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大地の指輪

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第一章

                大地の指輪
 マタリ=ハウオファとポール=バイテの二人はハウオファの神託でトンガに来ていた、この島に来てだった。
 ハウオファはまずはレストランに入った、そこでだった。
 タロを茹でたもの、パンの実と言われるメイを薄切りにして揚げたものに豚肉とココナツミルクのタロの葉を包みや気にしたループアカ、蛸をサトイモの葉で堤焼にしてルーフェケ、羊肉のカレーであるカレプル、デザートにケケという丸いドーナツを食べつつビールを飲んだ、彼はそうしつつバイテに言った。
「さて、腹ごしらえをしてな」
「それからやな」
「そや、神託を探してな」
 そのうえでというのだ。
「それを乗り越えような」
「そやな、しかしな」
「しかし。何や?」
「いや、一皿一皿がな」
 その料理達を見て食べつつだ、バイテはハウオファに話した。
「凄いボリュームやな、アメリカ以上ちゃうか」
「トンガはこれが普通やで」
 ハウオファはバイテに笑って話した。
「ほんまにな」
「皆いつもこんだけ食うんか」
「そや、そのせいでな」
 ハウオファはここで少し困った顔になってこうも言った。
「こっちの世界でもトンガ人はな」
「太ってるか」
「それが問題になってるわ」
「よお見たら結構カロリー高いもん多いしな」
「果物もよお食べるしな」
「それでやな」
「国民が太ってな」
 それでというのだ。
「おらも何とかせんとあかんとな」
「政のうえで考えてるか」
「食べたらや」
 それは当然として、とだ。ハウオファはループアカを手掴みで食べつつそのうえでバイテに言った。
「それからな」
「しっかり働いてやな」
「運動もな」
 それもというのだ。
「して身体を動かしてな、学問にも励んで」
「頭と身体を動かしてか」
「痩せる様に言ってる、特にや」
「スポーツやな」
「ラグビーや水泳を奨励してるわ」
「その辺り大変やな」
「そや、けどな」
 それでもとだ、ハウオファは大きな口で食べつつ言った。ゴーレムの中でもとりわけ大柄なので口も大きい。
「このことはな」
「何とかせんとな」
「太り過ぎはな」
 このことはというのだ。
「やっぱり深刻な問題たしな」
「それはな」
「そや、そやからな」
 どうしてもというのだ。
「何とかしようとな」
「自分もやってるな」
「そや」
 こう言った時にだった、ふと。
 地面が揺れた、ハウオファはその地震を感じ取ってから言った。
「またか」
「ここに来た時も揺れたな」
「最近ここ地震多いか?」
 トンガ、この国はというのだ。
「それはちょっとな」
「やばいな」
「そや、ほんまにな」 
 どうにもと言うのだった。
「これはな」
「これが神託かも知れんな」
 バイテはビールを飲みつつハウオファに応えた。 
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