ドリトル先生と日本の鉄道
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第三幕その十
「対策はね」
「これでもかとだね」
「為されているんだ」
「それも凄いね」
「政治でもやっていて企業の方でもやっていて」
「鉄道会社でもだね」
「災害が起こったらすぐに運行を見合わせたり」
そうして大変なことにならない様にしているのです、これも安全の為です。
「復旧作業もね」
「すぐに取り掛かれる様にだね」
「しているんだ」
「色々考えているんだね」
「寒い場所では雪も多いね」
「そうそう、日本って東北とか北陸の雪凄いね」
まさにとです、王子は先生に応えました。
「北海道も」
「冬はとんでもなく積もるね」
「寒さ自体は欧州の方が厳しいけれど」
「雪はね」
「結構凄いからね」
東北とか北陸はというのです。
「だから鉄道もだね」
「そうしたことも考えてね」
「設計されてだね」
「動かされているよ」
「そうなんだね」
「ラッセル車も用意してあるしね」
除雪用の車両もというのです。
「これを使ってね」
「雪をどけてそのうえで」
「進んでいるんだ」
「そこも知恵だね」
「日本人のね、日本で怖いのは」
かなり真剣にお話する先生でした。
「戦争ではないね」
「このことは有り難いけれどね」
「それでもだね」
「地震、大雨、洪水、大雪、雷、台風ってね」
「最近は竜巻もあるしね」
「自然災害の宝庫だね」
「特に地震と台風かな」
日本の災害の中でとりわけ怖いものはです。
「日本で怖いのは」
「鉄道についてもだね」
「というか日本地震が多過ぎるよ」
王子はぼやく様に言いました。
「何でっていう位にね」
「それ僕も思うよ」
「イギリスって地震殆どないからね」
「グレートアースクェイクっていっても」
イギリスにあったこの地震もというのです。
「日本ではね」
「何でもないものだね」
「そのマグニチュードを日本で言ったら」
日本の人達にです。
「全然だからね」
「もう警戒すべきじゃないね」
「そんな軽い地震だよ」
「その程度だね」
「文字通りその程度だから」
日本人から見ればグレートアースクェイクもというのです。
「所詮ね」
「そんなものだね」
「そんな国で鉄道を走らせているんだから」
「その対策もだね」
「凄いんだよ、台風だってね」
こちらもというのです。
「毎年来るしね」
「これは結構色々な国でも来るよね」
「うん、それこそね」
「けれど日本でもだね」
「多いからね」
現実問題としてというのです、こちらもまた。
「そちらの対策もね」
「忘れていないんだね」
「日本にいたら災害から逃れられないよ」
これはどうしてもです。
「だからね」
「僕の国も災害対策は忘れたらいけないね」
「うん、そうしないとね」
「折角走らせてもね」
「何かあったらね」
「ちょっとした災害で止まったりしたら」
「どうしようもないよ」
それではというのです。
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