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モヒカン族の最期!?

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第一章

         モヒカン族の最期!?
 ニューヨークに住む高校生ダニエル=ルースは通っているハイスクールでアメリカの歴史の授業を聞いた。
 そしてだ、そのソバカスが目立っている面長の顔で言うのだった。
「モヒカン族ってモホーク族っていったんだな」
「そうだったんだな」
「俺達モヒカン族って言ってたけれどな」
「あの髪型の元でな」
「モヒカンのな」
 髪の毛の真ん中以外を剃って真ん中を立たせたヘアスタイルである。
「それにしていたんだな」
「そうだったんだな」
「そしてそのモヒカン族が滅んだんだな」
「もういないってな」
「モヒカン族の最期か」
「先生あの映画の話もしてたな」
「俺ドイツ系だけれどな」
 ルースはここで自分のルーツのことを言った、目は灰色で髪の毛はブロンドで背は高い。背は一八〇ある。
「ネイティブのことも知ってるつもりだったけれどな」
「いや、モヒカン族っていないんだな」
「もうな」
「完全に滅んだか」
「一人もいないんだな」
 白人だけでなくアジア系、アフリカ系、ヒスパニックと様々な面々のクラスメイト達も応えた。
「他の部族もか」
「滅んだ部族多いんだな」
「アメリカの歴史の中で」
「西部劇の時代だな」
「まああれだな」
 ルースは考える顔で様々なルーツのクラスメイト達に話した。
「合衆国の発展は凄かったがな」
「ネイティブとの戦争の歴史でもあった」
「開拓は戦争と共にあった」
「そういうことだな」
「そうなるよな、しかしモヒカン族がいなくなったってな」
 このことについてはこう言うのだった。
「残念だな」
「だよな、あの髪型独特だしな」
「何か恰好いい感じがするよな」
「ロックとかパンクでな」
「そんな感じでな」
「俺はするつもりはないけれどな」
 モヒカンはとだ、ルースは笑って話した。
「あの髪型も中々いかしてるよな」
「そのいかした髪型の部族が消えた」
「それは本当に残念だな」
「もう一人もいないって思うと」
「残念だぜ」
 クラスメイト達も残念がる、それでルースはその映画も観て結末を見届けてだ。所属している野球部でも言うのだった。
「野球もネイティブの奴いないな」
「うちの学校自体にいないぜ」
「それこそな」
 部員達が応えた。
「うちの学校も色々なルーツの奴いるけれどな」
「アジア系、アフリカ系、ラテン系ってな」
「ユダヤ系もいるよな」
「校長ロシア系だしな」
「そうだよな、アジア系もいるよな」
 ルースも応えて言う。
「日系、中国系ってな。ただネイティブもアジア系だろ」
「ああ、そうだよ」
「人種的にはそうなるぜ」
「あの人達アジア系だぜ」
「これ中南米のインディオもだぜ」
「そうだよな、外見は」
 ここでアジア系のクラスメイトを見た、中国系のクーロン=リーである。漢字では李九龍というらしいがルースは漢字には疎い。
「そっちでわかるよな」
「白人とも黒人とも違うな」
「アジア系っていうと限られてるな」
「それに中国系や日系とも少し違うか?」
「何か独特の感じがあるか?」
 そのネイティブ達はというのだ。
「肌も褐色に近いか」
「中国系とか日系と違って」
「それで顔とか髪の毛の感じも」
「彫が浅くて鼻が丸くてな」
「黒い髪と目でもな」
「何かな」
「微妙に違う感じがするんだよな」
 実際にというのだ。 
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