転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2137話
黒い三連星がホワイトスターに行くという事が決まれば、行動は早かった。
元々ガイア達に私物の類は殆どなく、それこそバッグが1つあれば問題ない。
この辺は軍人の鏡といったところか。
とはいえ、私物はそうであっても黒い三連星が使っている3機のS型は話が別だ。
シャドウミラーの機体に比べると性能的に劣ってはいるが、ガイア達も自分の機体には愛着があるのか、技術班で調査してもいいというのを条件に、俺が影のゲートと空間倉庫を使って3機のS型と武器を奪取してきた。……特にオルテガが使っている巨大なヒートホークは特別性で、斧の根元の部分に一撃の威力を強化する為の噴射機構がついている。
そうである以上、機体だけではなく武器にも愛着を持つのは当然だろう。
また、S型がズム・シティになければ色々と面倒な事になったかもしれないが、ジオン軍としても名高き黒い三連星を冷遇しているとは思われたくなかったのか、普通にズム・シティに機体はあった。
俺のFS型と違ってS型は更に高性能なので、技術班にとっても色々と調べ甲斐があるだろう。
そんな訳で、機体を収納した後はいつものようにシーマ艦隊のパプア級を使って移動し……
「ここがホワイトスター……シャドウミラーの本拠地か」
ホワイトスターにある転移区画で、ガイアが感慨深そうに呟く。
もっとも、ここはまだ転移区画なので、特にホワイトスターらしい場所という訳でもないのだが。
「取りあえず移動するぞ。どうする? ホワイトスターの中を見て回りながら移動するか、それとも一気に影のゲートで移動するか」
「ホワイトスターの中を見ての移動だな。折角来たんだから、出来ればどういう場所か見ておきたい」
ガイアの言葉に他の2人も頷きを返し、結局はエアカーで移動する事になる。
他の世界から来た者達が俺を見て色々と言ってる声が聞こえてくるが……今は気にしなくてもいいだろう。
とはいえ、俺がそんな風に思ってもガイア達は別だったらしく、俺の方に何か言いたげな視線を向けていた。
だが、ここで何かを言えば色々と面倒な事になるだろうと判断し、そのまま量産型Wにエアカーを持って来て貰って移動する。
……ガイア達が初めて見る量産型Wに驚いていたが、その辺りはホワイトスターに来た者であれば、誰でも感じる事なので、こちらも気にはしない。
「ちょっと狭いな」
「いや、それはお前が大きいからだろ」
エアカーに乗りながら、オルテガが不満そうに呟くのに、そう返す。
実際、普通ならこのエアカーに乗っていても特に気にはならないのだが……その辺は、身体の大きさの問題だし、オルテガにはどうしようもないか。
「そう言えば、一応俺達にはマイクローン装置ってのがあるんだが……」
「何だか、名前だけで微妙に嫌な予感がするな。どんな装置だ?」
「簡単に言えば、小さくなる装置だ。……もっとも、具体的にどのくらい小さくなるのかってのは、俺にも分からないが」
「小さくなる?」
俺とオルテガの会話に、ガイアが興味を向けてくる。
外の様子も気になっているようだったが、今は俺の言葉の方が気になったのだろう。
「ああ。お前達の世界……UC世界と同じように俺達と繋がっている世界にマクロス世界ってのがあってな。クレイドルもその世界で開発された奴なんだが、それはともかくとして。その世界にはゼントラーディという巨人の種族がいる。それこそ、MSとかと大して変わらないくらいの大きさを持つ人種がな。そういう連中が普通の人間サイズになりたい時に使うのが、マイクローン装置だ。ちなみにクレイドルに運び込む予定の動植物なんかも、大抵はこれを使って小さくして運ぶ予定になってるな」
「……それを使えば、俺も小さくなるってのか?」
オルテガが微妙に嫌そうな視線を向け、そう言ってくる。
まぁ、自分の大きさが勝手に変わるとなれば、それを嫌だと思うのは当然だろう。
「オルテガが望むならな。……ただ、ゼントラーディを人と同じ大きさにするのは普通にやってるけど、オルテガを普通の人くらいの大きさにするのが出来るのかどうかは、ちょっと分からないな」
「やるかよ!」
絶対にやらないと、そんな決意を込めてオルテガが叫ぶ。
「そうか。オルテガがそう言うのなら、無理には進めないけどな。……ああ、そうだ。ほら、あれを見ろよ。UC世界にはいないだろ、エルフは?」
エアカーで道を走っていると、何人かのエルフや人間が集まって会話をしているのが見える。
UC世界はファンタジー要素がないので、エルフは珍しいだろうと。そう思って言ったのだが……
「何だ、耳が長いだけじゃねえか」
マッシュが特に驚いた様子もなく、そう告げる。
ガイアやオルテガも同様で、そんなに感動しているようには見えない。
おかしいな。初めて見るのであれば、大抵エルフには興味を示すんだが。
いや、ガイア達は映画やら漫画やら小説やらに興味はないのか。
漫画くらいなら読んでもおかしくはないが、それでもファンタジーの漫画には興味を示さなくてもおかしくはない。
だからこそ、エルフを見ても耳が長いといった程度にしか感じないのだろう。
「あー……エルフってのは人間じゃないんだけどな。ちなみに他にも吸血鬼とかいるけど……その様子を見る限りだと、特に興味はなさそうだな」
「吸血鬼って事は、俺達の血を吸うのか?」
「いや、そんな事はないな」
そう言えば、エヴァって吸血してるのか?
