英雄伝説~灰の軌跡~ 閃Ⅲ篇
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外伝~灰色の騎士と盤上の指し手の覚悟~ 後篇
~第Ⅱ分校宿舎~
「……………………――――はい。例えその結果アリサに嫌われ、婚約が解消されようと…………俺や多くの人達の未来の為…………世界を”終焉”へと導く主犯格の一人が身内である事で罪悪感や責任感に押し潰されるかもしれないアリサの為…………4年前エステル達が解決した”リベールの異変”、2年前みんなの協力によって終結する事ができた七日戦役、内戦、そしてクロスベル動乱を無駄にしない為にも、俺はギリアス・オズボーン並びにフランツ・ルーグマンを討ちます。」
「兄様…………」
「お兄様…………」
「旦那様…………」
「……………………」
リアンヌ分校長の問いかけに少しの間目を伏せて考えた後目を見開いて決意の表情で答えたリィンをエリゼ、セレーネ、アルフィンは辛そうな表情で見つめ、ゲルドは複雑そうな表情で黙り込んでいた。
「―――ですがその代わりと言っては何ですが、オズボーン宰相達の計画に加担し、”黒キ星杯”でも阻んで来ると思われる人物達の内の一部の人物達の処遇をかつてのアルティナの件のように俺に委ねて欲しいのです。」
「リィン教官…………」
「ふふっ、さすがリィン教官ですわ。」
リィンの要求にアルティナが驚いている中、ミュゼは微笑んでいた。
「ふふっ、なるほどね…………多分、リィンお兄さんが言っているその人物達はシャロンお姉さんと”蒼のジークフリード”――――いえ、クロウ・アームブラストでしょう?」
「はい。それとクレア少佐もです。」
「あら、”氷の乙女”も?リィンお兄さんって、クレアお姉さんとそんなに接点があったかしら?」
「クスクス…………そういえば、先日のフォートガードの演習の際夜のラクウェルから帰還した後、私達が寝静まった頃にクレア少佐とサラさんといい雰囲気になって、お二方からベーゼをして頂いたとの事でしたものね♪」
「ええっ!?あの後クレア少佐とサラさんがお兄様に!?」
「という事はあの二人は少なからず教官に好意を寄せているんだ…………」
「ふふっ、まさかあのお二人を同時に攻略するなんて、さすがは旦那様ですわね♪」
「まさに油断も隙もありませんね、リィン教官のその”癖”は…………」
「…………兄様?今の話は私達も初耳なのですが、一体どういう事があってそのような事になったのか、詳しく説明をして頂いても構いませんか?」
リィンの指摘した人物が意外な人物も含まれている事にレンが目を丸くしている中、小悪魔な笑みを浮かべたミュゼの指摘にセレーネは驚き、ゲルドは呆け、アルフィンはからかいの表情でリィンにウインクをし、アルティナはジト目でリィンを見つめ、エリゼは膨大な威圧を纏って微笑みながらリィンに問いかけた。
「な、なんでミュゼがその事を…………って、大方ベルフェゴールかリザイラのどっちかが面白がって教えたんだろうな…………え、えっと………今はその件は置いておくとして、アリサ達の話によるとクレア少佐は内戦が起こるまでの旧Ⅶ組の”特別実習”でも度々力になったとの事ですし、ラクウェルでの件も考えると少佐はオズボーン宰相や帝国政府の思惑には一切関わっておらず、その”黒キ星杯”で並行世界の俺達を阻んだ件に関してもかつて恩を受けたオズボーン宰相に対する”義理”だと思いますし…………」
「確かにそうですわね…………ラクウェルでの猟兵の調査に関してはクレア少佐個人の判断との事ですから、それを考えるとクレア少佐はオズボーン宰相達が何を計画しているのかは”察して”はいても、内容に関しては一切把握していないと思われますし…………」
