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ドリトル先生と姫路城のお姫様

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第二幕その二

「極端にそうなったんだ」
「そうらしいね」
「それで犬と警官の人が苦手で」
「そうだったんだ」
「あれっ、犬が苦手って」
 そう聞いてです、犬のジップが困ったお顔になりました。
「それは困るな」
「何で嫌いだったのかな」
 チーチーがジップに顔を向けて言いました。
「一体」
「そういえば勝海舟さんも嫌いだったね」
 トートーは幕末のこの人のことを思い出しました。
「それもかなり」
「あの人は犬に噛まれたんだったね」
 ホワイティはこのことを知っていました。
「そうだったね」
「それで犬が嫌いだったけれど」
「泉鏡花さんもかしら」
 チープサイドの家族はお互いでお話しました。
「そうかしら」
「そうじゃないと嫌いにならないね」
「消毒のことはわかるけれど」
 ダブダブはそれはと言いました。
「清潔にしないと駄目だからね」
「けれど何でも消毒するのは」
「極端かな」
 オシツオサレツは二つの頭で思いました。
「流石に」
「そのことはね」
「お巡りさんが嫌いなのはどうしてかしら」
 ポリネシアはこのことが気になりました。
「これも理由があるのかしら」
「何か色々あった人みたいだね」
 老馬はこのことを察しました。
「チフスのことにしても」
「人間としての泉鏡花さんにも興味が出て来たね」
 ガブガブもそうなりました。
「どんな人だったのか」
「調べたら何かと逸話が多いんだ」
 先生もこう言います。
「母親について書かれているかそうした感じの作品が多いしね」
「へえ、そうなんだ」
「お母さんなんだ」
「お母さんがよく出るの」
「お母さんをイメージした作品が」
「早いうちに母親と死に別れてね」
 そうなってというのです。
「その母親への想いが作品にもでているんだ」
「そえでなんだ」
「泉鏡花の作品にはお母さんが多いんだ」
「あの人の作風になっているのね」
「そうなんだね」
「そうだよ」
 実際にというのです。
「妖怪も多いしね、その妖怪の書き方もね」
「特徴があるんだね」
「そちらについても」
「そうなの」
「そうだよ、水木しげる先生だと」
 妖怪といえばこの人というのが日本ですが。
「ユーモラスだけれど」
「そうそう、あの人の妖怪ってね」
「ユーモラスだね」
「怖い時もあるけれど」
「絵柄も影響して」
「それでユーモラスなのよね」
「うん、けれど泉鏡花はね」
 この人はといいますと。 
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