英雄伝説~灰の軌跡~ 閃Ⅲ篇
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第25話
リィン達が慰霊碑がある場所に到着すると、そこには慰霊碑に廃道の最中に生えていた花を供えているデュバリィとシャーリィの姿があった。
~”忘れ去られし村”ハーメル~
「「………………」」
慰霊碑に花を供えた二人はそれぞれ惨劇で亡くなった村人達に対する祈りを捧げていた。
「―――さてと、お待たせ。」
「なにをグズグズしてますの?待っていて差し上げますから花を捧げてしまいなさい。」
「貴女たちは……いや……そうだな。」
「それでは謹んで捧げさせていただこう。」
祈りを終えた二人に促されたリィンとラウラは二人の言葉に頷いて仲間達と共に二人のように廃道でつんだ花を慰霊碑に供えて祈りを捧げた。
「お前達もここがヨシュアとあの野郎―――レーヴェの故郷である事は当然知っているんだよな?」
「ええ――――No.Ⅱ”剣帝”レオンハルトとNo.ⅩⅢ”漆黒の牙”ヨシュア。かつてエレボニアの民だった二人がエレボニアに仇名す”結社”に所属し、結社脱退後はそれぞれエレボニアの戦争相手だったリベールとメンフィルの民になるなんて、皮肉な話ですわ。」
「”剣帝”レオンハルトに”漆黒の牙”ヨシュアか。”剣聖”に育てられたっていう”漆黒の牙”も気になるけど、”剣帝”レオンハルトは元から滅茶苦茶強くてメンフィルに所属してから更に強くなったそうだね。特に”剣帝”はあの火焔の亡霊のお兄さんにも気にいられているみたいだし。」
「ええ、付き合いも長かったようですから。……終わったようですわね?」
祈りを終えたアガットの問いかけに頷いたデュバリィの話にシャーリィは興味ありげな様子で呟き、デュバリィは祈りを終えた様子のリィン達に問いかけた。
「……昨夜の件も含めて聞きたいことは山ほどある。だが――――ここでは止めておかないか?」
「村の手前の広場あたり……あそこなら少々五月蠅くしても迷惑はかけねえだろ。」
「いいでしょう。貴女も構いませんわね?」
「別にいいよー。本命はまだ来てないし。そんじゃ、行こっか。」
リィンとアガットの提案に頷いたデュバリィとシャーリィは一足先に村の手前の広場へと向かい
(本命……?)
(何のことだろう……?)
(わからぬが……決着をつけるとしよう。)
(うふふ………プリネお姉様達の方はギリギリのタイミングで”間に合いそう”ね。)
シャーリィが呟いた意味ありげな言葉に仲間達が首を傾げて二人の後を追っている中一人だけ意味ありげな笑みを浮かべたレンはリィン達の後を追って行った。
~ハーメル廃道~
「―――単刀直入に問おう。この地の静寂を破ってまで”何”をしようとするつもりだ?」
「死者を悼む心と礼節を持ち合わせている事は見受けます。なのに何故、よりによってこんな場所を利用しているのですか?」
村の手前の広場で仲間達と共にデュバリィとシャーリィと対峙したラウラとステラはそれぞれ真剣な表情で二人に問いかけた。
「……こういった里は別にここだけではありませんわ。エレボニア以外の辺境……野盗風情に襲われて全滅した集落なども少なくありません。わたくしの故郷のように―――」
「え………」
「なるほどな……結社の連中にしては妙に言葉遣いが礼儀正しい事に疑問を思っていたが、その理由が何となくわかってきたな。」
「もしかして貴女―――いえ、”鉄機隊”の方達は分校長に……」
デュバリィがふと呟いた言葉を聞いたリィンが呆けている中フォルデは納得した様子でデュバリィを見つめ、ある事を察したセレーネは複雑そうな表情でデュバリィを見つめた。
「どうでもいい話でしたわね。」
一方リィン達の反応を見たデュバリィは自分を蔑むような表情を浮かべたがすぐに気を取り直した。
「死者は死者だよ。そして生者には生者の生きる世界がある……生きて足掻いて苦しんで―――刹那の喜びと安らぎを感じながら死んでいく世界がね。」