エリゼに微笑まれて冷や汗をかいたリィンはミュゼに自分と限られた人物達しか知らない話を教えた人物達を思い浮かべて疲れた表情を浮かべた後気を取り直して説明し、リィンの説明にセレーネは納得した様子で頷いた。
「…………なるほどね。ちなみに”星杯”で阻む相手で同じ”鉄血の子供達”である”かかし男”を庇うつもりはないのかしら?」
「レクター少佐は…………正直な所、”黒”か”白”なのか判断し辛い人物ですので…………俺個人の偏見だとは自覚しているのですが…………」
「リィンお兄さんは”特務支援課”にも所属していた事で、”西ゼムリア通商会議”に関する”かかし男”の暗躍も知っている上今までの特別演習や北方戦役、それとこの間のクロスベルによる一斉検挙から逃れる為にユミルを撤退ルートに選んだ件で”情報局”自体に不信感があるでしょうから、”かかし男”に関しては”かかし男”自身の自業自得だから、あんまり気にする必要はないと思うわよ。――――それじゃあ、確認するけどリィンお兄さんが”星杯”で自分達を阻む敵勢力でありながら、メンフィル、クロスベル、そしてエレボニアによる責任追求での処罰対象として外す、もしくは穏便な内容にして欲しい人物はシャロン・クルーガー、クロウ・アームブラスト、クレア・リーヴェルトの三名ね?」
「はい。…………可能でしょうか?」
「抹殺対象である二人を助けて欲しいって訳じゃないし、今挙げた三名も情状酌量の余地はあってレンも大丈夫だと思うから、後でパパ達にその3名の件の承諾に関しての説得をしておいてあげるわ。――それと当然鉄血の子供達だからという理由で処罰対象になる可能性が考えられるミリアムへの処罰も比較的軽い処罰にする事もね。」
「ありがとうございます、レン教官。――――それとすまない、アルフィン。アルフィンは2年前エレボニアを守る為に自らが泥をかぶって、エレボニアから去ったにも関わらずユーゲント陛下は皇位が剥奪され、リーゼロッテ殿下はその気がないにも関わらず未来のエレボニア皇帝として即位させられる事になり、本来の皇位継承者であった皇太子殿下もユーゲント陛下と共に何らかの処罰を受ける事になり、エレボニアの政治はしばらくの間他国の介入を許す未来になってしまって。」
「兄様…………」
レンに感謝の言葉を述べたリィンはアルフィンを見つめて頭を下げ、その様子をエリゼは辛そうな表情で見つめ
「…………どうか頭をあげて下さい、旦那様。わたくしが旦那様に嫁ぐ事を決めた2年前のグランセル城での和解交渉の時から、わたくしはメンフィル帝国に所属するシュバルツァー家の一員として”例え何が起こっても”、シュバルツァー家の一員であり続ける事を決めました。それにわたくしは旦那様を含めたシュバルツァー家の方々、そしてメンフィル帝国の方々には心から感謝しているのです。戦争勃発の原因を作った挙句受けた恩を仇で返した恩知らずの皇女でありながらも、旦那様達はわたくしを暖かく迎え入れ、とても大切にしてくださっていますし、メンフィル帝国の方々もわたくしに関して色々と配慮をしてくださっていますし、再び戦乱の時代を起こすという愚かなことを考えるエレボニアを止めようとし、更にはその後のエレボニアの事まで考えてくださってます。それにお父様とセドリックは自業自得ですから、どうかお気になさらないでくださいませ。―――政略結婚という形でしたが、心から愛する旦那様と出会い、結ばれ、旦那様からも愛されているわたくしは本当に幸せ者ですわ。」
「アルフィン…………」
心からの微笑みを浮かべるアルフィンをリィンは静かな表情で見つめ
「レン皇女殿下、サンドロット卿。大変厚かましい願いかと思われますが、本来なら皇位継承権とは無縁であるはずだったリーゼロッテに次期エレボニア皇帝に即位する事を条件に、あの娘の頼みを可能な限りか叶えて頂くように、リウイ陛下達にお伝えして頂けないでしょうか?」
