みそうして夜遅くまでそれこそ士官学校の誰よりも遅くまで予習と復習に励んでいた。
だが夕刻はだった。
友人に誘われてもだ、彼はバツの悪い顔で断っていた。
「悪いがね」
「いつものことか」
「あれでか」
「そうだ、だからだ」
それでと言うのだった。
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