最近はエヴァとそんなに会ってないけど、血を吸ってるって話は聞かないな。
まぁ、俺の血は以前であっても魔力が濃すぎてとてもじゃないが吸収出来ないって話してたし。ペルソナ世界でより魔力が強くなったという事を考えれば、今の俺の血はそんなに飲みたいとは思わないだろうが。
ああ、でも魔法とか何かを使って血を希釈して、いざって時の為の魔力回復薬として持っておくというのは、ありなのか?
「なら、問題はない。そんな相手に会う事は、基本的にないだろうしな」
「そうだな。そうだといいな」
そう言ってガイアの言葉を誤魔化すが、ホワイトスターで生身の戦闘訓練をするとなると、自然と教師……いや、この場合は教官か? その役割はエヴァになる。
もっとも、ガイア達が生身の訓練を受ける事になるのかどうかは、分からないが。
ああ、でも自分達が弱いと知れば、ガイア達なら自分から生身の訓練を引き受けたいと思ってもおかしくはないか。
何しろ、ここはホワイトスター。それこそ子供であっても、ガイア達よりも強い相手は幾らでも存在するのだから。
とはいえ、今の状況ではガイア達もその事は知らないので、俺の言葉に違和感を抱くといった事はないのだろうが。
……それでも、ガイアが俺の言葉に若干訝しげな視線を向けてきたのは……恐らく、何かがあると感じたのだろうが。
ともあれ、そんな風にしながらも俺達は移動し、やがて目的の場所、ケン達元外人部隊の面々が一時的な住居としている場所に到着する。
「アクセル代表!」
エアカーから降りた俺の姿を発見したのか、不意にそう声を掛けられる。
声を掛けてきたのは、タイミングが良いと言うべきか、もしくはご都合主義と言うべきか……ともあれ、ケンだった。
ちなみに、俺の本当の立場とかそういうのを知ったからか、ケンの俺の呼び方がアクセル代表となっていた。
まぁ、それは別にいいんだが。
「今日はこっちにいたのか? てっきり、MSの戦闘訓練をしていると思っていたが」
「あ、はい。今日は午前中が訓練で、午後からは休みです。何でも、クレイドルの生態系がどうとか……」
「あー……なるほど」
ケンの言葉で、何が起きたのかが理解出来た。
クレイドルに運び込む予定の生き物や植物に何らかの問題が起きたのだろう。
大抵の問題であれば、量産型Wとメギロート、バッタで何とかなる筈だが、そこでわざわざ精霊の卵や実働班が出たという事は、無人機や量産型Wだけでは判断出来なかったり、処理出来なかったりする問題が起きたのだろう。
さて、そういう問題が起きたのだとすれば、俺もシャドウミラーの代表として放っておく訳にもいかない。
クレイドルの方で何か問題が起きれば、それだけルナ・ジオンの建国も遅れるという事になるのだから。
とはいえ、今回問題が起きたのは生態系の方だという話で、クレイドル本体にはそこまで関係はないといったところが救いではあるが。
「取りあえず、その件は俺にも関係してきそうだから、これからちょっと顔を出してみる。ケン、悪いがガイア達にホワイトスターでの生活について適当に教えておいてくれ」
「分かりました。……噂に名高い黒い三連星の方々とお会い出来て光栄です」
「ああ、よせよせ。ここでの生活ではお前達の方が先達なんだから、俺達にそこまで気を使う必要はない。それより、アクセル。俺達の機体はどうなる?」
敬礼をしてくるケンに軽く手を振ってへりくだった態度は止めるように言い、ガイアが俺に尋ねてくる。
「取りあえず約束通り、俺達の方で一通り調査させて貰う。その後で、お前達が使うなら返すし、使わないならこっちで保存する。……どうする?」
「そうだな。取りあえずシャドウミラーで使っているMSを使ってみて、それで満足出来ないようなら、S型を使わせて貰う」