「…………ま、ある意味リーゼロッテ皇女はとばっちりを受けてエレボニア皇帝に即位せざるを得ないから唯一の”被害者”と言ってもおかしくないものね。アルフィン夫人の嘆願の件もリィンお兄さんの件と一緒にパパ達を説得しておいてあげるわ。」
「―――私からも陛下達にアルフィン殿の願いにも応じて頂くよう、嘆願しておきます。」
「お二人ともありがとうございます。」
「フフ、”そちら”に関しての話が上手く纏まったようですから、そろそろ私と教官の婚約の件についても上手く話が纏まるように、私によるリィン教官への”説得を始めさせて”頂いても構いませんか、リィン教官♪」
アルフィンがレンとリアンヌ分校長に感謝の言葉を述べるとミュゼが意味ありげな笑みを浮かべてリィンと腕を組んで10代でありながらも大きい部類に入る自身の胸を押し付けて妖艶な笑みを浮かべてリィンを見つめ、その様子を見たセレーネ達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「だ、だから大人をからかうんじゃないって言っているだろう!?それもエリゼ達の目の前で!第一その件に関しては俺は今ここで初めて知った上、そもそもどんな”説得”をするつもりだ…………!?」
「うふふ、その件に関しては当事者同士の話だから、二人はもう戻っていいわよ―――という訳でベルフェゴールお姉さん、後はお願いね♪」
「はいは~い♪じゃ、ご主人様も今の内に覚悟を決めておきなさい♪」
「ベルフェゴール!?覚悟って一体何の―――」
そしてレンがベルフェゴールの名を口にするとアルフィンの身体から現れたベルフェゴールがリィンの指摘に何も答えず問答無用で転移魔術を発動してリィンとミュゼと共にその場から消え、その様子を見守っていたセレーネ達は冷や汗をかいた。
「もう、あの娘ったら…………前から容量のいい娘だとは思っていたけど、まさか自分の恋すらも容量良く進めるなんて…………よくエリゼはあの娘を加える事を許したわよね?」
「…………兄様と結ばれる事で発生する様々な”利”が目当てとはいえ、ミュゼさんの兄様に対する想いや覚悟は本物のようだし、何よりも今回の件のように政治上の”駆け引き”を得意とする彼女自身兄様や私達にとって必要な存在だから許したのよ。」
「アハハ…………エリゼお姉様をも納得させる程の交渉力があるのは、さすがはユーディット皇妃陛下達の従妹と言うべきなのでしょうかね…………?―――あら?アルティナさん、どうかなされたのですか?」
呆れた表情で溜息を吐いたアルフィンの問いかけに静かな表情で答えたエリゼの答えに苦笑したセレーネだったが、複雑そうな表情で顔を俯かせて両手で胸を抑えているアルティナに気づき、声をかけた。
「いえ…………ベルフェゴール様やミュゼさんの口ぶりからこの後リィン教官とミュゼさんは”どうなるか”察してはいるのですが…………何故か、その事を考えると胸に痛みを感じるのです…………わたしはどこかおかしくなったのでしょうか…………?」
「アルティナさん…………」
「あら♪」
「…………ハア…………予想はしていましたが、やはりアルティナさんもいずれ、”そうなるのでしょう”ね…………」
複雑そうな表情で語ったアルティナ自身の心境を知り、アルティナに何の感情が芽生えているのかを察していたアルフィンは驚き、レンはからかいの表情を浮かべ、エリゼは疲れた表情で溜息を吐いた。
「…………大丈夫。アルが今感じている感情は人なら誰でも芽生える感情だし、アルの悩みもいつか必ず良い結果という形で解決するわ。」
「ゲルドさん…………ふふっ、わたしの未来の可能性を視たゲルドさんの言う事でしたら信憑性もあって、信頼できますね。」
静かな笑みを浮かべて答えたゲルドの指摘にアルティナは目を丸くした後微笑み、かつては感情が希薄だったアルティナが様々な感情―――特に心からの笑顔を今まで見せた事がなかったアルティナが笑顔を浮かべた事に驚いたエリゼ達はそれぞれ驚きの表情でアルティナを見つめ
