究極の迷宮

　牛肉と玉葱、トマトを炒めたロモ＝サルタドに黄色い唐辛子のベースとを混ぜアボガドを入れたケーキの様な外観のマッシュポテトであるカウサ、鶏肉とチリベースとを合わせたクリーミーなソースをご飯にかけたアヒ＝デ＝ガジーナ、牛の心臓に様々なスパイスを摺り込んでじっくりと焼き上げた串料理のアンティケーチョ、中の川魚ここではドラドをレモンでマリネにしてチリソースをかけた料理であるティラディトス、デザートとしてススピロ＝ア＝ラ＝リエｍ－ニャを頼み酒は葡萄の果汁を原料とした蒸留酒であるビスコをだった。そうしたものを注文して。
　そのうえで乾杯の後で飲んで食べてだった、そしてだった。
　楽しんでいるとだった、エチェニケの手に。
　あるものが宿った、エチェニケはそれを手に自分の心の中に語り掛けてくる言葉をアルゲダスに話した。
「これはパリマカカの髪飾りや」
「インカの水の神ですね」
「それのな」
　青い髪飾りを見ての言葉だ。
「それでや、水の気配と水の中での自由な移動をな」
「させてくれますか」
「そうした神具や」
　こう話した。
「これはな」
「それは強いですね」
「そやな、それにな」
　エチェニケはさらに話した、心の中に語り掛けてくる言葉を。
「わし自身もな」
「エチェニケさんもですね」
「神託を適えてな」
　アンティケーチョを食べつつ話した。
「そのうえでな」
「何かありましたね」
「全体的に一回り強うなったわ」
　こうもなったというのだ。
「ほんまにな」
「それは何よりですね」
「よかったわ、ほなな」
　エチェニケは微笑んでアルゲダスにこうも言った。
「今は楽しく飲み食いしてるが」
「それが終わればですね」
「風と空気が教えてくれる」
「そのままにですね」
「また行こうな」
　微笑んでの言葉だった。
「これからもな」
「そうですよね、僕達は」
「星のモンや」
「そやから」
「この世界を救う」
　そうすることが義務だからだというのだ。
「そやからな」
「これからもですね」
「風と空気を読んで」
　そしてというのだ。
「先にや」
「進まれますね」
「この世界を救う為にな、そして今は」
「こうしｔですね」
「美味いものを楽しもな。しかし街にいても」
　カウサの美しい外見を見てそれを食べつつさらに話した。
「風や空気も感じられるさかい」
「これからはですね」
「街や村も自然の中にいる様に」
「そうしてですね」
「やっていくわ」
　微笑みビスコも飲んだ、蒸留酒なのでアルコールが強いが身体に回るその酒も楽しんでだった。エチェニケは風と空気を感じて微笑んだ、そこにある言葉を聞いて。


究極の迷宮　　　完


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　２０１９・６・２７