ガイアの言葉に、オルテガとマッシュの2人も頷きを返す。
……そうなると、ルナ・ジオンでの活動も黒い三連星はS型での活動になりそうだな。
リーオーはともかく、ジンやストライクダガーでは基本的な性能はどうしてもS型に劣るし。
一応ストライクダガーはビームライフルを装備出来るので、S型が圧倒的に有利って訳でもないんだが。
「話は分かった。なら、今日中……はちょっと難しいかもしれないが、明日にはS型を返せると思う。とはいえ、その辺りを説明する為にも実働班に連れて行く必要があるが……ケン、頼めるか?」
「分かりました、問題ありません」
そうして黒い三連星をケン達に預けた後で、俺は魔法区画に向かう……よりも前に、政治班の仕事場に向かう。
黒い三連星を連れて行く時はエアカーで移動したが、今度はそのような面倒な事をしなくても、普通に影のゲートで移動出来る。
そうして政治班の者達が待っている場所に到着したのだが……そこには、主要なメンバーは誰も残っていない。
もっとも誰もいないという訳ではなく、レオンの部下として一緒にシャドウミラーに来る事になった、腹心とでも呼ぶべき人物はいたが。
「アクセル代表!? ホワイトスターに戻ってたんですか?」
「ああ。それで、何かクレイドルの方に問題が起きたと聞いたんだが……この様子を見ると、結構大きな問題か?」
「いえ、そこまででもないです。クレイドルに放つ予定の動物の一部が、フォールド断層の為に少し遅れているとの事で」
「……ああ、なるほど」
空間を転移出来るマクロス世界のフォールドだが、システムXNのように何の問題もない訳ではない。
その最たる問題が、フォールド断層。いわば次元の歪みとも呼ぶべき存在で、本来なら即座に転移出来るのが、かなりの時間が掛かるというものだ。
ちなみにフォールドの弱点としては、他にも惑星の近くでフォールドするのは危険だというのもあるのだが……それは今は関係ない。
いや、どこぞの惑星から動物とか植物とかそういうのを運んで来るんだから、フォールドが関係ないという事もないのか?
何はともあれ、こちらとしては深刻な事態ではなくてほっとした。
「それにしては、他の連中もいないようだが?」
「まぁ、予期せぬフォールド断層だったので、色々と連絡をしたりする必要がありますので」
「分かった。一応の確認だが、本当にルナ・ジオンの一件に影響はないんだな?」
「はい。元々ルナ・ジオンの件はシャドウミラーにとっても大事業です。そうである以上、それを遅らせるような真似はしませんし、出来ませんよ」
レオンの部下だけあって、その辺りの判断は的確……と言ってもいいのだろう。
こちらとしては、ルナ・ジオンの件が上手くいくというのは、絶対的な大前提の話なのだから。
「分かった。なら、取りあえず俺は技術班の方に顔を出すから、何か問題が起きたら連絡をしてくれ」
「分かりました。とはいえ、問題らしい問題は……恐らくないと思いますよ。ああ、でも何人かマクロス世界からクレイドルに来たいと言っている人がいましたね。別の世界で、クレイドルに住む動物達が問題ないのか、調べたいと」
「そっちの方の判断は、エザリアに任せるよ」
別の世界に行きたいと思うのは、理解出来る。
だが、そう簡単にルナ・ジオンに連れてくるのも、若干の問題がある。
……まぁ、クレイドルは北海道よりも大きいのだから、人が多すぎて面倒な事になる……とは思えないが。
ともあれ、その辺の判断はエザリア達に任せておけば問題はないだろう。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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