増え過ぎた虫達
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第三章
「そうそうな」
「殺虫剤も効果ないな」
「そんな場合はな」
「こうしてやな」
「倒してくしかない」
「そういうことやな、ほなやってくか」
こうした話をしてだった、二人はまずは村に向かいその村に入ることが出来た、流石に村にモンスター化した巨大な虫達は入って来なかった。ただし普通の虫達は多くて村人達は彼等の退治に必死だった。
それでだ、宿屋の親父も二人に言った。
「蚊も蠅もな」
「めっちゃ多くてやな」
「蚊の幼虫が湧く水溜まりの上に油撒いたり田んぼや池に魚入れてな」
「ボウフラ窒息させたり魚の餌にしてやな」
「退治してな、蠅は幼虫の蛆が湧くゴミをしっかり処分して」
「やっつけていってるか」
「とにかく虫が湧く元をな」
それをとだ、曹に答えて話すのだった。
「潰していって」
「虫退治してるんやな」
「森から入ってくるのは毒を以てでな」
「毒を制す、やな」
「獣使いのおっさんが大勢昼は蜻蛉夜もそうした虫使って蜘蛛もよおさん使って」
「食べさせてか」
「退治してる、そやからあんた達も森の中で蜂の巣やら虫が湧いてる場所見付けたらな」
小さな種類のものもというのだ。
「片っ端からな」
「潰していって欲しいんやな」
「とにかく今この辺りは虫が多過ぎるわ」
親父が言う傍から周りに小さい虫達が飛び回る、それが実に鬱陶しい。
「それでや」
「そうした虫も退治やな」
「でかいのもな、頼むで」
「わかったわ、それも仕事やしな」
曹は宿屋の親父の言葉に頷いた、そしてだった。
この日は宿屋に泊まって休んでだった、翌朝からまた森に出てそうして大きな虫達を倒していき小さな虫達の巣を壊し水溜まりも埋めたりしていってだった。
虫が出る源を潰していった、朝から晩まで連日そうしていきモンスター化した虫達との戦闘もかなりでだ。
一週間程森の中を歩き回って戦闘と虫の駆除を続けてだった。ようやくその数は少しは減った感じがして曹は森の中で休憩中に張に言った。
「やっと少しな」
「減った感じするな」
「ああ、やっとな」
こう張に言うのだった。
「モンスター化してる大きなのも小さいのもな」
「さっき倒したキャリオンクローラーとかな」
張はこの全長十五メートルはある巨大芋虫の話もした、この芋虫が成虫になるとモスジャイアントという巨大な蛾のモンスターとなる。
「凄かったな」
「ああ、中級の冒険者の相手でな」
「わっち等やから問題ないにしても」
「これもどんどん出て来てな」
「親もな」
モスジャイアントの方もというのだ。
「多くてな」
「苦労してるな」
「結構倒しても」
それでもというのだ。
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