「……!」
シャーリィが自身の主張を口にした後から漂い始めたシャーリィの闘気を逸早く察したフィーが表情を厳しくしたその時、自身の得物を取り出したシャーリィが後ろに跳躍してリィン達から距離を取った。
「それじゃあ、始めようか?ランディ兄や”紅き暴君”がいないのはちょっと残念だったけど……妖精にA級遊撃士、殲滅天使もいるし、けっこう楽しめそうかな?」
そして不敵な笑みを浮かべたシャーリィの言葉を合図にデュバリィの背後に人形兵器が2体、更にシャーリィの背後から大型の獣型の魔獣が3体現れた。
「赤い星座の軍用魔獣……!」
「白い人形兵器の方は鉄機隊の専用機体といった所ですか……」
敵の援軍の登場にフィーとステラは人形兵器と魔獣を警戒し
「ヴァンガード”F2”スレイプニル。最新鋭の機体ですわ。わたくしの剣技があれば無用ですが少しは愉しませて差し上げます。」
デュバリィは不敵な笑みを浮かべて説明した。
「チッ……」
「……数は若干こちらが上か。」
「問題はこの後に姿を現すかもしれない敵の援軍だな。」
「まあ、少なくても他の”鉄機隊”のメンバーは現れる可能性は高いと考えた方がよさそうね。」
敵が増えた事にアガットは舌打ちをし、エリオットは状況を分析し、フォルデとレンはそれぞれ真剣な表情で推測をしていた。
「―――いいだろう。俺達が勝ったら話してもらうぞ。1年半の沈黙を破り、”盟主”を始めとした多くの最高幹部を失った”結社”の残党が何をするつもりなのか!」
「あはは、乗った……!それじゃあ妖精、昨日の決着をつけようか!?それと昨日受けた”貸し”を倍にして返させてもらうよ、”殲滅天使”!?」
リィンの問いかけを聞いたシャーリィは武器を構えなおしてフィーとレンを見つめ
「望むところ。」
「うふふ、やれるものならやってみなさい♪」
対するフィーも武器をシャーリィに向けて宣言し、レンは大鎌を構えて不敵な笑みを浮かべてシャーリィを見つめた。
「灰の起動者に”重剣”、”聖竜”に”魔弾”―――アルゼイドの娘と槍のヴァンダールも参りますわよ!」
「上等だ……かかって来いや小娘共!」
「いざ、尋常に勝負――――!」
そしてリィン達はそれぞれ分散してそれぞれが戦う相手へと向かい、デュバリィ達との戦闘を開始した!
「二の型―――疾風!!」
セレーネと共に人形兵器達に向かったリィンは電光石火の攻撃で先制攻撃を人形兵器達に叩き込み
「「…………」」
リィンの先制攻撃を受けた人形兵器達は強烈な盾による攻撃で敵を気絶させるクラフト―――シールドバッシュでリィンに反撃したが
「!―――緋空斬!!」
リィンは攻撃が当たるギリギリのタイミングまで引き付けて後ろに跳躍して回避した後炎の斬撃波を放って反撃を叩き込んだ。
「集束せし聖なる光よ、炸裂せよ――――ホーリーバースト!!」
「「!?」」
その時魔術の詠唱を終えたセレーネが高火力の魔術を発動し、セレーネの魔術によって発生した集束した光の魔力による爆発をその身に受けた人形兵器達は怯んだ。
「二の型―――大雪斬!!」
「そこです――――スパイラルピアス!!」
人形兵器達が怯んだ隙を見逃さないかのようにリィンは跳躍して人形兵器の頭上からの強襲攻撃で、セレーネは人形兵器に詰め寄って捻りを加えた突きによる攻撃でそれぞれ人形兵器の片腕の関節部分を攻撃した。すると二人の攻撃によって関節部分が破壊された人形兵器達はそれぞれ盾を持つ腕が地面に落ちた。
「「…………」」
片腕を失った人形兵器達だったが、腕を失った事に気にせず残りの片腕に持つ戦斧でリィンとセレーネに攻撃し
「!吼えろ、蒼き龍よ――――蒼龍炎波!!」
「ハッ!雷光よ、我が右腕に宿れ――――サンダーストライク!!」
それぞれ後ろに跳躍して敵の攻撃を回避したリィンは太刀を振るって闘気で発生した蒼き炎の竜を、セレーネは右腕に集束させた雷光のエネルギーを解き放って人形兵器達に止めを刺した!
