ドリトル先生と日本の鉄道
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第五幕その十一
「まさにね」
「本気の情熱ですね」
「うん、そこまでして資料として見せてくれるなんてね」
「あの博物館は本格的ですね」
「そう思うよ、あとね」
「あと?」
「うん、写真も豊富だしね」
模型だけでなく先にお話したこちらもというのです。
「とかくね」
「世界各国の鉄道がわかるんですね」
「日本だけじゃなくてね」
「それでスペインの鉄道のこともわかりますか」
「フランスやドイツ、ロシアの鉄道もわかるし」
「イギリスもですね」
「アメリカや中国の鉄道のこともわかるよ」
こうした国々のそれのこともというのです。
「インドもね」
「本当に様々な国の鉄道のことがわかりますね」
「あの博物館に行けばね」
「それじゃあ」
是非にと言ってトミーでした、先生のそのお話を聞いて。
「日笠さんと」
「うん、日笠さんともね」
「一緒にですね」
「観て来るよ」
「そうされて下さいね」
「また日笠さんとのお話になったね」
「それは当然ですよ」
何といってもというのです。
「何といっても」
「皆日笠さんとのことは随分気遣ってくれるね」
先生は首を傾げさせつつ言いました。
「いつも」
「そうですね、ですが」
「それはなんだ」
「当然のことですから」
これがトミーの返事でした。
「だからですよ」
「当然なんだね」
「そうです、皆応援しているんですよ」
「何をかな」
「日笠さんをです」
この人をというのです。
「頑張って欲しいと。そして」
「そして?」
「先生もって」
日笠さんの次はというのです。
「思っているんですよ」
「そうなんだね」
「じゃあ日笠さんとです」
「鉄道博物館にだね」
「お二人で行って下さい」
「そうさせてもらうね。何かね」
首を傾げさせつつ言う先生でした。
「日笠さんは僕にとって大切なお友達ってことはね」
「お友達、ねえ」
「そこでそう思っているのがね」
「まだまだだね」
「全く以て」
動物の皆はそんな先生にやれやれとなります、ですがそれでも先生と日笠さんを二人にさせるのでした。
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