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オズのトト

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第十幕その七

「いい暮らしかな」
「実に快適だよ」
 クッシーは教授に気さくな笑顔のまま答えました。
「適度に広くて湖だからね」
「それは何よりだね」
「確かにね」
 カエルマンはその湖のお水を見て言いました。
「このお水はいいお水だね」
「流石はカエルマンさん、よくわかるね」
「お水といえばね」 
 今度はカエルマンが気さくに応えました。
「僕だね」
「そうなるね」
「少なくともお水のことはわかるよ」
 カエルマンはクッシーにあらためて答えました。
「本当にね」
「そうだね」
「うん、それでこの湖のお水もね」
 実際に見てみてというのです。
「わかったよ」
「そうだね」
「うん、それとね」 
 さらに言うカエルマンでした。
「一つ思ったことは」
「何かな」
「うん、君はどういった恐竜なのかな」
 恐竜は恐竜でもというのです。
「一体」
「うん、ブロントサウルスだよ」
「ブロントサウルスっていうと」
 その恐竜と聞いてです、ジョージが言いました。
「雷竜だね」
「草食性の恐竜だね」 
 神宝もその雷竜について言いました。
「だから大人しいって聞いてるよ」
「首長竜に似ているけれどね」
 水面に出ている限りはとです、カルロスはこのことを言いました。
「雷竜だと大人しいね」
「そうね、そういえば首長竜は海にいて肉食で」
 ナターシャも恐竜について言いました。
「首長竜は川や湖のところにいて草食ね」
「雷竜といっても色々で」
 クッシーも言ってきました。
「僕はお水の中にいなくてもいいけれど」
「よくなのね」
「お水の中にいるんだ」
 こうドロシーに答えました。
「この中にいるのが好きだからね」
「それで泳いだりしているのね」
「そうだよ」
 実際にというのです。
「そうしているよ」
「そうなのね」
「じゃあ日本のクッシーも」
 ここで恵梨香は北海道のクッシーについてお話しました。
「ブロントサウルスなのかしら」
「それはどうかな」 
 クッシーは恵梨香の今の言葉には微妙なお顔になって返しました。
「わからないよ」
「外の世界は外の世界なのね」
「あちらのクッシーはどうかな」
「ブロントサウルスとも限らないのね」
「そう思うよ」
「じゃあ首長竜なのかしら」
「恐竜とは限らないしね」
「そういえば」
 クッシーのその指摘にです、恵梨香は気付いたお顔になって言うのでした。
「ネッシーも色々言われているわね」
「そうなの?」
「ええ、実はね」 
 ボタンにも答えました。
「お魚とかアザラシとか色々言われているの」
「そうだったんだ」
「流木とか牛さんの死骸とか」
「何でもあるんだね」
「そうなの、本当はネス湖にいなくて」 
 ネス湖にいるからネッシーだけれどです。 
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