「「「ガウッ!!」」」
軍用魔獣達は自分達に向かってきたフォルデとステラ、そしてエリオットにそれぞれ襲い掛かったが
「―――させません!そこっ!!」
「「「ガッ!?」」」
散弾銃を取り出したステラによる銃撃を受けて怯み
「アークス駆動――――エアリアルダスト!!」
更に竜巻を発生させるエリオットのアーツが魔獣達に炸裂し、魔獣達はダメージを受けると共に竜巻によって足止めをされた。
「吹き飛びなあっ―――――轟爆旋風牙!!」
「「「ギャンッ!?」」」
そこにフォルデが魔獣達の前の地面に槍を突き立てて衝撃波と共に旋風を発生させて魔獣達に追撃すると共に吹き飛ばした。
「貫け―――スパイラルショット!!」
「そこだ―――風雷神槍!!」
吹き飛ばされた魔獣に更なる追撃をする為にステラは散弾銃からライフルに戻した後ライフルで回転する風の弾丸を、フォルデは槍から雷が迸る竜巻を魔獣達に放ったが、魔獣達は素早い動きでそれぞれ回避した後フォルデ達に反撃する為に猛スピードでフォルデ達に迫った。
「奏でて―――ブルーオーケストラ!!」
魔獣達の攻撃がエリオット達に命中する寸前にエリオットが起動したダメージを7割も軽減するブレイブオーダーによって発生したエネルギー障壁に魔獣達の攻撃は阻まれ、ダメージを受けたエリオット達は軽傷ですんだ。
「巻き込んでさしあげます………!――――ショット!!」
一撃離脱技―――空牙でエリオット達にダメージを与えてエリオット達から離れた魔獣達だったがステラが放った吸引力のある竜巻を発生させる魔術が込められた弾丸を放つクラフト―――トルネードバレットによって発生した竜巻に巻き込まれて一か所に固められ
「常世の鐘よ、鳴り響け――――ノクターンベル!!」
そこにエリオットの魔導杖によって発生した銀の鐘が鳴り響いて魔獣達に追撃を叩き込んだ。
「こいつは見切れねぇだろう?ハァァァァァァ……!――――終わりだっ!!」
そして止めにフォルデが連続突きの後強烈な薙ぎ払い攻撃を放つクラフト―――スラストレインで3体の魔獣達を纏めて止めを刺した!
「さ~てと……サクッと行くよ!」
シャーリィが自分に向かってきたフィーとレンを見るとチェーンソーの部分を回転して二人に向かって突撃し
「!」
「っと!」
シャーリィが放ったクラフト―――ブラッドストームに対して二人はそれぞれ軽やかな動きで左右に分かれて回避し
「排除する。」
「消えちゃえ♪」
フィーは双銃剣による一斉掃射のクラフト―――クリアランスでレンは指先から高熱度の光を放つ純粋魔術―――死線で遠距離攻撃による反撃をシャーリィに放ち
「あはは、いいねぇ!それじゃあ、これはどうかなあっ!?」
二人の反撃に対して好戦的な笑みを浮かべながら回避したシャーリィは火炎放射を放つクラフト―――フレイムチャージでフィーとレンに向けて放ち
「ミッションスタート。」
「―――転移。」
襲い掛かる火炎放射に対してフィーが幻影の風をその身に纏って完全に気配を戦場から消し、レンが転移魔術を発動してその場から消えるとフィーとレンがいた場所は誰もいなく、誰もいない所に火炎放射が通り過ぎ
「うふふ、反撃よ♪」
「おっと!良い奇襲だけど、シャーリィには通じないよ。」
転移魔術でシャーリィの背後に現れたレンはシャーリィの背後から大鎌で襲い掛かったが、レンの奇襲に即座に気づいたシャーリィはレンの奇襲を回避した後ライフルによる乱射攻撃でレンに反撃しようとしたが
「せーの……ヤアッ!―――止め。」
「あうっ!?」
戦場から完全に姿と共に気配を消していたフィーがシャーリィの側面から限界突破の連続攻撃―――トライサイクロンで攻撃してシャーリィの態勢を崩し
「崩したよ!」
「隙は逃さないわよ♪―――羅刹刃!!」
「っ!?」
シャーリィの態勢が崩れるとフィーと戦術リンクを結んでいたレンがフィーに続くように大鎌を振り回しての連続攻撃でシャーリィに追撃し、レンの追撃に対してシャーリィは攻撃の一部を喰らった後後ろに跳躍してダメージを最小限にした。
「行くよ―――シュッ!!」
「狙いは悪くないけど、その程度じゃあシャーリィには届かないよ、妖精!」
