魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第三話
翌日、精霊を見て暇を潰していたら姉と父が母さんと一緒に来たのが視えた。
姉は一言で言うなら『可愛い』。
え?他に無いかって?あるけど最初に浮かんだのが『可愛い』なんだよ。
原作では一夏に『真面目な狼』なんて言われてたけどすげぇ可愛い。
当たり前だがまず原作に有ったような近寄りがたい雰囲気がまだない。
次に若干つり目っぽいけどそこがまたチャームポイントになっている。
最後にこっちに向いているにこにこと純粋で無垢な笑顔がとても美しい。
某最強ゲーマーの兄曰く、
『可愛いは、この世で唯一不変の正義』
その意味を理解した今日この日。
例え、正しさが人の物差しで変わり、大人にも分からない幻想だとしても、この事実は変わらないだろう。
それと姉さんの周りには光球がいくつかついて回っている。
精霊に意思は無いはずなので魔法の適正が有るのだろうか?
父は一言で言うなら色男、イケメンで瞳に何か強い意思と優しい光を宿しそれがより魅力的に見せる無精髭が似合う三十代ぐらいの男。
え?わらない?要するに真面目で短髪の加持さんだよ。
母さんとこの父さんから産まれたんなら美形だよな。
この人も俺達の前から居なくなるのだろうか?
原作ではその存在以外の一切が描かれてない二人だが、こんなにも優しい目をした人達がどうして自分の子を…
これは今考えても仕方の無いことだ、いつか分かるだろう。
願わくば、その時は…
二人が俺に話しかけてきた。
「一夏、大きくなれよ。お前は母さんと俺の子供だからイケメンだろうなぁ、今から楽しみだ。」
「もう、貴方ったら」
父さんは腕を組んで笑いながら言って母さんは照れた様子で微笑んでいる…ウワーアツイナー(棒)。
「いちか、げんき?おねえちゃんだよ。
ねぇ、おかあさん いちかだっこしていい?」
初めて聞く姉の声は凛として透き通った鈴のような声だった。
姉さんは俺を抱っこしたいようで母さんに尋ねた。
「ええ、良いわよ。ちょっと待ってね、……はい気を付けて、落としちゃダメよ」
俺は母さんに抱き上げられた後、姉さんの腕の中におさまった。
「ふふ、いーちか!」
姉さんはご満悦のようでニコニコしている、頼むから落とさないでくれよ。
にしても慣れてるな、ああそうか、篠ノ乃箒を抱っこしたことがあるのかもな。
それと気になることがいくつかある。
まず初めに姉さんの周りに暖色系の光球が集まっていることだ。
最初は精霊かと思ったが姉さんが俺を抱っこしてから増えていた、つまり姉さんのテンションが上がってからである。
きっとこの光球はプシオンでは無いのだろうか?
原作では思考や魔法の行使そのものに関わる素粒子であるサイオンと比べて不明な点が多く出番も少なかったが、アレは確か感情に関わるものだったはずだ。
次に姉さんと父さんが入って来たのが視えた事と視野がやけに広い事、俺はベッドに寝ているというのに…
考えられるのは俺が霊子放射光過敏症以外にもマルチサイトやエレメンタルサイトのような特別な視力を持っているということ。
それに赤ん坊の目は見えていないと聞いたことがあるが俺ははっきりと見えて、いや視えている。
それはつまり俺は無意識に知覚系魔法を行使しているということだ、転生特典で魔法を使えるようにしてあるので不思議ではないが想子の量は大丈夫なのだろうか…
「はい、おかあさん」
そう言って姉さんは俺を母さんに渡した、たぶん満足したか腕が疲れたのだろう。
「千冬、貴女はお姉さんなんだから私達が居ない時は一夏の面倒を見るのよ?」
「うんっわかった!」
元気に返事をする姉だが、両親は共働きなのだろうか?それとも今の言葉は【私達が居なくなったら】なのでは無いだろうか。
もしそうなら、俺が姉さんを守らねばならない。
姉とはいえ女性に護られるのも癪だし彼女には無理をさせてしまうだろう。
そしてなにより俺は姉さんの笑顔を護ってやりたい。
だから俺は強くならねばならない
しかしここで問題なのは篠ノ乃神社に行くべきか否か…つまり篠ノ乃箒と関わり篠ノ乃束からして友人の弟以上の存在になるべきか…
いや、ここは行っておこう。
そしてなんとか篠ノ乃束の興味を引いておこう。
そうすれば彼女は俺を排除することもないだろう。
それに俺には現代魔法というジョーカーがあるがいつでも使える訳でもない、というかほぼ使えないだろうから剣道をやっておいて損はないだろう。
そうして俺はこの世界での身の振り方を考え初めた。
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