(………この様子だと”11人目”はリーゼアリアじゃなくてアルティナさんかもしれないわね。)
(そうね…………それにゲルドさんと出会った時の事を考えると、ゲルドさんが視た私達の結婚式での兄様と結婚する女性は”最低でも13人”になる事は確実でしょうね。)
(アハハ…………冗談抜きで、お兄様の伴侶の人数はいつかヴァイスハイト陛下と同じかそれ以上になるかもしれませんわね。)
苦笑しながら囁いたアルフィンの言葉にエリゼは疲れた表情で答え、セレーネは苦笑していた。
「フフ…………――――さて。陛下達から伝えられた”黄昏”の件は以上になりますが、他にも伝えられた情報―――いえ、伝達事項も今この場で伝えておきます。」
「リウイ陛下からの伝達事項、ですか?」
「もしかして”黄昏”の件と何か関係があるのでしょうか?」
その様子を微笑ましそうに見守っていたリアンヌ分校長は気を取り直してエリゼ達にある事を伝え、リアンヌ分校長の説明を聞いたセレーネは不思議そうな表情で首を傾げ、エリゼは真剣な表情で訊ねた。
「まあ、”黄昏”の件と全く関係なくはないとは言えないのだけどね。後日リィンお兄さんにも伝えて欲しい事なのだけど――――」
そしてエリゼの質問にレンは苦笑しながら答え始めた。
~リィンの私室~
「到着っと。後はいつものように結界展開…………っと。それじゃあ後は二人でごゆっくり♪」
転移魔術でリィンとミュゼをリィンに充てられている宿舎の部屋に転移したベルフェゴールは結界を展開した後リィンとミュゼにウインクをした後リィンの身体の中へと戻り
「ちょっ、ベルフェゴール!?結界まで展開したという事はまさか…………!?」
一方ベルフェゴールの行動に驚いていたリィンはある事を察して表情を引き攣らせてミュゼに視線を向け
「ふふっ、そのまさかですわ♪」
視線を向けられたミュゼはリィンから離れて立ち上がると、何と着ている服を脱ぎ始め、それを見たリィンは慌ててミュゼから視線を逸らした。
「ミュ、ミュゼ!?エリゼ達をどうやって説得したのかは知らないが、幾らまだ承諾していない俺と婚約を結ぶためとはいえ、こんなやり方で承諾させるなんて、間違っているぞ!?」
「あら、姫様の話によりますとアリサさんや姫様は”こういう形”でご自身の”想い”を教官に伝えたとの事ですから、教官にとっては2番―――いえ、3番煎じなのでは?」
リィンはミュゼから必死に視線を逸らしながらミュゼの行動を思いとどまらせようとしたが、下着姿になってリィンと腕を組んだミュゼは妖艶な笑みを浮かべて答えた。
「う”っ…………そんな事まで教えていたのか、アルフィンは…………――――じゃなくてっ!俺達は教官と生徒なんだから、教官と生徒がそんな関係になるなんて、不味すぎるだろう!?」
「クスクス…………”禁断の関係”はたったの2年近くで、卒業すれば問題ありませんわよ♪――――それでは私の教官への想い、存分に知って頂きますわね♪ん…………」
「ぁ――――」
その後リィンはミュゼと結ばれ、”全て”を終えた二人は産まれたままの姿になってベッドに寝転がっていた。
「ううっ、やってしまった…………幾らミュゼから押し倒されたとはいえ、生徒と関係を結んでしまうなんて教官失格だ…………」
「クスクス、確かに最初は”ご奉仕”も含めて私が主導でしたが途中からリィン教官が主導で積極的に何度も私を犯して、全て中に出した上途中の”お掃除”も教官自身が求めて、私にさせたではないですか♪」
「う”っ…………」
”全て”が終わった後落ち着いた事で生徒と肉体関係を結んでしまったという罪悪感を感じていたリィンだったが、小悪魔な笑みを浮かべるミュゼに図星を指摘されると唸り声を上げた。
