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異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う

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事前相談中

 その魔王と関係のある“グラッカ教団”がこの町の近くで何かをすると、この町が四分の三、吹き飛ぶらしい。
 そんな話を俺は聞かされて、

「大変な話じゃないですか」
「大変です。まさかこんな事になるとは……ですが、“預言の巫女”のおかげでどうにかなりそうです。準備が出来たのは良かったです」

 そうアイル神官長が嘆息したように告げる。
 ただそれを聞きながら俺はふと、あることが気になった。

「その予言はどの程度正確なのですか?」
「私の知っている範囲ですが……ほぼ一致していたかと」
「そうですか……分かりました。では俺達もこれから準備を整えてきます」
「よろしくお願いします」

 俺はそう、アイル神官長に話して、その場から離れようとしたところでキャサリンが、

「私もその討伐に参加しようと思っています。その時はよろしくお願いします」
「よろしくお願いします。でも、“預言の巫女”なのに戦闘に参加、ですか?」
「普段は“預言の巫女”といえど治療など、普通の巫女としての仕事を行っています。このように頼りなく見えるかもしれませんが、こう見えても攻撃魔法や一通り武器も扱う事が出来るのです」

 そう微笑んだキャサリン。
 それを見ながら俺は異世界の女の子は強い、そう思ったのだった。







 そんなこんなで、俺達は準備を整えることにした。
 といっても実際の所、これからの事について相談する時間が欲しい、といった意味合いが強かったが。
 そしてこれからどこかで、できれば他の人に話の聞かれないような場所で話せないかといった話になり、

「エリカ、他の人に聞かれないような場所はこの近くであるか?」
「そうね、公園なんてどう?」
「人が沢山いそうな気が」
「結構人が多いけれど広いから、そこまで混まないわ。それに小声で話せば、木々のざわめきで声がかき消されて聞こえないと思う」
「ならそれでいいか。案内してもらっていいか?」

 そう言って俺達はエリカに案内してもらい公園に向かう。
 案内されたその場所は、木が豊かな公園にはベンチがいくつもあり、けれどこの時間帯はそこまで人が多くないようだった。
 とりあえず近くのベンチに俺が座ると、右にエリカ、左にルーシーが座る。

 つまり俺の左右に女の子が座っているという状況だ。そこでルーシーが、

「ふふふ、ユウスケ、女の子に左右固められている気持ちはどうですか?」
「男としてなんとなくすごくなった気がします!」
「素直でよろしい。それで、話し合いといっても結局装備を整えるとかそれくらいでしょう?」

 などと聞いてきたので俺は、

「それもあるが、あの“預言の巫女”の話が俺は少し気になったんだ」
「何が?」
「能力について」
「うちの“預言の巫女”ちゃんを疑うの?」

 そこでルーシーの機嫌が悪くなるが俺は、

「違う。ただ、今回の敵の場合、転送して準備が整えられるのなら……預言による“解析”よりも、時間当たりで考えると今までより、更に状況が悪化しているのでは、と思ったんだ」

 そう俺は返したのだった。
 
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