「っ!?」
更なる追撃を仕掛ける為にフィーは全身に風を纏って神速の強襲攻撃を仕掛けるクラフト―――サイファーエッジでシャーリィに攻撃を仕掛けたがシャーリィは攻撃が命中する寸前で身体を逸らして回避した後無防備になったフィーの背後から反撃を叩き込んでフィーにダメージを与えると共にダメージによる痛みでフィーの持ち味である速さを失速させた。
「そおれっ!」
「……っ!」
「彼の者に光の守護を―――防護の光盾!!」
失速し、足が止まったフィーにシャーリィはライフルを掃射させて追撃し、シャーリィの追撃に対してフィーが武器を構えて防御をしたその時レンが光の魔力による障壁をフィーに付与してフィーの防御力を高めた。
「ぶっ飛べ!!ブラッディクロス!!」
「くっ……!?」
ライフルを掃射したシャーリィは続けてフィーに詰め寄ってチェーンソーを振るってフィーを宙へと上げた後チェーンソーによる十文字斬りをフィーに叩き込んでフィーにダメージを与えた。
「アークス駆動―――ティアラ!!」
「援護します―――シュート!!」
「!」
シャーリィの攻撃が終わったその時、魔獣達との戦闘を終えたエリオットが治癒アーツをフィーに放ってフィーが受けたダメージを回復し、シャーリィをフィーから離れさせるためにステラはライフルによる三連射攻撃―――トライバーストを放ち、ステラが放った三連射攻撃に気づいたシャーリィはフィーから離れて攻撃を回避した。
「伍の型―――光輪斬!!」
「あうっ!?」
そこに回避行動を取った後にできたシャーリィの僅かな隙を狙って、エリオット達同様人形兵器との戦闘を終えてフィー達の加勢にかけつけたリィンが刀気の輪を繰り出してシャーリィにダメージを与えた。
「四の型・改――――紅蓮切り!!」
「っと!今度はこっちの番だよおっ!」
続けてリィンが太刀に炎を纏わせた一撃離脱技で追撃を仕掛けると側面に跳躍して回避したシャーリィはクラフト―――ブラッドストームでリィンに反撃し
「させるか!」
「あはは、やるじゃない!それじゃあ、これはどうか――――」
自分の反撃を太刀で受け流して回避したリィンの回避行動に好戦的な笑みを浮かべたシャーリィは続けてライフルを掃射する為にライフルをリィンに向けようとしたその時
「やらせないよ!アークス駆動―――ブルーアセンション!!」
「っ!?」
エリオットが発動したアーツによってシャーリィの足元から凄まじい威力の水のエネルギーが吹き上がってシャーリィにダメージを与えて怯ませると共にリィンへの追撃の手を中断させた。
「リィンさん、敵から距離を取ってください!えいっ!」
「わかった!」
「あうっ!?身体が……!へえ……変わった物を持っているねぇ……!」
エリオットのアーツが終わる寸前にリィンに忠告したステラはリィンがシャーリィから距離を取ると同時に冷気が込められたFグレネードをシャーリィの足元に投擲した。するとエリオットのアーツが終わると同時にグレネードは炸裂して閃光と共に冷気をシャーリィの周囲に発生させ、冷気によって身体の一部が凍結した事で動きが鈍くなったシャーリィは冷気が込められたFグレネード―――Aグレネードを投擲したステラを興味ありげな様子で見つめた。
「うふふ、感心している場合かしら?」
「くっ、身体が完全に……!?」
凍結効果によって動きが鈍ったシャーリィにレンが魔眼を発動してシャーリィの動きを完全に封じ込めたその時!
「―――さてと。始めよっか。それっ!」
フィーが双銃剣を回転させて投擲した。すると双銃剣はまるで意志を持っているかのようにシャーリィに襲い掛かって無数の斬撃を叩き込んだ後シャーリィから離れ
「キャッチ。ヤァァァァァ……っ!」
跳躍して空中で片方の双銃剣をキャッチしたフィーはそのままシャーリィに掃射攻撃を叩き込んで地面に着地すると同時にそのままシャーリィに神速の強襲攻撃を叩き込み、強襲攻撃が終わると残り片方の双銃剣がフィーの手に戻った。
「パシッと。ダメ押し――――リーサクルセイド!!」
そしてフィーは双銃剣でシャーリィ目がけて怒涛の連射をした。するとシャーリィを中心に連鎖する爆発が起こった!
