ジオン公国転生記
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第8話
ギレン「シャアの地球寒冷化作戦は成功、地球脱出の避難民はサイド3にまで押し寄せている。コロニー公社が大急ぎでコロニーを作っているがそんな早くには出来ん」
ユーリ「ギレン兄、公社にザクを貸し出したら、解体するより楽だし恩も売れる」
ギレン「うむ、少し考えさせてくれ。話を戻すが、シャアだが今現在は何も行動を起こしていない」
サスロ「連邦軍は?」
ギレン「ロンデニオンコロニーで、仮本部を立ち上げたがそれだけだ」
ユーリ「13年か・・・」
ギレン「何が13年なのだ?」
ユーリ「本来俺達UC0080に敗戦している筈、それが0093までジオン公国は続いているんだよ」
サスロ「そうだな」
ユーリ「そろそろ、大魔王の悪戯か何か起きそうな予感がするんだね」
ギレン「ユーリ、艦艇とMSはエンジンは積み替えたのだな」
ユーリ「製造工場等も対策済み。ついでにNジャマーとNジャマーキャンセラー完成しました」
ギレン「お前な・・・」
ギレン達は呆れていた。
ギレン「どうやって作った?」
ユーリ「いろいろ作ってたら、理論が分かって何となく」
ギレン「他に無いな」
ユーリ「え、あるけど」
ギレン「・・・何を作った」
ユーリ「ローエングリン、PS装甲、陽電子リフレクター、完成したのは」
ギレン「PS装甲、陽電子リフレクター、はMSに搭載可能か」
ユーリ「各サイズ取り揃えました。しかもバッテリーじゃないから常時展開可能です」
ギレン「ユーリ」
ユーリ「なに?」
ギレン「今すぐに、ジオンの全MSと艦艇に取り付けろ。命令だ!」
MS格納庫で俺は、不満を口にしていた。
ユーリ「ギレン兄、いったいどれだけの数やらないといけないと思ってるんだろう。まず改修工場を作ってからだな、こんな時ペンダントが使えたら楽なのに。ジオン公国のMS、艦艇はPS装甲になれ~。馬鹿やって無いでギラドーガから始めるか」
俺はタラップを上がり、ギラドーガのコックピットに入った。
ユーリ「あれ、こんな所にこんなボタンあったけ? (カチッ)」
整備員「ユーリ様」
ユーリ「な~に~?」
整備員「何かしました。装甲の色が変わっているのですけど」
ユーリ「いや別にな・に・も・・・・色が変わってるだってぇ!」
俺はコックピットから出てギラドーガを見た、青だった、さっきまで緑だったのに。
ユーリ「まさか。まさか。まさか。在った! (カチッ)」
俺は隣のギラドーガに走り込み、さっき在ったボタンを見つけ押した。
結果は緑が青に変わっていた。
ユーリ「本当だ、これって・・・・PS装甲!」
俺は念の為内部も調べたが自分の作ったPS装甲と同じ構造であった。
艦艇も調べに行って、操縦席のパネルにPS装甲のボタンを見つけ押してみると色が変わった。
ユーリ「間違いなくMSも艦艇もPS装甲に変わっている」
俺はギレン兄の執務室に飛び込んだ。
ユーリ「ギレン兄。すべてPS装甲に変わったよ」
ギレン「夢は寝ている時にだけ見ろ」
ユーリ「本当だって、ペンダントに願いを込めたら全部変わったの」
ギレン「ペンダントはジオンの物しか効かない筈」
ユーリ「それなんだけど。俺達が図面から研究して実際に作ったよね、これってもうジオンの物ってならない?」
ギレン「それは明日試してみよう」
ユーリ「別に今日でもいいじゃない」
ギレンは書類を書いていた手を止めると顔を上げユーリに言った。
ギレン「ユーリお前1番大切な事を忘れているぞ」
ユーリ「な、何さ、大切な事?」
ギレン「ペンダントの願いは機械に対しては1日しか維持出来ない」
ユーリ「あっ、ああ、あああ、あうあうあう、ああああああああああ」
俺は泣き崩れた。
いや待てよ、確かに機械に対して1日しか効果がないけど、それって知識の程度によって変わるのでは?