「フフ、姫様達からリィン教官の性欲旺盛な部分は聞いてはいましたが、まさか普段はあれ程紳士的な殿方であるリィン教官が”愛の営み”をする時はまさに”野獣”のように変貌して、あんなにも何度も求められる事になるとは予想していませんでしたわ♪お陰様で、ユーディお姉様にも自慢できる素敵な”初体験”になりましたわ♪」
「頼むから、その事はユーディット皇妃陛下もそうだが、誰にも話さないでくれ…………!…………ハア…………―――俺も男で、それもいずれは貴族の当主になる者だ。貴族の令嬢であり、次期カイエン公爵でもある君の操を奪った責任もきちんと取らせてもらうよ。」
小悪魔な笑みを浮かべるミュゼの話に疲れた表情で嘆願したリィンは大きな溜息を吐いた後表情を引き締めてミュゼを見つめて宣言した。
「リィン教官でしたらそう仰ってくれると信じていましたわ♪ですが私はユーディお姉様とは”逆”の方法を取りますので、期待していてくださいませ♪」
「”ユーディット皇妃陛下とは逆の方法”ってどういう意味だ?」
「クスクス…………――――この私を数多くいるリィン教官の伴侶の一人に加えて頂いた事を心から”幸福”である事を知って頂くために、いつか必ず教官の心を射止めてみせますわね♪」
リィンの疑問に対してミュゼは妖艶な笑みを浮かべて両手を銃を撃つような仕草でリィンに向けた。
「ハハ…………その日が来ることを期待して待たせてもらうよ。」
ミュゼの宣言と動作に一瞬目を丸くして呆けていたリィンだったがすぐに苦笑しながらミュゼを見つめた。
「はい♪―――という訳で、私の教官への想いをもっと知って頂くためにも次の”愛の営み”はいつにいたしましょうか♪」
リィンの言葉に嬉しそうな表情で頷いたミュゼは妖艶な笑みを浮かべてリィンと腕を組んでわざとらしく自分の胸をリィンの腕に押し付けていた。
「調子に乗るんじゃありません。婚約関係になったとはいえ、俺達は教官と生徒なんだから、今回だけが特別で卒業するまでミュゼと”そういう事”をするつもりは一切ないからな。それと当然だが事情を知らされたアルティナやゲルドはしょうがないが、ユウナ達や他の人達には俺達の関係を決して悟られないように気を付けてくれよ。」
「クスクス、でしたら教官のその考えを変える為かつユウナさん達に怪しまれない為にも、”普段通り”教官へのアタックを今後もより一層努力させて頂きますわ♪――――リィン・シュバルツァー様。」
「ミュゼ…………?な―――」
自分の事を”教官”ではなく、フルネームで改めて呼んだミュゼの言葉に眉を顰めたリィンだったが、ベッドから降りてその場で跪いて頭を下げたミュゼの行動に絶句した。
「エレボニア側カイエン公爵にしてヴァイスラント決起軍の”総主宰”ミルディーヌ・ユーゼリス・ド・カイエン、我が身、我が才全てをこの命が続く限り永遠に御身に捧げる事をここに誓いますわ。」
「ミュゼ……………………―――ああ、改めてよろしく頼む。だけど、俺は伴侶に臣下としての態度を取ってほしくない…………というかそもそもまだそんな”器”でもないから、今のような態度はこれっきりにしてくれ。」
自身に心からの忠誠を捧げたミュゼの覚悟に驚いたリィンは静かな表情で頷いた後苦笑しながら指摘し
「はい、リィン教官♪愛していますわ、リィン教官―――ちゅ♪」
リィンの言葉にミュゼは顔を上げて微笑んだ後立ち上がって、自身の心からの愛を伝えるかのように幸福の笑みを浮かべてリィンの唇にキスをした――――
後書き
という訳でついにミュゼもリィンハーレム入りです(遠い目)…………ちなみにミュゼがリィンに忠誠を誓うシーンは初代うたわれるもののカルラのあるシーンを参考にしていると思ってください。なお、シルフェニアの18禁版にも投稿しましたので、興味がある方はそちらも読んでみてください。
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