獣篇Ⅰ
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28 ハプニングは続くもの。
だいぶ銀時らに追い付いたので、無線を銀時たちの車両(5番車両)に繋げると、前方に私よりも一足先に追いついた他の車両が話す声が聞こえてきた。
_「副長~!!」
_「副長だァッ!副長が無事だったぞォッ!」
どうやらちゃんと見つけてくれたようだ。
_「無事じゃねェだろ、どう見てもォォッ!」
と、土方のツッコミが入る。
ツッコミ力は無事なようだ。笑っ
_「 フン)
ようやく来やがったか。
もうお守はたくさんだ!
さっさとこれを引き取ってくんな!
さんっざん迷惑かけたんだ。
ギャラの方は、この口座に入れとけィッ!」
_「伊東ッ!!あの野郎、ついに正体現しやがったかァッ!!」
_「オイッ!」
と、銀時のツッコミ。
ってか、隊士たち…全然銀時の話を聞く気ないし。苦笑
_「だが副長は戻ってきたからもう大丈夫だぜ、みんなァ。」
_「副長ォォッ!敵はオレたちが相手しますッ!副長はその隙に、局長を救い出してくださいッ!」
しばらくすると、銀時たちが列車に追い付いたらしい。話によれば、列車の車両は、沖田によって分断され、後者に近藤が、前者に伊東たちが乗っているようだ。
やっとのことで追い付くと、局長が悲しい笑顔を浮かべているところだった。
ちょうど、トシを連れて逃げろ、と言ったところだった。だが、意外にも別の声が聞こえる。
_「あ、あー、大和の諸君。
我らが局長、近藤勲は無事救出した。勝機は我らの手にあり。
局長の顔に泥を塗り、受けた恩を仇で返す不定な輩…あえて言おう、カスである、と。今こそヤツらを、月に代わってお仕置きするのだッ!!」
副長がcome backしてきた!
_「オイ、誰だッ!!
気の抜けた演説してるヤツァ!!」
_「誰だとォ?
真選組副長、土方十四郎なりィィィッ!!」
スゴいマイクの切り方がした。
だが、こんなことをしている間にも、私の車両は攻撃を受けている。私の華麗なハンドル裁きでも対処しきれないので、とりあえずハンドルに魔法をかけて、攻撃に集中できるようにした。
懐から銃を取り出す。
持ってきておいて正解だった。
また子のように2丁拳銃で構え、割れたガラスに向いて、銃を構える。
_「覚悟しとけッ!」
後ろを振りかえると、そこには鬼兵隊の戦艦も多く混じっていた。鬼兵隊の戦艦にだけ注意を向け、銃をぶっぱなす。
途中弾を入れ換えはしたが、迫っていた鬼兵隊の戦艦は随分と倒したようだ。
だが、こちらもかなりのケガをおっている。
痛む体に鞭打って、運転を再開する。
だが、時すでに遅し。
伊東を乗せた万斉のバイクが銀時に迫っていた。
_「一度折れた君に、何が守れるというのだ!?
土方くん…君とはどうにも決着をつけねばならんらしい。「
_「剣ならここにあるぜ、よく斬れるヤツがよォ。
万事屋ァァッ!聞こえたぜ、お前の腐れ説教。
偉そうにべらべら語りやがってェ。
テメェに一言言っておく…
ありがとよォォォォッ!」
と言ったあと、土方が伊東の方に向き直る。
_「大将な首を取りたくば、このオレを倒してからにしろ。何人足りともここを通さねェ…
何人足りともオレたちの魂を汚させなェ!
オレは、近藤勲を守る最後の剣、最後の砦…真選組を守る、最後の剣。
真選組副長、土方十四郎だァァァァッ!」
ここまではカッコよかったのだが、
ハプニングは続くもの。
新)銀さんッッッッ!
銀時の身に何かが、起こったようだ。
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