みんな、アニメや本で見てるけど、俺はここ10年実際に作って理論も理解して自分の物にしている。
自分の物にした物は普通に持つのでは、明日だ明日分かる。
翌日、俺の予想は完全に当たっていた。
前の日にしたPS装甲は、1日経っても消える事無く残っていた。
ギレン兄は驚いて声も出せなかった。
そこで俺は、前日思いついた考えをギレン兄に言った。
ギレン「すると、自分の物にした技術であれば、別の世界の物でもペンダントで出来るし継続するというのだな」
ギレン兄も現実に目の前にあるPS装甲を見て納得した。
そして兄弟全員にこの事を伝え、どんな事でも良いから技術を自分の物にせよと言った。
俺は陽電子リフレクターの他に新しく完成したグラビティテリトリーを同じ様にMS,艦艇に取り付けた。
それからは、研究所と工房に寝泊まりすることが増えた。
PS装甲とサイコフレームを合わせた装甲を作ったり、材料の研究で超合金NZαを作ったり、特殊技術を作っていった。
♦
遂にシャアからの宣戦布告が来た、協力者はやはりハマーン姉だった。
サスロ兄とガルマ兄は、ア・バオア・クーへ援軍として出かけた。
その直後にサイド3目指してハマーン姉が部隊を連れて近くまで来た。
俺は他の部隊に防衛を任せると、ラル隊31機とで迎え撃った。
アクシズ軍250機であった。
ハマーン「ユーリお前との仲だ、道を譲れば命は取らん」
ユーリ「ハマーン姉。大人しく帰ってくれない」
ハマーン「たかが30機程度で何が出来る」
ユーリは前に出るとサザビーの右腕が上がり右側の部隊を指さした。
ハマーン「何の真似だ!」
ユーリ「バーン」
するとアクシズ軍右側100機余りが突然爆発した。
ユーリ「これでも帰らない?」
ハマーン「何をした!」
ハマーンがビームガンを撃ちまくるが、サザビーの前方で拡散してしまう。
ハマーン「Iフィールドか、小賢しいファンネル!」
これも同様に拡散してサザビーは無傷だった。
ユーリ「大人しく帰れば、残りは助けるけど?」
ハマーン「全軍かかれ」
ユーリ「ラルさん、任せた」
ラル「やれやれ、獲物が無くなるかと思いましたぞ。ラル隊行け」
ギラドーガが緑から青色に変わり赤いラインが走った。
ハマーン「コケ脅しだ行け」
ラル「青い巨星舐めるなよ。潰せ」
それは戦いでは無かった、一方的な蹂躙であった。
アクシズ軍からのビーム、ミサイルはジオン軍MSにかすり傷すら付けられ無かった。
ジオン軍はゆっくりと前進しながら、ビームマシンガンで確実に数を減らしていった。
ユーリ「ハマーン、アクシズとサイド7はドズル艦隊が押さえた。まだやるか無駄に部下の命を減らすならここで撃つ」
ハマーン「全軍戦闘中止。我々の負けだ、私はどうなっても良い部下の命だけは助けて欲しい」
ユーリ「ラル隊戦闘中止。ハマーン俺と来い。部下は帰せ」
ハマーン「グレミー部隊を連れてアクシズに帰れ」
グレミー「シャアとの約定は」
ハマーン「くどい!部隊を連れ帰れ」
ユーリは思い出したグレミーの反乱を、モニター画面のグレミーの胸に黄色のペンダントを見つけた。
ユーリ「ハマーン姉。グレミーの反乱だ」
ハマーン「何。こんな時に」
グレミー「勇敢なるアクシズの戦士たちよ。ハマーンは裏切った、シャアとの約定も。こんな裏切り者はアクシズのリーダーとして不要だ。この私正当なるジオンの血を引く私こそ相応しい裏切り者とそこにいる者達を血祭りに上げろ」
ユーリ「ハマーン姉。こちらの味方に付く奴を端に下がらせて」
ハマーン「アクシズの者どもよグレミーに付くなら掛かってくるがよい、そうでない者は両端に下がっておれ」
ユーリ「アクシズ軍に告ぐ。最初の部隊の様にまとめて死にたくないならハマーンの言う通りにするがよい」
アクシズ軍残り100機全てが端へ避けた、反乱はグレミーだけだった。
ユーリ「グレミーに聞く。正当なるジオンの血とは誰の血だ。結婚しているのはドズル兄だけだぞ」
グレミー「・・・・・」
ユーリ「時間を稼いでも誰も来ないよ。クローン部隊も捕虜となっている、お前1人だ。さあ答えろ」
グレミー「降伏する」
ハマーン「アクシズ軍、アクシズに戻れ」
ユーリ「ラルさん、グレミーを取り敢えずサイド3へ。後でDNA鑑定するから」
ラル「はっ、分かりました」
ユーリ「ハマーン姉、行くよ。早く行かないとシャアに会えないよ」
ハマーン「ユーリ・・・・ありがとう」
ユーリとハマーンは、ア・バオア・クーへと急いだ。
後書き
赤いラインとはPS装甲とサイコフレームを混ぜた結果、PS装甲起動時に表面に浮き出る様になったサイコフレームの粒子と設定しました。
ユーリが使った攻撃は何となく分かる人にはわかるはず。次回でネタ晴らしします。
今日はもう1話投稿します。
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