「っっっ!!??へえ……!」
フィーが放ったSクラフト―――リーサクルセイドの最中にレンの魔眼の効果が切れたシャーリィはフィーのSクラフトを受けながら後ろへと跳躍して最後に起こった連鎖する爆発を回避した後好戦的な笑みを浮かべてフィーを見つめた。
「そこだぁっ!」
「甘いですわ!―――喰らいなさい!」
ラウラと共にデュバリィに向かったアガットが放った先制攻撃である火柱を伴う衝撃波――――ドラグナーエッジに対してデュバリィは側面に跳躍して回避した後高速によって発生した残影を残しながら強襲攻撃を行うクラフト―――残影剣でアガットに反撃し
「チッ……!」
デュバリィの反撃に対してアガットは自身の得物である大剣で受け流し
「蒼裂斬!!」
「……!」
クラフトを放ち終えたデュバリィにラウラは蒼き闘気を纏った衝撃波を放ち、デュバリィはラウラが放った衝撃波が命中する寸前で盾で防いだ。
「喰らいやがれ―――ドラゴンエッジ!!」
「うっ!?」
ラウラの攻撃が終わるとアガットが竜気を纏った回転撃―――ドラゴンエッジでデュバリィに襲い掛かり、デュバリィはアガットの攻撃も盾で防ごうとしたがアガットの攻撃の破壊力によって態勢が崩されると共にダメージを受け
「崩したぜ!」
「行くぞ―――でやぁっ!!」
「キャアッ!?」
アガットと戦術リンクを結んでいるラウラはデュバリィの態勢が崩れると追撃に獅子のように襲い掛かって2連続攻撃を行うアルゼイド流の剣技―――獅子連爪で追撃してデュバリィに更なるダメージを与えた。
「調子に乗っているんじゃ――――ありませんのっ!」
「「!!」」
デュバリィは反撃に炎を纏わせた剣による薙ぎ払い――――豪炎剣で反撃し、アガットとラウラはデュバリィが放った炎の薙ぎ払い攻撃が当たる寸前で後ろに跳躍して回避した。
「まだですわ――――喰らいなさい!」
「っ!?」
「くっ!?」
豪炎剣を回避した二人にデュバリィは続けてクラフト―――残影剣を放って回避行動に成功した事によってできた僅かな隙をついてダメージを与え
「おぉぉぉぉ……ドラゴンスマッシュ!!」
「!」
反撃に放ってきたアガットの竜気を宿らせた強烈な一撃を側面に跳躍して回避した。
「逃がしはせぬ――――洸閃牙!!」
「くっ……小癪な……っ!?」
しかしそこに光の渦を発生させて自分の元へと引き寄せて一閃を放ったラウラの攻撃を盾で受け止めたが、ラウラの一撃の凄まじさが盾越しに伝わって来た事によって盾を持つ腕が痺れ
「そこだぁっ!」
「蒼裂斬!!」
「キャアッ!?」
片腕に伝わる僅かな痺れによってできたデュバリィの隙をついたアガットとラウラはそれぞれ左右から逃げ場のない衝撃波を放ってデュバリィにダメージを与えた。
「七色の光の矢よ――――プリズミックミサイル!!」
するとその時人形兵器との戦闘を終わらせたセレーネがラウラとアガットの加勢に現れてデュバリィ目がけて魔術によって発生した七色の光の矢を放ち
「!!」
「行くぜ――――ハァァァァッ!そらっ!」
「あうっ!」
セレーネが放った七色の光の矢を側面に跳躍して回避したデュバリィだったが、そこに狙いすましたかのようなタイミングでセレーネ同様軍用魔獣との戦闘を終え、ラウラ達の加勢に現れたフォルデが華麗な槍舞による攻撃―――スピアダンサーでデュバリィにダメージを与えた。
「アルゼイドの真髄、その身に刻むがよい―――参る!オォォォォ……ッ!」
「こいつでしまいにしようぜ……!ハアッ!セイヤァッ!―――とうっ!」
「く……っ!?キャアッ!?」
するとその時それぞれ奥義を発動したラウラは精神統一をした後神速の強襲攻撃を行い、アガットは片足を地面に踏み込んでデュバリィに突進して大剣による斬撃を何度も叩き込んで盾を構えたデュバリィの防御を崩した後空高くへと跳躍し
「奥義――――洸凰剣!!」
「ハァァァァァァ……ッ!止めだ――――ドラゴン――――フォール――――ッ!!」
「キャアアアアアア……ッ!?く……っ!」
ラウラは蒼き闘気を纏わせた事によって光の大剣と化した得物で一刀両断攻撃を、アガットは全身に竜気を纏った空からの一刀両断攻撃をデュバリィの目の前の地面に叩き付けて凄まじい火柱を発生させ、二人のSクラフトによる大ダメージを受けたデュバリィは後ろに跳躍してラウラ達から距離を取った――――
後書き
もうすぐ1章が終わりますが、1章にて閃Ⅳ篇を書く為に必要なキャラクター達を登場させる予定ですのでその時をお待ちください。それと暁の軌跡、サラの為に回したガチャでアルティナが当たってしもうた(汗)先月もアルティナの為に回したガチャでシャロンが当たってしまった事を考えるとまさか来月のピックアップキャラのガチャの時にサラが来るのか……と一瞬思ってしまいましたが、さすがにそんな強運はありえないですよね(苦笑)
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